リッツパーティーとは、モンデリーズ・ジャパンが自社製品であるところのRITZと称する円形塩味小麦焼成菓子を、肩肘の張らない気軽な交友であるホームパーティーで用いることを推奨しているRITZの消費方法の一形態である。
概要
リッツパーティーは、モンデリーズ・ジャパンのリッツブランドサイトを閲覧すれば、リッツを用いたホームパーティーに最適なレシピが提示されている。しかし、考えていただきたいことがある。
ヤマザキナビスコ時代のHPサイトの記述に依拠して幾許か述べよう。
「みんなが集まってホームパーティー。話が弾めば心も躍る。リッツでちょっとゴージャスにおもてなし」
……そもそもホームパーティーを開いたことのある人、居ますか?
例えば、みんなが集まれる部屋なんて、仏間くらいしかない平屋の日本家屋で、ほぼ立食形式に偏るリッツパーティーは開催可能なのだろうか?
勿論可能だろう。仏間でやればよい。仏間なら先祖供養に、『精進リッツ』を供えるべきであるから、食品成分表を良く見て宗旨宗派にあわせて心を込めてお供えして、先祖の霊を慰める儀式を終えてから、リッツパーティーを執り行えばよい。
本格的にリッツパーティーが遂行不可能な場合を検討すれば、『経済的に不可能(リッツを購入できない)』、『ともに行う複数の友人が居ない』と言う二例に集約されると思う。前者の場合は、リッツにも事欠くほどの困窮ならば日本国憲法第25条及び生活保護法に従い、速やかに生存権を保障され、しかる後、十分な労働の機会を保障される。よって、安心してリッツを食することになるであろう。
問題は、『ともに行う友人が居ない場合』である。
上に載せる、ジャムも、生ハムも、メロンも、生クリームも、高級スーパーにしかないようなディップソースも、リッツとの組み合わせでは余り日本人の食味に合わぬ気もする比較的高価な食品類も、OECD加入国であるところの日本であれば、相応の労働とその対価で手に入る一般的な商品である。
だが、友人は。もう一歩進めて、友人は居ても、気楽に、談笑しながら社交できる関係は。容易に調達出来るものなのであろうか…
…
…
…。
更に付け加えるなら、日本家屋や日本独特の狭小住宅や、安価な賃貸物件(レオパレス)等で、細々とリッツパーリィーをレッツパーリーしたところで。果たして、本当に諸君らが幼少の頃にナビスコのCMで沢口靖子によって刷り込まれたハイソサエティでセレブリティ感あふれる、あの、リッツパーティーと呼べる代物になっているだろうか。
所詮素人が公式サイトやクックパッドのタグ検索によって制作した、リッツパーティーフードをテーブルいっぱい並べた所で、CMにあったような沢口靖子のリッツパーティーとは似ても似つかわしく無いどころか、只の貧乏人の酒のつまみレベルの口の水分を全て持っていく駄菓子が、無駄に気をはきながら無惨に散らばった姿でしかない。
その事に気付けた賢人は、ナビスコの洗脳から解き放たれた立派な紳士淑女であり、リッツのカスをぽろぽろと友人宅の床に落とさずに一口で食せるマナーを持ち合わせ、本当のリッツパーティーに参加出来る権利を初めて有するのであろう。
さらにリッツパーティーなど、シャンパンがあるだけのハッピーターンやうまい棒等の乾き物とテトラバックの甘納豆が紙皿に盛られたどこかの商店街の老人会や、こども会の『軽食』と同じ程度の腹の足しにしかならない上に、実質それらと同じ位置づけにしかならない程度なのが事実であり、開催したところで僕らの子供の頃の夢を砕く事にしかならない。
よって、素人はリッツパーティーを安易な気持ちでレッツパーリーしてはいけないのである。
いいか。本当のセレブは、リッツなんぞでリッツパーティーはしない。
加山雄三は、プレミアムクラッカーにプチトマトとレタスをのせて優雅なひとときなど過ごさない。
日本人は、本当にリッツパーティーの身の丈に合うのか。そもそも、リッツはパーティー食として妥当なのか、リッツでパーティーは成立するのかという問題も抱えている本件であるが……。
今一度考えていただきたい。リッツパーティ。その響きに、あからさまになにか、どこか、そぐわないものを感じてしまう人が居る事を。
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リッツパーティーといえば、やはりこれでしょう。
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