リッピングとは記録メディアからデータをコピーすることである。
日本では主にPCの記憶領域にCD、DVD、Blu-ray Discなどをそのままイメージファイルにして保存することを指して使われる。
これは切り裂いたり剥ぎ取ることを意味する英語の rip から来ている。
概要
これはメディアをそのまま複製するに等しいためCDなら650MBから700MB、DVDなら2GBから4GB、Blu-Rayなら10GBから50GBのファイルサイズになることを覚悟しなくてはならない。
2000年頃まではPCのハードディスクに保存できる容量がかなり限られていたため丸ごとリッピングする人間は少なかったが、昨今となってはテラバイトのハードディスクすら珍しくないため記憶領域の残りが実行の意思を左右することは少ないだろう。
この行為の利点はほぼ完全なバックアップがとれるということにある。
しかしこれが簡単にできるようになるとレンタル商品や他人からの借り物からも簡単に複製が取れるため正規販売品の売り上げを落とすことにもなる。
そのため通常DVDやBlu-rayを媒体として販売される商品にはコピーガードと呼ばれる各種暗号化や操作を制限するコピーコントロールと呼ばれる技術が導入されている(CDについては特にコピーガードはついておらず、レンタルCDの料金にコピーに対する私的複製補償金を予め加えているので私的複製でのリッピングは問題無いとされている)。
また、法律でもこれらを回避して複製を作ることは所有する物品の私的利用であっても禁止されていた。2012年にはさらに踏み込んでCSSと呼ばれる暗号化を回避することの禁止も明文化されている。
*たまに勘違いされるが2012年以前からコピーガードを回避することは禁止されていた。ただCSSの立ち位置が特殊だっただけである。
実際にはリッピングツールと呼ばれるフリーウェアソフトは今も昔も堂々と公開されている。
ただし、リッピングが違法となると、スマートフォンにデータを移して外出先で見ると言った手法が取れなくなるため、最近では別にスマートフォン用のデータを用意しておいて、Blu-rayを購入した人に対してだけスマートフォンにデータをダウンロードできるようにするサービスも登場するようになっている。
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