ラーメン(拉麺)とは
概要
ラーメンの元は中華料理であり中国から伝わった料理であるが、日本で独自のアレンジが施され今は別物に変化している。
現代日本の外食産業を支える代表的な料理であり、日本の国民食。
ラーメンはテレビや雑誌などでも頻繁に特集が組まれ、日常生活の中でも食する頻度は高く、 有名店などには常に行列ができる。ラーメンマニアと呼ばれ、食べ歩きをしたり、その感想・記録をブログなどで公開してる人も多い
ちなみに日本で始めてラーメンを食べたのはあの時代劇で有名な水戸黄門の毒見役だと言われている。水戸黄門は惜しくも2番目に食べたと言われている。これは明確な記録が残っているわけではなく、明(現在の中国)から亡命した儒学者との繋がりから推測されているに過ぎないことに留意が必要。
2017年に見つかった資料によると、長享2年(1488年)に「経帯麺」という料理が振る舞われていたとされ、これが小麦粉とかん水を使用していたことからラーメンのルーツであるとも考えられる。
ただいずれにせよ、現在のラーメンは明治以降に発祥し広まったものである。1884年(明治17年)には函館の『養和軒』で「南京そば」が振る舞われていた記録があるが、レシピが残っておらずラーメンであるかどうかは断定出来ない。1910年(明治43年)に浅草の『来々軒』が開業し、これがラーメンの直接的なルーツであるとされる。その後、戦後の闇市に多数のラーメン店ができ、爆発的に広まったとされる。
ラーメンという名前は1922年(大正11年)に札幌で開業した『竹家食堂』がルーツという説があるが、広まったのは日清食品の「チキンラーメン」による影響とされる。
ラーメンを食べた事の無い日本人は食べた事のある日本人に比べ圧倒的に少ないのでは無いだろうか。
この記事を読んでいるあなたも、きっとラーメンが好きだからこの記事に来たはず。
ラーメンを構成するもの
麺
小麦粉とかん水によって作られる中華麺を用いる。実にバラエティがあるが定番もあり、博多豚骨ラーメンならストレートの細麺。札幌ラーメンなら中太の縮れ麺を用いるのが一般的である。
麺の太さの他にも、縮れているかストレートか、熟成させプリプリにさせるか、熟成させず小麦の旨味を活かすか、水分を多く含む多加水か、その逆にスープが絡みやすく腰が強い低加水であるかなど、用いる麺は店により様々である。
スープ
- 清湯(ちんたん)スープ - 中華料理ではオーソドックスな白濁していない澄んだスープ。豚骨や鶏ガラ、野菜などを弱火でじっくりと煮出して旨味を抽出する。一般的な中華そばや、鹿児島ラーメン、札幌ラーメンで基本となるスープ。
- 白湯(ぱいたん)スープ - 脂が乳化して白濁したスープ。豚骨や鶏ガラを強火で長時間炊く(煮込む)ことで得られる。鶏主体なら「鶏白湯スープ」となる。博多豚骨ラーメンや家系ラーメンの基本となるスープである。
- ダブルスープ - 旭川ラーメンで知られるようになった豚骨白湯スープの一種。昆布や鰹節、アゴなどの魚介からとった出汁を合わせ旨味を増幅させる。調理法においては魚介は別々の鍋で煮出し、最後に豚骨スープと合わせる場合もある。よく分からずに単に豚骨と鶏ガラを合わせたスープをそう言っている場合もある。
- 煮干しスープ - 煮干しを煮出した出汁をスープとして用いる津軽ラーメン由来のスープ。豚骨や鶏ガラなどからとったスープを合わせる場合もある。
- 牛骨スープ - 牛の骨や尾肉を煮込んでとった青湯スープ。淡白だが味が良い。焼肉屋で提供されるテールスープラーメン、中国の蘭州拉麺、台湾の牛肉麺などのベース。白濁させて韓国のコムタンスープのようにしたものもある。
- 海老スープ - 甘海老などのエビの頭をオーブンでグリルし、ミキサーで砕いてからとった出汁と海老油を活かした海老ラーメンのスープ。
味付けでの区分け
代表的な具
お絵カキコ
ご当地ラーメン
北海道
