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ラヴィット!とは、2021年3月29日からTBSテレビ系列で月曜日〜金曜日朝8時より放送されている生放送カオス(情報)バラエティ番組である。
概要
メインMCは麒麟の川島明、サブMCはTBSアナウンサーの田村真子の2名による生放送番組。番組マスコットとしてラッピーという灰色のウサギもVTRを中心に登場する。
名目上はランキングコーナーやロケVTRを中心した情報バラエティ番組であるが、制作協力に吉本興業が関わっており同社の所属芸人を始めとした多くのお笑い芸人が曜日レギュラーやゲストとして出演することから、次第に「番組オープニングが平気で30分を超える」「VTR中突然短時間でのクイズや食レポを要求される」「クイズコーナーが実質大喜利状態になる」「特定の出演者が執拗にイジり倒される」「VTRのBGMがタモリ倶楽部や出没!アド街ック天国のようなダジャレBGMになる」「特定の世代(特にMCの川島明と同年代のアラフォー男性)のみに共感させるマニアックなネタを要求する」「TBSの番組なのにNHKや民放他局の番組パロディや便乗ネタを積極的に使う」「Twitterを利用した視聴者プレゼントのキーワードでエキセントリックな文章を発表しバズらせる」などといった、平日朝の番組としては異色すぎる番組の個性が成立していった。
お笑い芸人だけでなく、ジャニーズ事務所所属の男性アイドルや乃木坂46・日向坂46・櫻坂46などの女性アイドルのレギュラー出演者もおり、時折見せるアクの強い言動からそれらのグループのファンからも注目されている。
開始までの経緯
TBSテレビの平日朝8時~9時台の情報番組では最長寿である17年半にも渡って放送された「はなまるマーケット」が2014年春に終了した後、メインMCをTOKIOの国分太一に据えた後番組「いっぷく!」では当初「はなまる」の路線を受け継いだ芸能スキャンダルや時事問題を取り扱わない生活情報番組として始まった。しかし、視聴率が低迷し国分を続投したまま番組内容を同時間帯の他局と同様のワイドショー路線に転換。さらに番組自体も「白熱ライブ ビビット」として2015年春から仕切り直され、同番組以降も立川志らくMCの「グッとラック!」(2019年~2021年)ではワイドショー路線を継続。だが、「モーニングショー」(テレビ朝日)や「スッキリ」(日本テレビ)などの競合番組、かつて「はなまる」を終わらせる直接的な原因となった生活情報番組の「あさイチ」(NHK)の後塵を拝す状況が長らく続いた。
そこでTBSテレビはこの時間帯のワイドショーからの撤退を決断。ちょうど2020年頃から本格的に言われ始めた若い視聴者層に受け入れられるような情報バラエティ番組[1]を新たに投入する方針へ転換することとなった。
この意向を受け、新番組のメインMCをすでにバラエティ番組でコーナーMCや裏回し役として業界内の評価が高かったお笑いコンビ・麒麟の川島明に据えようとオファーをする。川島はすでに「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ)でワイドショーのパネラーとしての出演経験があり、その時に感じた「全てのニュースに何かを思っている訳ではない。その状況で思ってもいない事を言うのがキツい」という思いから徹底したバラエティ路線を貫くことをTBS側に要求した。それは番組最後に挿入されるニュースコーナーでのやり取りすら拒否する徹底したものであり、TBS側が川島の要求を受け入れて、「新番組は情報番組ではなくバラエティ番組」という平日朝では異例の試みがここで決定された。また、番組制作担当もそれまでの情報番組制作部門の情報制作局からゴールデンタイムなどのバラエティ番組を制作するコンテンツ制作局へと変更されている。
