リストバンド (Wrist band)とは、装身具の一種である。
概要
手首に巻く、伸縮性のある素材でできた帯状の装身具。
用途によって、さまざまなものがある。
足首につけるものはアンクルバンド、額につけるものはヘアバンド(の一種)とよばれる。
材質
布
もともとはテニス用。伸縮性のある綿でできており、多くの場合タオル地である。
腕の汗が手に流れて、テニスラケットなどの道具が滑るのを防ぐ役割があるほか、額の汗を拭うこともできる。
スポーツ用品メーカーや飲料メーカーがノベルティで配布・販売しているものも多い。変わったところでは、ハイパーヨーヨーオフィシャルグッズとしても販売されていたことがある。
トレーニング用に重く作られているものもある。長時間つけていると腕を痛めるので注意。
シリコン
シリコーンでできた細い帯のリストバンド。伸縮自在で、着脱が容易である。
多くの場合おしゃれ用であり、様々な色をつけたり、図や文字をエンボスしたりと様々な種類がある。
丈夫でちぎれにくく、リーズナブルなコストであることから、入場パスとしても用いられる。
啓発用リストバンドは、おしゃれ目的も兼ねてシリコンバンドであることが多い。
紙
安価で印刷も楽だが、汗や水濡れに弱く、ちぎれてしまうこともある。
そのため、気にする人は何らかの保護が必要。
薄いプラスチック
薄く、やわらかいプラスチックやビニール。
紙よりは丈夫だが、シリコンなどよりはちぎれやすい。
また、両面テープで留めている場合、そこがはがれてしまうこともある。
プラスチック紙が使用されることもある。
これは選挙の投票用紙や水にぬれても使えるメモなどに使われているもので、水濡れや破れに強く、紙のように鉛筆で書いたり印刷したりすることが容易である。
用途
タオルの代用
本来の用途。運動中、首にタオルをかけていたりすると危険なので、額の汗をぬぐうなどの場合はタオル地のリストバンドを使用するとよい。
装飾品
本来の用途の二。
装飾品としては、ブレスレットの方が歴史が長いが、上記「タオルの代用」としての用途から、タオル型リストバンドそのものがスポーティなアイテムとして認知されるようになった。
また、下記の啓発目的や音楽シーンでの採用から、それらの用途に使われていたシリコンバンドを装飾品として身に着けるようになった。
啓発
何らかの社会問題に対する目的意識を高めたり、政治的立場の表明のために特定のリストバンドをつける運動が、2000年代半ば頃から盛んに行われた。
2005年頃に、貧困撲滅を表明するホワイトバンドプロジェクトを契機として類似の運動が巻き起こったが、元祖は2004年頃の癌撲滅運動「LIIVESTRONG」運動とされる。
一方、他の慈善活動同様、プロジェクトの目的が曖昧であったり、収益金の用途が外部の人間を納得させられるようなものでない場合、批判の目にさらされる場合もある。
しかしながら、「立場の表明」のみを当初からうたっている場合(支援・寄付をうたっていない場合)、収益金をどう使おうと法律上は何の問題も無いことは留意すべきである。こういったものを購入する際は、収益金の用途や、それを装着することによって何を表明することになるのかは事前に吟味したほうがよい。
バンドの色は、すでに特定の立場に色がついていたり、アウェアネス・リボン運動が別にある場合は揃えられることが多い。例えば、LGBT受容運動は虹色、乳がん撲滅・支援はピンクなど。
また、これらのアウェアネス・バンドを契機として、おしゃれ用品としてのシリコンバンドが浸透していったという側面もある。
チケットの代用
チケット型の入場券は、受付に見せる際にバッグから出す必要があったり、パスケースを別途用意する必要があったりして管理が面倒である。そこで、リストバンドを通行証や入場券の代用とすることが2010年代頃から盛んとなった。
リストバンドは装着しても邪魔にならず、目立つように作れば確認も簡単である。また、ちょっとした記念品にもなる。シリコンで作る場合、紙よりはコストがかかるが、これは入場料に織り込めばよい。
リストバンドを入場券とする場合、席・チケットの日付・ランク・年齢など、用途によって色分けしておけば管理が楽である。
スキー場・遊園地など
元祖はスキー場のリフト券と思われる。やわらかいプラスチック製のバンドを入場券とする。
バーコードが印刷されており、それを機械に通すことで認証する場合もある。
他にも、遊園地のフリーパスや、スーパー銭湯のお食事券などに用いられる。後者の場合、バーコードで認証して、退場時にまとめて料金を支払うのである。
再利用できないよう、留め具はいったんロックしたら外れず、留め具を壊すかバンドそのものを切る必要があることがほとんど。
音楽ライブ
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https://twitter.com/chap_0/status/495925023740137472
日本の音楽シーンにおいては、2010年代頃より邦ロックバンドファンのマストアイテムとしてリストバンドが広まっている。
これは海外のライブフェスなどの影響を受け、チケットとして代用されるようになったケースがあり、そのリストバンドの人気に目を付けたバンドマンたちがグッツとして広く物販をするようになったからとされる。原宿、高円寺、荻窪、吉祥寺などの若者がよく行き交うライブハウスの多い地域では、カラフルなリュックサックを両肩から下げ、リュックサックに沢山のリストバンドをつけている光景がよく見られる。
材質はシリコン、紙、上記スキーのリフト券と同じものなど様々。
コンサートライブにおいて最も演者に近いプレミア席などは金などの限定カラーで割り振られることがある。
ヨーヨーコンテスト
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https://twitter.com/rewindyoyo/status/902784626225143808
ワールドヨーヨーコンテストやジャパンナショナルヨーヨーコンテストなどでシリコンバンドが採用されている。
数日開催される場合は、選手であるかどうかとチケットが有効な日数によって色分けがされている。後述のコミックマーケットのように日付で色分けされないのは、中一日空けるスケジュールなどはほぼ想定しなくてよいためと思われる。例えば、予選(1日目)と決勝(3日目)は見るが準決勝は見ない、という来場者はほとんどいなし、選手/スタッフはたとえシード権があったとしても全日程入場可能である。
大会終了後、余剰分のリストバンドはヨーヨーショップで販売されたり、商品購入のおまけでついてくることがある。
コミックマーケット
コミックマーケットにおいても、入場有料化に際しリストバンドの採用が議論されている。これはオリンピック関連のために必要になった会場運用経費や混雑に対する安全対策のための警備費用がかかっているためであり、「コミケットアピール 95」の「共同代表からのごあいさつ」で言及されたものである。
C96では実際に採用された。同じく4日間日程のC97でも採用予定である。
全4日の日程でそれぞれ色分けされている。下記はC96の事例であり、今後のコミケでは色が変更になる可能性がある。
冊子版コミケットカタログにはリストバンドが付属しており、購入不要である。
購入しない場合、会場にてばら売りされている。
だから絶対に転売屋から買ったりしないように!
材質は紙のようなものだが、ユポ紙などのプラスチック紙の可能性がある。
汗や水濡れにはある程度強いものの、留めているノリが弱いため、はずれないように注意しよう。
この材質については議論があるが、最大4本のシリコンバンドはコストがかかりすぎるうえ、コミケットカタログに付属する都合上、1枚の紙に収める必要性があるためと思われる。
こういった紙テープ式の入場券は、ライブ会場などでも使われるため、保護するものが多数発番倍されている。銀テープホルダーを使用するなど、各自工夫されたい。
なお、すぐに提示できる状態ならば、腕に巻いていなくとも有効である。
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