- 旭川ラーメン - 北海道旭川市。北海道の三大ラーメンの一つ。加水率がかなり低い中太縮れ麺と、豚骨を白濁させるまで炊き、魚介や昆布等で旨味をさらに加える「ダブルスープ」に特徴がある。スープには大量のラードが加えられ油膜となって浮き冬場でも冷め難い工夫がされている。オーソドックスな味は醤油(「正油」北海道ラーメンではこう表記する場合も多い)であるが、『山頭火』は塩味、『よし乃』は味噌味を売りにしている。また旨味の濃いダブルスープにより無化調の店も少なくない。
- ガタタンラーメン - 北海道芦別市。旧満州国地域の料理「疙瘩湯」を応用したとされる塩味の中華風スープ「ガタタン」のアレンジメニュー。豚肉・イカ・ナルト・たけのこ・きくらげ・溶き卵などが入った具沢山のあっさりしたあんかけスープが特徴。
- 石狩鮭醤油ラーメン - 北海道石狩市が町ぐるみで開発したもの。佐藤水産で開発された「鮭醤油」という、魚醤をつかったスープが特徴のラーメン。石狩市市内で『雅』など数店舗提供する店があり、焼き鮭or鮭つみれorスモークサーモンなどのトッピングがされている。
- 札幌ラーメン - 北海道札幌市。北海道および日本三大ご当地ラーメンのひとつ。札幌のラーメンはもともと『竹家食堂』が原点で醤油が一般的だったが、『味の三平』が「味噌ラーメン」を開発し、1953年以降雑誌の特集やデパートの物産展などで全国的に広まった。味噌、塩、醤油の三味を揃えるのがベーシック。味噌味はクラシカルな店(『味の三平』など)のものは白味噌だが赤味噌、合わせ味噌も見られるようになっている。醤油味はクラシカルな店(『もぐら』など)では黒々とした色のスープが基本。
- 釧路ラーメン - 釧路市を中心に広まる道内には珍しい魚介スープのかなりあっさりしたラーメン。
- カレーラーメン - 北海道室蘭市名物。苫小牧『味の大王 総本店』発祥のものが古くから広まっており、粘度のあるカレーライスで用いられるようなカレーを使い、チャーシューなどの一般的なラーメンの具をトッピングしてあるのが特徴。
- 函館ラーメン - 北海道函館市。北海道の三大ラーメンのひとつ。スープベースは豚骨主体の青湯スープ。あっさりとした塩味が基本である。
- 豚かつラーメン - 豚かつを具材に使ったラーメン。北海道ではこのメニューにある店が意外と多く、石狩市の『じんべ』などでは名物メニューとなっている。パーコー麺より衣が硬くパリパリしていて香ばしい。
- えびそば(ラーメン)- 海老出汁を使ったラーメン。札幌の人気店『縁や』の初代店主、野本栄二が考案。海老油を使用し海老の頭を煮込んでとった出汁を合わせたスープが特徴。
- ラーメンサラダ - 札幌発祥のサラダにラーメンの麺を合わせた料理。ごま風味の専用ドレッシングもある。
東北地方
- 味噌カレー牛乳ラーメン - 青森県青森市。『味の札幌』が発祥。
- 津軽ラーメン(煮干しラーメン)- 青森県弘前市。『たかはし中華そば店』が発祥と言われる。
- しじみラーメン - 青森県五所川原市。十三湖特産のしじみをつかったラーメン。たっぷりのしじみエキスで少し白濁した澄んだスープにしじみそのものとわかめ・メンマなどがのっている。
- 納豆キムチラーメン - 岩手県盛岡市。『柳家』が発祥。初代店主が納豆汁をラーメンにアレンジし、香の物として置かれていたキムチを組み合わせてみたことがきっかけ。これにレアチームを組み合わせた「レアチーズ納豆キムチラーメン」もある。
- 仙台辛味噌ラーメン - 宮城県仙台市。伊達政宗の時代から特産である「仙台味噌」を使った唐辛子が多めに入ったラーメン。『ラーメン味よし』などが有名。
- 十文字ラーメン - 秋田県横手市(旧・十文字町)。煮干しや鰹節の和風ダシで味をとっていく中華そば。鹹水は使わない素朴な味を売りとしている。
- 冷やしラーメン - 山形県山形市。『栄屋本店』が発祥。その名の通り冷たいラーメン。山形以外では「冷やしラーメン」というと「冷やし中華」など違うものを指すことも多い。
- 赤湯辛味噌ラーメン - 山形県の赤湯温泉のご当地ラーメン。『龍上海』が有名。
- 酒田ラーメン - 山形県酒田市。細打ち縮れ麺で港町らしく魚介系のダシが特徴。自家製麺比率の高さからご当人ラーメン屋が増えていった。ワンタンの皮はとても薄い(自称:世界一薄い)。
