リョウ・ルーツとは、ガンダム・センチネルの登場人物で、同作の主人公。
小説展開しかされていないため、声優は本来設定されていないが、Gジェネレーションシリーズで藤原啓治があてられ、以降リョウの声が必要な場合はほぼ藤原啓治が担当している(主にGジェネだが)。
この概要…勝手に書かれてやがる…!
本編年齢は22歳。地球連邦所属の新兵。一年戦争で父は戦死、母はALICEシステムの開発者で、研究に没頭するあまり家庭を放棄したあげく事故死(誅殺説あり、リョウは少なくともそう認識している模様)という、ガンダムの主人公らしく両親が他界した人物。
こういった境遇の主人公は、大体性格がナイーブになっていくのがガンダムシリーズの定説だが、リョウはそんな常識を打ち破るドチンピラな人物に成長した。
髪を逆立て、その三白眼で人を睨みつけ、罵詈雑言を交えないと人と会話が出来ないのかというくらい言語に品がないという、粗暴な人物。軍服を着たヤクザとすら形容されるほどである。
軍に入ったのも、「職業訓練校」として見なしているからであり、主人公ながら戦ううえでの大義名分はほぼ存在しない。
当然そんな態度であるため周囲でトラブルを起こしまくり、あげく上官に礼儀もへったくれもなく楯突く毎日。要は軍規を乱すはみ出し者、アウトローであり、普通ならとっくにクビになっているような男である。
だが、才能が噛み合ったのか軍での成績は良く、当時人材不足だった地球連邦軍としてはこんなチンピラでも貴重な人材であり、渋々軍に置いている状況である。
そんな彼にも光が当たる。Sガンダムに搭載されているALICEシステムの教育のために、軍は「常識はずれの破天荒な男=リョウ・ルーツは適任である」と判断。
数奇な運命で母親の開発したシステムの教育係としてSガンダムの専任パイロットとして任命され、α任務部隊に配属された。その最中にペズンの反乱が起こり、リョウは野戦任官として少尉へ昇進する。
そしてついに、このチンピラ軍人はSOL破壊作戦においてSガンダム(ブースターユニット装備)を駆り、初の実戦に出る。しかし、いざ出撃してみればこの男の化けの皮はあっさり剥がれた。
出撃前こそいつもの調子で自信満々だったのだが、ブースターユニットによる超加速にビビリまくり、さらに敵の弾幕に突っ込んだ時に恐怖のあまり失禁。
一応任務こそ達成したものの、帰還後は彼の面倒を見ている教官のマニングスにお漏らしのことを看破され「最初は誰でもそうなる」と非常に恥ずかしいフォローを受ける羽目になった。
その後も訓練中にミスをして仲間にコケにされ、さらに模擬戦では日頃反抗しているマニングス相手に手も足も出ない(ちなみに乗機はそれぞれリョウが化け物機体であるSガンダム、対するマニングスはネロ・トレーナーだった)という失態を演じる。これをキッカケに大義名分のなかったリョウに「マニングスを越える」という目標が生まれるようになる。
しかしその後も、彼の活躍はヒロイックなものとは言えないものが続いた。
ゼク・アインに乗るジョッシュ・オフショーに翻弄され、
仲間のチュン・ユンを侮辱して険悪なムードになったり(その後、リョウが彼を助けたことで和解)。
ガンダムMk-Ⅴとの戦闘ではチート級MSであるEx-Sガンダムに搭乗しながらも、腕の差に押されて各種パーツを破壊されて防戦一方になったり。
上記の戦いでなんとかALICEシステムの自動操縦に助けられたり(ちなみに自動操縦の間、リョウはコックピットの中で「死にたくねぇ!」と泣き喚くだけだった)。
だが、目標としていたマニングスの死を経て大きく成長、チンピラ口調はともかくその傍若無人な性格は落ち着いていき、仲間達とも戦いの中で打ち解けている。
最終的にはSガンダムが何らかの意思を持っていることを勘で察知していた。ある意味母の意思を
元々仲間思いな性格ではあったようで、マークⅤ戦で死の恐怖を間近に感じて完全にチキンハートが染み付いた際は、マニングスの「お前が行かなければ仲間が死ぬ」と言われ、気持ちを奮い立たせて出撃している。
Gジェネレーションなどのゲームでは割合マイルドに描かれ、熱血(不良系)主人公系のように描かれているが、実情はこのように去勢虚勢ばかり張っているただの小物である。彼自身、新兵であるためパイロットとしては未熟であり、ほとんどの戦いでSガンダムに搭載された「ALICEシステム」に救われていた印象の強い人である。(もっとも、本来はALICEを育成するためにパイロットとして起用されたので、ALICEに救われるのも当然かと思われる。腕利きのパイロットなら、ALICE抜きでもSガンダムの性能を引き出して無双できるので、ALICEの教育にはならない。ALICEを成長させるためには、パイロットではどうすることもできない危機に陥らせる必要があるからである)
だが戦闘を繰り返し、仲間達と死線を潜り抜けるごとに彼が精神面でも技量面でも成長を見せていったことは間違いない。初出撃のお漏らし事件がやたらと印象強いが、マニングスの言うように初めてなら無理もないことなので、そこは多めに見てあげよう。
普通の人間としてあくまで戦い続けたことが評価されるキャラクターとしてガロード・ランがいるが、リョウはその斜め下に極まったキャラクターとも言えるかもしれない。
そのろくでもない素性を知っている人間からも、Gジェネなど二次的な作品におけるカッコイイ面しか主に知らない人にも、比較的愛されているキャラである。
二次作品における扱い
しかし、二次作品における彼の扱いは微妙である。何故なら彼は、そういった作品で登場自体を見送られることが多いからである。
別に失禁とかするキャラクター設定・展開に問題があるから出られない、というわけではない。どちらかと言えば低年齢層にもアプローチしているGジェネレーションシリーズには、3Dを除いてほぼ全作出演など、むしろ優遇されている。
ところが、その他のガンダムゲームにおいてはまちまちである。特にSガンダムがリアル体型で登場するゲームではほとんど登場していない。
その理由は主に版権の都合(詳しくはガンダム・センチネルの記事を参照)であると言われている。しかしガンダムトライエイジなど、リアル体型でSガンダムが登場するゲームで参戦するなど、まるで可能性がないわけではない。
近年では機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOSTにおいてEx-Sガンダムだけが出てパイロットのリョウ・ルーツが出ないなどしたため、大きく話題となった。
Ex-Sの格闘のモーション自体は非常に荒々しく、リョウ搭乗を意識した部分はあるのだが…。
残念だったなぁジジィ!関連動画はとっくの昔にニコニコ動画にあらァ!
やっぱり、この関連商品は生きているんだ!
地獄で関連項目がお待ちかねだぜ!
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