通常、新番組の立ち上げは早ければ開始1年前より準備が始まることが一般的だが、「ラヴィット!」に関しては4~5ヶ月前に決定がなされるというかなり急ピッチな開始準備となり、奇しくもかつての「はなまるマーケット」と同様の少ない準備期間での立ち上げとなった。
番組の変遷
こうして2021年3月29日に始まった「ラヴィット!」であったが、番組開始当初はその前例のない試み故に視聴率が低迷。世帯視聴率では1%台という「グッとラック!」時代の半分程度という数字まで落ち込む事態にまでなったことから、週刊誌やネット記事では「番組の早期打ち切り」「(ラヴィット!の開始半年後に始まった)THE TIME,との放送時間統合による終了」まで書かれる始末となる。番組内容も「王様のブランチ」(TBSテレビ)や「ヒルナンデス!」(日本テレビ)の劣化コピーと叩かれ、川島や番組スタッフも明確な方針を決めかねていたと言う。
そんな中、TBSテレビが日本における地上波放送権を独占しているゴルフのマスターズ・トーナメントにおいて松山英樹がアジア人初の優勝を飾る大快挙を達成。「ラヴィット!」の放送枠も半分潰して中継の放送時間を延長して伝えることになる。この時の世帯視聴率は平均12.1%・瞬間最高17.7%という月曜日の朝8時台では考えられない高視聴率を記録。中継終了時点でも10.9%という異例の高さでバトンを渡される。本来であればこの視聴率を少しでも頂こうとゴルフネタにすがりつくのが定石であるが、MCや曜日レギュラーの中でゴルフに詳しい人間が一人もおらず、かろうじてアスリート出身の丸山桂里奈ですら「松山君も元気そうでなによりですね」としか言えないという大失態を演じてしまう。番組はそのまま通常放送に戻りネットでもその不甲斐なさを叩かれた。
しかし、この出来事によって川島や番組スタッフの中で「ラヴィット!をバラエティ路線で徹底しよう」という意識が改めて強くなることになった。
ちょうどこの時期から同様の情報バラエティ番組のVTRではカットされるようなボケも拾うようになり、ラッピーの無茶振りやクイズ大喜利など「ラヴィット!」ならではの独自演出が試行錯誤で登場し始める。これにより、まず出演者や業界関係者から異色番組として注目され始めた。
2020年より猛威を振るい続ける新型コロナウイルス報道、2021年夏に開催された東京オリンピック報道、2022年2月24日に侵攻を開始したロシアのウクライナ侵攻報道と他局のワイドショーがシリアス路線一辺倒になる中、「ラヴィット!」の独自路線が「朝から暗いニュースを見たくない、明るい気持ちになりたい」という視聴者の中に浸透し始め、2021年夏頃より徐々に肯定的なネット記事が見られ始めるようになっていった。
この流れをさらに加速することになったのが、2021年10月に放送された「水曜日のダウンタウン」による遠隔操作ドッキリ企画である。あらかじめ耳に隠しイヤホンを仕込んだゲストのあの(歌手・タレント)が、千原ジュニア(千原兄弟)・くっきー!(野性爆弾)・春日俊彰(オードリー)・粗品(霜降り明星)・西田幸治(笑い飯)・田村裕(麒麟)のボケ回答を発言し「ラヴィット!」の生放送を大混乱に陥れた。このドッキリは番組プロデューサー以上の上層部にのみしか事前に伝えられておらず、番組MCの川島も違法薬物を使用していると感じて「この子がもし捕まったら番組の映像が使われるのだろうな」と半ば諦めの境地にいたことが後に語られている。このドッキリが話題となり、さらに「ラヴィット!」の存在がネットやSNSを中心に注目されることとなった。
2021年11月からは平日朝の帯番組としては異例のTVerによる見逃し配信もスタート。著作権や肖像権の都合上そのままでは放送できない箇所を修正や全カットしたもの[2]をオープニングが放送日の昼12時頃、番組後半の本編が放送日の夜19時頃にアップされている[3]なおTVerでの番組ジャンルは「バラエティ」に分類されている。