- 米沢ラーメン - ラーメン大好き山形県民、それを代表するご当地ラーメン。細打ち縮れ麺と醤油味が特徴。スープは内陸らしく鶏ガラ、野菜などでとる。
- 喜多方ラーメン - 福島県喜多方市。日本三大ご当地ラーメンのひとつ。喜多方『源来軒』が原点。1975年にNHKで喜多方市が観光特集されたことで観光客が増え、全国的に広まった。なお、喜多方は蕎麦、日本酒でも有名、つまりそれだけ水が美味しいのである。大衆食堂で供されていたことから『◯◯食堂』という屋号が多い。
- 白河ラーメン - 福島県白河市。田園地帯に点在する。有名店『とら食堂』も畑のど真ん中に存在。チャーシューを食紅で縁を赤く塗るのも特色。
関東地方
- 東京ラーメン - 浅草『来々軒』が日本における現在まで続くラーメンの原点だといわれる。日本全国で単にラーメン、中華そば、支那そばといったらこれをさすことが多い。恵比寿ラーメン、荻窪ラーメン等。スープは魚介系で、具の浅草海苔、なるとなどが特徴。
- 家系ラーメン - 横浜市の『吉村家』発祥の豚骨醤油ラーメンで乳化した豚骨スープに醤油を合わせ、必ず大判の焼海苔が2枚乗る。ファンが非常に多く全国、全世界に展開している。余談だが、将棋棋士、永瀬拓矢の実家もこの家系のラーメン屋である。
- 八王子ラーメン - 東京ラーメンの派生。甘口の醤油ダレにスライス玉ねぎが具に乗る。
- 豆腐ラーメン - 埼玉県さいたま市。麻婆ラーメンに豆腐が大量に乗っているようなもの。県内のB級グルメコンテストで何度も入賞している。
- スタミナラーメン - 埼玉県さいたま市。娘々等の名前を冠した店舗にて提供される。豆腐抜きの麻婆ラーメンのようなもの。スタミナカレーも美味。
- きんぴらラーメン - 埼玉県ふじみ野市。人参や牛蒡の産地である入間地区の地域性を活かして開発されたグルメ。しっとり麺に牛蒡のシャキシャキした食感が楽しめる。上福岡地区のラーメン店や中華料理店で食べられ、店舗によって多少味付けが異なる。
- 藤岡ラーメン - 群馬県藤岡市。一帯に数十店舗存在。『みやご食堂』は石神秀幸絶賛のお店。
- 佐野ラーメン - 栃木県佐野市。街起こしによるご当地ラーメンの中でも、成功した代表格。
- 水戸スタミナラーメン - 茨城県水戸市。キャベツやレバー等が入った餡かけがかかっている。派生品の「スタミナ冷やし」の方が人気がある。
- 竹岡式ラーメン - 千葉・内房の、アップダウンの激しい海岸沿いで発展。見た目は平凡な醤油ラーメンだが、作り方に特徴あり。乾麺を使用しインスタントラーメンに近い。
- 勝浦式担担麺 - 千葉の外房(勝浦)で発展。担々麺というより、ネギラーメンに近い。
- アリランラーメン - 千葉の山の奥に何店舗かある。朝鮮のアリラン峠を越えられるようにという事で命名。
中部地方
- 新潟系あっさり醤油ラーメン - 新潟四大ラーメンの一。新潟市を中心に食される。
- 割スープ付き味噌ラーメン - 新潟四大ラーメンの一。旧巻町発祥。ラーメンの他に割スープが付いてきて、自分の好きな濃さに薄められる。
- 燕三条系背脂ラーメン - 新潟四大ラーメンの一。燕市の『抗州飯店』が有名。大量の背油と刻みたまねぎが特徴で、合う人は合う、合わない人にはトコトン合わないコッテリ系。
- 長岡系ラーメン - 新潟四大ラーメンの一。名前の通り、長岡市が中心。ショウガを使用した醤油スープが特徴。
- 三条カレーラーメン - 戦前からの歴史がありカレーライスのルーに近い具材を使っているのが特徴。
- 志太系ラーメン - 静岡県藤枝市。最近「朝ラー」で有名になった。多くの店が昼には閉まる。
- 富山ブラック - 富山県。とにかくスープが黒く濃く、トッピングの黒コショウと相まって非常に塩辛い。白米とセットで食べるのが普通。
- 飛騨高山ラーメン - 岐阜県高山市。スープとタレを一緒に煮込むのが特徴。醤油の風味が濃厚な中華そば。
- 敦賀ラーメン - 福井県敦賀市。元々屋台発祥の店が多く、「敦賀屋台ラーメン」とも称される。
- 台湾ラーメン - 愛知県名古屋市。名古屋『味仙』が発祥の名物。台南名物の担仔麺を辛くアレンジしたもの。台湾出身の店主が作ったからこの名前。醤油味で赤唐辛子の効いた辛いラーメン。
