リチウムイオンバッテリー又はリチウムイオン電池とは、充電式電池(二次電池)の種類のひとつである。
概要
リチウムイオンバッテリーは、携帯電話やノートパソコンなどで用いられていたニッケル水素バッテリーの後継種として1980年頃開発された。
正極(プラス側)にリチウム金属酸化物を、負極(マイナス側)にグラファイトなどの炭素素材を用い、電解質溶液にリチウム塩やエチレンカーボネートといった溶媒を用いている。
これの派生系にリチウムポリマーバッテリーというものがあるが、電解質溶液の代わりに高分子ゲルポリマーを用いている。基本構造は殆ど変わらない。
メリット・デメリット
メリット
デメリット
- 常用使用域と危険域が非常に近く、高度で緻密な充放電制御を求められる。
- エネルギー密度の高さゆえ、ショートを起こすと急激に発熱し発火する。
- 過放電でも発熱を起こす。
- 衝撃に弱い。そのため、交通事故対策としてプリウスやインサイトといったハイブリッドカーなどではリチウムイオンバッテリーは非採用。ニッケル水素バッテリーを採用している。
- 制御回路や安全装置のコストが上乗せされるので容量あたりのコストが高価である。
有名な事故
- 2006年、ソニー製ノートパソコン「VAIO」炎上事故。このバッテリーを製造したソニーの子会社「ソニーエナジーデバイス」製のバッテリーを採用していたデルコンピュータ、アップル、東芝、富士通、日立などもリコール対応に追われることとなった。
- 2006年、三洋電機製電池パックを搭載した携帯電話で、電池パックの異常膨張が発生。同時期、京セラ製「W42K」に搭載されたバッテリーも事故発生により65万件もの自主回収の騒ぎへと発展する。
- 2013年にはボーイング787に搭載されたリチウムイオンバッテリーが出火し運行停止命令が出る騒ぎへと発展している。
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関連項目
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