公式では触れられていないがGYAO!でも配信されている(放送翌日の昼12時にOPと本編が同時に追加される)。2022年7月中旬に世界陸上の生中継で約1週間の放送休止になった期間は一部過去回の再配信が両サイトで行われた。
番組放送開始から丸1年となる2022年3月29日には同日が「ラヴィット!の日」として日本記念日協会に申請したものが認められた。
この期間に放送された番組1周年ウィークでは番組オープニングを総集編VTRに充てたこともあり、元々放送時間が伸び続けていた番組オープニング[4]がさらに延長され、途中でCMを挟んで最長8時50分超えというとんでもない形の番組となっていた。これは番組1周年ウィークが終了した後でも形が残り、番組オープニングが8時30分前後まであるというスタイルとなった。ただし、取り上げる話題によっては8時30分までには収まらず、2022年8月23日放送分では9時を跨ぎ、9時06分にようやく番組がスタート、同年8月31日放送分では記録を更新し、9時07分に番組がスタートというカオスを引き起こしている。
番組開始から1年が経過した時点の平均視聴率は世帯3%前後、個人1%台半ばと、番組開始直後と比較すれば改善の兆しは見えているものの、世帯10%台、個人5%台の「羽鳥慎一モーニングショー」や、同じく世帯5%台、個人2%台後半の「スッキリ」や「めざまし8」に遠く及ばず、万年横並び4位の状況であることに変わりはない。しかしながらコア視聴率(13~49歳)に限って見ればそこまで大きな差は開いておらず、横並び2位を記録する日も出てきているという。
今後も世帯視聴率を棄てて特定の視聴者層に特化した番組作りが進められて行くことであろう。
ラッピー
番組開始と同時に作られた「ラヴィット!」のマスコットキャラクター。CVは田中沙耶。[5]
- 「ラヴィット!(LOVE it!)」と「ハッピー(Happy)」を組み合わせた灰色のウサギ
- 出身地は惑星ラヴィット!
- 誕生日は3月29日(番組放送開始日)
- 性別は不詳
- 性格は番組愛が強い、無邪気、いたずら好き、ポジティブ
- ライバルはシマエナガちゃん
- 得意なことは何にでも興味を持つこと
- 夢はTBSの看板うさぎになることと世界平和
- 秘密は秘めた思いが爆発すると…?
主にランキングコーナーやロケVTRの中で突如現れ、スタジオでVTRを見ている出演者に無茶振りを仕掛けるお邪魔キャラのような役割を果たしている。その無茶振りも5秒から10秒で返すことを要求し、同様の情報番組と比較にならないほどの短時間なことから振られた出演者を混乱に陥れる。
「高級マンションへの引っ越し」のような大きな決断が求められるロケ企画では出演者の人生を振り返る映像が差し込まれる時があるのだが、映像の終盤に「〇〇の決断は!?」という煽りと共に魚群ならぬラッピー群として大量発生する。
実は番組開始と同時に着ぐるみ人形も制作されており、2021年8月に配信されたParavi向けコンテンツ「真夏の夜のラヴィット!」で初登場している。主に特番や配信コンテンツを中心に着ぐるみラッピーが登場するが、2022年2月には新型コロナウィルス感染により番組を欠席したMCの川島に代わって「THE TIME,」とのクロストークに無言で登場し、何も喋らないラッピーに対し「THE TIME,」司会の安住紳一郎が困惑するやりとりも見せた。
その後、同年5月11日のOP内で開催されたゆるキャラダービーで、生の場面で初めて喋って出演者と視聴者を驚かせた。メインMC及び水曜レギュラーメンバーの出身地のゆるキャラに対して勝つことにこだわりを見せ、レースでは障害物を破壊して2位に入賞(ちなみに、優勝は柴田英嗣の出身地である静岡市清水区のシズラ)。