- ベトコンラーメン - 愛知県および岐阜県。ベトコンとは「ベストコンディション」の略。某解放戦線との関連性はすっかり黒歴史。唐辛子の効いたピリ辛スープに、たっぷりのもやしや豚肉、薄切りでは無いニンニクがゴロゴロ入ったスタミナ食。
関西地方
- 京都ラーメン - 京都府。全国チェーンの『天下一品』や『第一旭』『新福菜館』などが特に有名。上品な淡麗系のラーメンもあるのだが、庶民的なラーメンは白湯スープ濃厚仕立て(『天下一品』など)、または醤油味(『新福菜館』『第一旭』など)である。様々な特徴をもったラーメン屋が多く、京都市内は全国でも有数の激戦区である。
- 高井田ラーメン - 大阪府東大阪市。ゆで時間10分超の極太麺が特徴の東大阪名物。大阪ブラックを生み出した『金久右衛門』はこれの派生とされる。また『金龍』など豚骨と鶏ガラのブレンドのラーメンも多いが、いずれにしても魚介系はあまり使わない特色がある。
- 天理ラーメン - 奈良県天理市。豆板醤、ニンニクによる辛口スープで、白菜、ニラ、豚バラ肉の炒め物のトッピングが特徴。「『彩華』チェーンのサイカラーメンが有名。『神座』などはこれの派生。
- 和歌山ラーメン - 和歌山県和歌山市。和歌山豚骨ラーメンともいい、大きく分けて豚骨を醤油で炊き込む醤油味メインと豚骨を炊き、醤油に合わせる豚骨味メインの二通りの製法がある。和歌山駅傍の『井出食堂』や、すごく傾いている店として知られる『まる豊』が有名。初代ラーメン博物館館長だった武内伸や石神秀幸が惚れ込み、全国区にした。なお、地元で圧倒的に多かったのは醤油味メインである。
- 神戸ラーメン - 兵庫県神戸市。ご当地ラーメンという名目だが、特にこれといった典型は無く、店によってバラバラ。京都発祥の『第一旭』が神戸ラーメンを名乗った為、この名称が広まった。『もっこす』『ラーメンたろう』が人気。
山陰・山陽地方
- 鳥取牛骨ラーメン - 鳥取県中部。全国的に珍しい、牛骨でダシを取った店が点在している。汚いが美味い、昔ながらの店が多いが、いきなり銀座に進出した。
- 笠岡ラーメン - 岡山県笠岡市。「かしわ」と呼ばれる老鶏のチャーシューが特徴。
- 尾道ラーメン - 広島県尾道市。平麺と背あぶらの浮かんだ魚介系スープが特徴。
- 福山ラーメン - 広島県福山市。福山市は、尾道と笠岡の中間にある。その為、両者の特徴を併せ持つと言われる。なお、福山市内には尾道ラーメンの店も多い。
- 広島ラーメン - 広島県広島市。豚骨スープに魚介系醤油を合わせた茶褐色のスープが特徴で、いわば博多ラーメンと尾道ラーメンの間の子のような、非常にあっさりしたラーメン。具には必ずもやしが入る。
- 下松ラーメン - 山口県下松市。鳥取と同じく、牛骨でダシを取った醤油ラーメン。現在、山口県の下松駅傍に店を構える『紅蘭』が発祥。
- 宇部ラーメン - 山口県宇部市。久留米ラーメンのように濃厚な豚骨味。有名な『一久』という店は、庵野秀明が宇部市出身である関係から、『新世紀エヴァンゲリオン』作中に登場した。
四国地方
- 瓢系ラーメン - 愛媛県松山市。甘党な松山市民の為の、とことん甘いスープが特徴。
- 今治ラーメン - 愛媛県今治市。町おこしのため21世紀になって突如出現したご当地ラーメンなのだが地元でもその知名度は低い。個別記事参照。
- 鍋焼きラーメン - 高知県須崎市『谷口食堂』が発祥。鍋焼きうどんのように土鍋で煮込んだラーメン。食べた後はご飯を投入するのが鉄板。やなせたかしによるイメージキャラクター(なべラーマン、カウちゃん)が存在する。個別記事参照。
- 徳島ラーメン - 徳島市発祥。豚骨スープで茶系(現在の主流)、黄系(支那そば系)、白系(小松島系)等に分類される。茶系は豚バラ肉と生卵のトッピングが特徴で、白米とセットで食べることが多い。
- 讃岐ラーメン - 香川県一帯で食べられる。生計を立てられなくなった讃岐うどんの店がラーメンに乗り変えるパターンが多い為、讃岐うどんの特徴を持つ場合が多い。
九州地方
