リアルロボットとは、ロボットアニメ、およびその登場ロボットの分類の一種。リアル系とも言う。
対義語は「スーパーロボット」。しかし両者の境界線は非常に曖昧である。
「リアルロボット」という呼び方は「装甲騎兵ボトムズ」の監督・高橋良輔が命名したとされている。
「リアルロボット」の傾向
以下に「リアルロボットアニメ」「リアルロボット」と呼ばれるものに比較的良く見られる傾向を列記する。
ロボットそのもののだけでなく、その背景となる世界のリアルさも「リアルロボット」には重要な要素となる。
- ロボットがあくまで兵器、道具として扱われる
- 攻撃時に技名・武器名をあまり叫ばない
- ロボットは作中で「ロボット」と呼ばれず、「アーマードトルーパー」などの兵器名で呼ばれる
(本来「ロボット」という言葉は自動で動くものを意味するため) - 敵勢力も味方と同じ種類の搭乗型ロボットを主力に使う
- 量産型という概念があり、同型のロボットが多数登場する
- ロボットが人型であることに明確な理由付けがある
- 機体の構造や動力、外装などは現実の技術を参考に、リアリティをある程度重視したものが使われる
- 背景設定や独自用語が非常に多く、設定資料集などで初めて判明する事実も少なくない
- 物語は国家やイデオロギーの対立・戦争を描き、敵の側が悪とは限らない
- 戦闘以上に政治的駆け引きが重視される
- 主人公は組織の一兵士にすぎない
このようなものが挙げられるが、リアルロボットと呼ばれるものが全てを満たしているとは限らない。
また、スーパーロボットと呼ばれるものが以上を全く満たしていないわけでもない、むしろよく当てはまるものもある。
よって定義ではなく傾向という程度のものである。
リアルなのか?
以下は一見するとリアルロボット的ではないが、意外とあてはまる作品が多い。
そもそも巨大ロボットが出てくる時点でリアルじゃねーだろというツッコミもある。
もちろん技術的リアリティを重視しているロボットもあるのだが、全ての「リアルロボット」がそうだとは言いがたい。
リアルロボットという言葉は、「それ以外のスーパーロボットは相対的にリアルではない」というニュアンスをも含んでいるため、リアルロボットという言葉を使うこと自体が危険だとも言える。「リアルロボット」と呼ばれるものたちも突き詰めると、その多くが現実的(リアル)とは限らないのだ。
「リアルロボット」は無意味な分類ではないが、明確な定義のある言葉ではないことに注意を要する。
「機動戦士ガンダム」の扱い
「機動戦士ガンダム」シリーズは、宇宙世紀作品については長年ほぼ無条件にリアルロボットに分類されてきており、そしてガンダムより古い作品がリアルロボットに分類されることはほとんど無かった。しかし現在、ネット上においては「機動戦士ガンダム」自体をリアルロボットとする分類に異論を持つ者も少なくない。
その為、この記事では「機動戦士ガンダム」及びその後のガンダムシリーズをリアルロボットの例として扱わない。
スーパーロボット大戦において
この言葉の由来はともかく、広めたのは間違いなくスーパーロボット大戦シリーズである。
そして、そのことは確実に誤解を広げただろう。
このような性能的特徴は機体ごとに個性をつけようとしたゲームの都合によるものと思われ、必ずしも番組の描写に基づくものではなさそうである。
マジンガーZとバルキリー、どちらの装甲が厚くてどちらが素早いかなどは本来は容易に比較できるものではない。
(飛行速度などは公開されている数値もあるので、比較できるかもしれないが)
ともかく、このような差を作ったうえで、主人公機をリアル系、スーパー系の二種類から選べることが多かった。
しかしスパロボシリーズでさえ傾向と一致しない例外が多々ある。
リアル系っぽい性能だからといって原作がリアルロボットアニメかどうかは別問題。
こうした分類はスパロボでもすっかり使われなくなっているが、スピード型とパワー型という分類は残っているらしい。
スパロボオリジナルではPT(パーソナルトルーパー)が当てはまると思われるが、パワー型のPTがあったりもする。
代表的なリアルロボットアニメ
関連項目
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