番組開始当初よりなぜか水曜レギュラーの見取り図の盛山晋太郎のことがお気に入りであり、明らかに他の出演者とは違う甘えているような声を出す。しかし、優遇する意味ではない「可愛がり」で盛山にだけ露骨に当たり、試食を賭けたルーレットやサイコロ、くじ、ダーツ、パターゴルフ等でイカサマをさせて食べさせない、試食させるように見せかけて何らかのインチキ工作を仕掛けており結果的に食べることができないなど暴虐の限りを尽くす。盛山も毎週繰り返されるインチキ工作を見破ろうとスタジオ裏へ行って工作を仕掛けているスタッフを探したり(その際、必ず川島に荒っぽくスタジオに引き戻される)、ラッピーの鼻を触ったり(ラッピー「鼻は触らないで下さい!」)、パターゴルフの芝生を剥がしたりしているが、そんな盛山に対してラッピーは業を煮やして同年7月13日には盛山との共演を禁止とした。
関連商品
番組開始から1年経とうとしている2022年1月にようやくTBSテレビがラッピーの画像を商標登録出願。
ラッピーのグッズが発売が期待される最中、同年5月3日放送での企画「ラヴィット祭り」で番組初登場のトータルテンボスが「千本釣り」のくじに挑戦。
ラッピーがプリントされたキッチンミトンを始め、エコバッグ、弁当箱、シートマグネット、ワイヤレスイヤホン、ボールペン、シートステッカー、クリアファイルと続々ラッピーグッズを引き当てたが、グッズが作られていたことを全く知らされてなかったMCの川島は「発表するタイミングおかしい!」と困惑。
そんなラッピーグッズは、「THE TIME,」のシマエナガちゃんと共に2022年5月10日から東京・赤坂にあるTBS THE MARCKETで先行販売。その後、全国各地で期間限定営業されるポップアップショップで展開。同年6月からTBSの公式通販でもグッズの販売が開始。
関連動画
関連項目
関連リンク
脚注
- *ここで言われる「若い視聴者層」は、男女13歳~49歳の視聴者層に絞り込んだ「コア視聴率」と呼ばれる新しい視聴率指標のこと。この年代の視聴者はテレビCMの影響で購買に繋がることが多いと分析されており、商品を売りたいCM出稿企業側やCM放送枠を売り込みたい民放テレビ局側の双方が重視するようになっている。既存の「モーニングショー」などは世帯視聴率が良い反面、メインの視聴者層がテレビCMによる購買力が弱いとされる男女50歳以上に偏りが見られ、コア視聴率が低めの傾向になる。
- *過去には相席スタートの山添寛が「FANTAグレープ」を「FANZAグレープ」と間違えるボケをかましたせいで、「山添寛が朝番組にふさわしくないボケをしています(権利は大丈夫ですが配信しません)」と激怒するラッピーと共にテロップが表示された
例もある(回答が書かれたフリップを一旦スタッフが回収してチェックすることになっているが、山添曰く回収した女性スタッフがFANZAを知らなかったため、そのままオンエアされたとのこと。クレームを入れた子育てをしている視聴者がなんで知っているのかは不明。ちなみに、翌日ゲストに来た三四郎の小宮浩信はこのボケを蒸し返したが普通にカットされている)。
- *配信開始当初は番組全編を当日夜19時頃に配信していたが、2022年5月よりオープニングと番組本編を分割してアップしている。なお、これに先立つ2022年2月に試験的に行われていた時期がある。
- *番組開始当初は8時10分前にはオープニングが終わっていたが、裏番組の「連続テレビ小説」(NHK)をやり過ごす形で8時15分過ぎ、更に延長され8時20分、8時25分となし崩しに伸びていった。2021年12月に金曜レギュラーの太田博久(ジャングルポケット)の誕生日企画をオープニングで扱った回で一度8時30分オーバーを達成したが、この際にはTBSテレビ編成局から相当なお叱りを受けたと後に番組内で語っている。
- *青二プロ公式プロフィール
より
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