- 博多ラーメン - 日本三大ご当地ラーメンのひとつ。屋台『三馬路』が原点。久留米ラーメンが福岡市に伝わり広まったものとするのが定説。豚骨の味は久留米より薄い。
- 長浜ラーメン - 福岡県福岡市。博多ラーメンとは別物だったが、いつの間にか一緒にされた。特徴は博多ラーメンとほぼ同じ。『元祖長浜屋』が有名。すぐ茹で上がるように細麺に特徴があり、バリカタ、ハリガネ、コナオトシといったほとんど茹でない製法もある。
- 久留米ラーメン - 福岡県久留米市。日本の豚骨ラーメンの元祖。屋台『南京千両』が発祥で、『三九』によって現在の形にされ、そこから九州、更に日本全国に、豚骨ラーメン文化が広がった。上記2つと比べると濃口。
- 筑豊ラーメン - 福岡県田川郡香春町。「ワイエスフード」として株式会社化した後は、九州を中心に『山小屋』『ばさらか』などのチェーン店を展開。やや濃口で、後味は割とさっぱりしている。
- 佐賀ラーメン - 佐賀市は博多、熊本等よりも久留米に近い位置にある為、初期久留米ラーメンの特徴を色濃く受け継いでいる。
- 玉名ラーメン - 熊本県玉名市。『三九』の弟子が、玉名市で『天琴』を開き、そこから広まった。熊本ラーメンのルーツ。
- 熊本ラーメン - 実は最も早く全国区で九州のご当地ラーメンとして知られるようになったラーメン。豚骨に鶏ガラを合わせる。香り付けのマー油、にんにくチップ、博多より太い麺等が特徴。
- 宮崎ラーメン - 久留米の系統。豚骨に醤油を合わせるため、アッサリめで太麺。タクアンを一緒に出す店が多い。
- 鹿児島ラーメン - 久留米から離れた位置にある為、九州の中でも独自の進化を遂げている。その定義は曖昧といわれるが、豚骨に大量の野菜を入れるため、おしなべて甘口である。
ラーメンに類する料理
中華麺使用
- 担々麺 - 中国・四川省発祥。日本のものは、陳建民により日本人向けに味が改良されている。中国のものはいわゆる「汁なし担々麺」に近い。
- 冷やし中華 - 仙台や神保町が発祥と言われる。冷えた中華麺の上に具を載せ、タレをかけて食べる。
- 焼きそば - 不景気の味方。中華麺を具と一緒に炒めたもの。
- 固焼きそば - 麺を油で揚げ、とろみのついた餡をかけたもの。バリそば、揚そばとも。
- 五目そば - 特に定義は無いが、通常五目そばと言うと、中華麺を使った料理を指す。五目麺とも。
- タンメン - 関東を中心に食べられている麺料理。鶏がらスープと沢山の具が特徴。
- 天津麺 - 天津飯の具を、ラーメンに乗せたもの。
- ワンタンメン、チャーシューメン - 他の料理とは一線を画し、「ワンタンラーメン」や「チャーシューラーメン」とは呼ばれない。謎の存在。
- 沖縄そば - 沖縄の郷土料理であるが、麺の分類上、中華そばに位置づけられる。太麺が特徴。
- 姫路の駅蕎麦 - 中華麺を使った「駅蕎麦」。姫路の隠れた名物であり、有名人のファンも多い。
- ローメン - 長野県伊那市が発祥。蒸し麺とマトンが特徴。
- ちゃんぽん - 長崎『四海楼』が発祥。具を入れたスープに、直接麺を入れて煮るのが特徴。
- 皿うどん - 長崎『四海楼』が発祥。ちゃんぽんから派生。
- サンマーメン - 神奈川県発祥。とろみのついた餡とモヤシが特徴。
- 焼きラーメン - ラーメンと名は付いているが厳密にはラーメンではなく、豚骨味の焼きそばである。博多の屋台が発症。
- つけ麺 - 東京・東池袋の『大勝軒』が発祥と言われる。麺をスープに浸して食べるタイプのラーメン。
- 油そば - 東京・多摩地域で誕生。スープが無く、麺を少量の濃いタレに絡めて食べる。
中華麺不使用
- じゃじゃ麺 - うどんに近い麺を使用した、盛岡の郷土料理。ラーメンを一緒に出す店も多い。
- ラーメン+うどん - ら・うどん、らーどん、うーめん等と言われるが、決まった名称は無い。創作系うどんの店で提供される。
- 油うどん - 油そば+うどん。ラーメン+うどん同じく、創作系のうどん屋で提供される。
- ラーメン+蕎麦 - ラーメン+うどんと同じく、創作系の蕎麦屋で提供される。つけ麺パターンが多い。
有名店(チェーン店もあり)
- 大勝軒 - 1951年、東京・中野にて、「神様」こと山岸一雄氏が従兄弟と共に創業。つけ麺の始祖。東池袋店が有名。
- ラーメン二郎 - 1968年、東京・三田にて、山田拓美氏が創業。強力粉麺とトッピングが特徴。
- 元祖一条流がんこラーメン - 1983年、高田馬場で一条安雪氏が創業。しょっぱい牛骨醤油と塩。
- ホープ軒 - 東京豚骨「背脂チャッチャ系」の先駆け。
- 麺屋武蔵 - 新宿発のニューウェーブの一派。
- 純連 /すみれ - 濃厚なスープが特徴の札幌ラーメン。詳細は「純すみ系ラーメン」の記事に。
- 元気一杯 - 「高菜、食べてしまったんですか!!!!????」のコピペで有名な福岡市にある店。こってり豚骨。
代表的なチェーン店
- くるまやラーメン
- 幸楽苑
- 福しん
- 寳龍
- 味の時計台
- さんぱち
- 日高屋
- スガキヤ
- ラーメンショップ
- 札幌ラーメンどさん子
- 天下一品
- なんでんかんでん
- 中華そば 青葉
- 蒙古タンメン中本
- らーめん山頭火
- 博多一風堂
- 博多天神
- 博多風龍
- なんつっ亭
- 8番ラーメン
- ラーメン山岡家
- 九州筑豊ラーメン山小屋、ばさらか(ワイエスフード)
- 岩本屋
- こだわりらーめんゆきむら亭(ゆきむら亭)
インスタントラーメン
カップラーメン
- カップヌードル(日清) - 世界初のカップラーメン。
- 麺職人(日清)
- 具多(日清) - 商品単価を300円前後に設定し、具を多くしたプレミアムカップラーメン。現在は冷凍食品として発売。
- ラ王(日清) - 生タイプのカップラーメンとして発売。現在は乾麺タイプである。
- スーパーカップ(エースコック) - 麺の量を袋ラーメンと同量にして、初めて「大盛」を謳ったカップラーメン。
- わかめラーメン(エースコック) - わかめ入りラーメン。袋麺タイプもある。
- カップスター(サンヨー食品)
- ホットヌードル(東洋水産)
- 麺づくり(東洋水産)
- 一平ちゃん(明星)
- ケンちゃんラーメン新発売
袋ラーメン
- チキンラーメン - 世界初のインスタントラーメン。
- サッポロ一番(みそ味・塩味・しょうゆ味・とんこつ味・ごま味・ピリ辛みそ味)
- 出前一丁(ごまラー油味・ごまとんこつ味)
- 明星チャルメラ(しょうゆ味・みそ味・塩味・とんこつ味・新味)
- うまかっちゃん(とんこつ味・鶏の炭火焼風味のとんこつしょうゆ味・博多からし高菜風味・熊本揚げにんにく風味・鹿児島黒豚とんこつ)
- ベビースターラーメン(ラーメンスナック) - インスタントラーメンを生食に特化させた菓子。
ラーメン激戦区
一般的にラーメン激戦区とは、多くのラーメン屋が軒を連ね、しのぎを削っているような場所の事を言う。しかし例えば喜多方のように、同じ系統のラーメン屋が沢山あるような街のことは激戦区とは言わず、複数の系統が混在するような場所を指す事が多い。
近年のラーメンブームに伴い、日本のあらゆる場所が激戦区といっても過言ではない程にラーメン店をよく見かけるようになったが、ここでは代表的な激戦区を紹介する。
東京・関東地方
- 高田馬場~早稲田
- 池袋
- 各地区の有名店が出店したその周辺に、あと出しで様々な店ができるパターンが多い。
- 行列のできる有名店舗は駅南東部に多い(無敵家、二店、光麺、屯ちん)。
- サンシャイン通りの両側も、いくつかの店が並ぶが、無敵家周辺と比べるとまったりしている。
店舗としては、元祖一条流がんこ、ばんから、まるきゅうらあめん、やすべえなど。 - 駅北東部では、えるびすを中心に店舗が並ぶ。
- 駅北西側繁華街には、無名店舗が軒を連ねる。
- メトロポリタン口方面には、蒙古タンメン中本を中心に店舗が並ぶ。
- 目白との間の住宅街の中に、つけ麺屋のBASSOドリルマン(旧ゼットン)。
- 東池袋大勝軒の本店は、名前のとおり東池袋駅近くにあり、池袋駅からは若干遠い。
- 秋葉原
- かつては電気街という関係上飲食店が少ない秋葉原だったが、オタク街を経てここ近年の観光地化もあって、飲食店も日を追うごとに増えており、ラーメン店も都内では屈指の数を誇る。
- 中央通り沿いには格安博多豚骨ラーメンの博多風龍総本店、台湾まぜそばの麺屋はるか、初出店で話題となった天下一品などが軒を連ねる。パーツ街に入ると秋葉原一の老舗となった九州じゃんがららあめん秋葉原本店や二郎インスパイア系の野郎ラーメン、末広町方向には神田の濃厚醤油豚骨ラーメンわいずの支店やスッキリした喜多方系中華そばの田中そば店も。
- 昭和通り側に出るとワンコイン豚骨ラーメンの福の軒、二郎インスパイア&まぜそばの麺処MAZERU、超こってり濃厚背脂ラーメンのごっつ、自家製麺のらーめん紬麦、少し歩けば青島食堂の長岡醤油ラーメンを求める列が見られたり、京都の老舗新福菜館ののれん分け店舗もある。
- 他にも二郎インスパイア系や油そば・まぜそば、家系ラーメンや鶏白湯ラーメンなども各所に店があり、肉の万世の地下にある万世橋酒場には名物のパーコー麺、ヨドバシAkibaにはつけ麺の三田製麺所や富山ブラックの麺家いろはも。ただ激戦区だけに閉店開店が繰り返す場所にもなっているのでこまめに情報を確認されたい。
- さらに範囲を広げて神田や御徒町にも多数あるのでそちらもチェックを。
- 横浜
- 家系ラーメン発祥の地だけあって、家系ラーメンの店の数は非常に多い。
- 中華料理店ではサンマーメンがメニューに入っている店が多い。
- 激戦区は横浜駅周辺や新横浜駅周辺、環状2号線上永谷付近、金沢文庫~金沢八景周辺、戸塚駅周辺、二俣川駅周辺など、様々な場所に点在。広大な横浜市には数え切れないほど多くのラーメン屋が存在する。
- 特に横浜駅周辺相鉄口方面の繁華街は家系の総本山吉村家がある他、山頭火や一風堂、一蘭、ゴル麺等がある。その他にもラーメン屋は多数存在する。
- 新横浜駅周辺にもラーメン屋は存在するが、やはり新横浜ラーメン博物館の存在が大きい。また、博物館内に出展しているお店は定期的に入れ替わるので、まめに足を運ぶ人も多い。
- テレビや雑誌でよく見かけた「鬼」こと佐野実氏(株式会社サノフード代表取締役社長)のラーメン屋支那そばやもラーメン博物館内に出店していた(博物館の店舗は支店で、本店は戸塚駅再開発地域の一角)。
- 環状2号線上永谷付近には複数のラーメン店が軒を連ねているが、環2家や本牧家等の家系が多いが、大勝軒系列の店(神勝軒)も存在する。
- 広い横浜市内に多数ラーメン屋が存在する為、見方によっては横浜市全体が激戦区と言っても過言ではない。
- 周辺都市にもその影響を与えており、川崎、町田、藤沢方面にも激戦区が存在する。
- 都心から近いこともあって都心へ出店する店もあれば、都心から出店してくる店も多い。
- 湘南
- 神奈川県内の激戦エリアの一つで、藤沢駅周辺を中心に辻堂方面や湘南台方面にも多数ラーメン屋が存在する。情報誌等では茅ヶ崎、寒川もここに含まれる場合が多い。
- 横浜が近いだけあってやはり家系ラーメンの勢力が大きい。家系ラーメンでチェーン展開している松壱家の本店も藤沢にある。
- なにげにラーメン二郎も存在する。
- 支那そばやも、元々は藤沢が発祥である。現在藤沢(小田急江ノ島線鵠沼海岸駅周辺)に店舗は無く、戸塚へ移転している。
- 辻堂周辺にもラーメン屋が複数ある。康家や尾壱家等の家系が多いが、それ以外のラーメン屋も少なくない。地元周辺ではつじ道ラーメンがそこそこ有名。最近、駅前に出来た巨大なショッピングモール内に佐野実プロデュースのラーメン屋が入った模様。
- 湘南台方面は駅前よりも国道467号線沿いに出店している店が多く、湘南家のような家系も存在するものの意外にもらーめん能登山やつけめん赤とんぼ等の家系以外のラーメン屋が多い。国道467号線を中心に湘南台から長後周辺まで様々なラーメン店が存在する。
- 茅ヶ崎駅周辺には松壱家が出店しているほか、古くから存在する風見鶏、二郎インスパイヤ系のえぼし麺菜良、少し離れた場所には麺や鐙やJAZZ麺といった家系以外のラーメン屋が目立つ。なお、麺や鐙は湘南台方面にも出店している。
- 茅ヶ崎市内から寒川・海老名方面へ抜ける県道46号線沿いには複数のラーメン屋が存在するが、その中でも大正麵業は圧倒的な人気を誇り、昼時や休日には行列が出来るほど人気である。
東海地方
- 名古屋
- 名古屋の定番と言えばスガキヤ、味仙。前者は一杯300円という安さが売りの和風豚骨ラーメン、後者は台湾ラーメン発祥の地として愛知県を代表する二店舗。
- 無化調では如水、らーめん奏、なるとやなど、薬膳系なら好来道場、好陽軒、豚骨/家系は萬来亭、味噌は太陽食堂と、車を走らせれば種類豊富な店舗に出会えるだろう。
- もともと行列店だった麺屋はなび発祥の台湾まぜそばは商品化されることも多々あり、こだわり麺工房 たごや十夢らが開発する新たな混ぜそば、近年急速に店舗を増やす歌志軒の油そばなど、汁無し系も昼時の人気メニュー。
- 他にも丸和のつけ麺、萬珍軒の卵とじラーメン、錦城、杏亭などの担々麺は遠方からも多くのファンを集めている。ミシュランガイドに掲載されたことで人気が更に上昇したらぁ麺 紫陽花もこの地に店舗を構える。
関西地方
- 京都
- 西の都、京都。その激戦区は何といっても一乗寺であり、京都駅から京都大学方面へバスで向かうと至る所に店舗が並ぶ。
- 老舗いいちょに屈指の人気店である高安、びし家、京都発の二郎系は夢を語れ、小麦そばを提供するイサオなど、この地なら食べたいラーメンが大体揃っている。天下一品の北白川総本店やラーメン魁力屋の北白川本店、ラーメン二郎の京都店もここにある。ちょっと離れて銀閣寺方面に行くと背脂ラーメンの元祖ますたにの本店も。
- 伏見方面にも店舗は多い。濃厚豚骨で有名な大中、京都南インターを降りてすぐの看板が目印のたかばしラーメン、伏見稲荷を訪ねた後は陽はまた昇るで昼食…と選択肢は豊富。
- 四条河原町辺りなら麺屋猪一をはじめ、来来亭や天下一品に一蘭と有名チェーン店が並ぶ。日本で最初の塩ラーメン専門店、大阪は堺の龍旗信が店舗を構えてるのもここなので足を運んでおきたい。
- そして京都駅から東へ歩いたところにある高倉跨線橋(たかばし)には京都ラーメンの2大老舗、新福菜館と第一旭が並んで建っている。食べ比べてみるのも一興か。
ラーメン系フードテーマパーク
こちらの項目では、ラーメンを主体としたフードテーマパークについて掲載する。
- 新横浜ラーメン博物館
日本初、ラーメンをテーマにしたフードテーマパークで、ラーメンスタジアムなど全国にあるラーメン系フードテーマパークのさきがけになったスポット。創業者は岩岡洋志氏で、現在も館長を務める。館内は、昭和の懐かしい雰囲気を感じられるレトロ情緒な内装になっており、この中に紛れるように全国各地から館長自ら何度も出店交渉に出向いて、出店まで漕ぎつけた名店が集結。また日本のみならず、世界各地から本店を出店し、逆輸入という形で博物館に出店している名店もあり、普段行くことが出来ないようなラーメンの名店の味を楽しむことが出来る。
このほか、青竹打ち製麺体験や、ラーメンの歴史が展示してある資料コーナー、お土産を販売しているミュージアムショップがある。 - ラーメンスタジアム
キャナルシティ博多にあるラーメン系フードテーマパーク。年1回の入れ替え制を採用しており、不人気店舗は「卒業」という形で営業を終了する。このため、生き残りをかけた熾烈な争いが各店同士で繰り広げられている。ちなみに、博多・久留米系ラーメンの割合が多い。 - 札幌ら~めん共和国
ラーメンの中でも北海道ラーメンに主眼を置いたフードテーマパーク。「札幌みその」や「函館麺厨房あじさい」など、北海道各地の名店が集結。 - 東京ラーメン国技館 舞 (旧 ラーメン国技館)
2005年に東京アクアシティお台場5階に誕生したラーメン系フードテーマパーク。黎明期は「ラーメン国技館」という名前で営業していたが、「ラーメン国技館・ご当地ラーメン祭り」と一度名を変え、2016年に「東京ラーメン国技館 舞」としてリニューアルオープン。「せたが屋」や、「二代目博多だるま」など全国の名店が集結している。
同音異義語
橋がラーメンで出来ているわけではない。
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