ルイージ、ルイジ(Luigi)とは、イタリア語の男性名でルドヴィーコ(Ludovico) の省略形である。
スーパーマリオシリーズのキャラクターであるルイージが有名。(後述)
各国のルイージさん
古いゲルマン語(古高ドイツ語)の "hluth"(有名な、音の高い) + "wig"(戦い、闘志) に由来する。
別形にロドヴィーコ(Lodovico)など。女性形にはルイージャ、ルイーザ(Luisa)、ルドヴィーカ((Ludovica)、ロドヴィーカ(Lodovica)など。複合形にはピエルルイージ(Pierluigi)、ジャンルイージ(Gianluigi)がある。
また、この名前は(少しずつ変化しながら)ヨーロッパに広まっていったため、参考までに各言語でのバリエーションを挙げる。
- ドイツ語:ルートヴィヒ(Ludwig)
- フランス語:男性形ルイ(Louis)、女性形ルイーズ、ルイズ(Louise)
- 英語:男性形ルイス(Louis または Lewis)、女性形ルイーズ、ルイズ(Louise)
- スペイン語:ルイス(Luis)
- ポルトガル語:ルイス(Luís)
- チェコ語:ルドヴィーク(Ludvík)
主な人物
- ルイージ(ルドヴィーコ):シチリア王。
- ルイージ1~3世(ルイ1~3世):ナポリ王国の対立王兼アンジュー公。
- ルイージ・ガルバーニ:イタリアの生物学者。カエルの足の解剖中に動電気を発見(但し本人はカエルの生体内で発生した電気だと思っていたらしい)。電流に関するものを表す「ガルバノ」の語源。
- ルイージ・トレッリ:イタリア統一運動にて反墺運動を指揮し、統一後は商工大臣を務めた元老議員。
- ルイージ:スーパーマリオシリーズでおなじみのキャラクター。本項で説明。
緑の弟の概要
任天堂が誇る世界的人気ゲームキャラクターの一人。マリオの双子の弟。赤色のマリオに対しルイージは緑色をしている。初登場は1983年のアーケードゲーム『マリオブラザーズ』である。マリオの色違いの2Pプレイヤーとして登場。
このルイージという名前は、任天堂米国法人の社員がイタリア人に多く語呂の良い名前を模索して決めたことに由来する。(生みの親である宮本茂が「マリオに似ているからルイージ(類似)でいいんじゃねええんちゃう」といって命名した、という話は後付けの俗説である。)
ニコニコでは「L」や「緑の日陰者」と言われる。
ルイージの特徴・性格
←初期は白い帽子と白いオーバーオールだった。1988年の『スーパーマリオ3』から帽子は緑、オーバーオールは青に変更された。
初期の性格はイタズラっぽいマリオよりお兄さん肌だったが、吉田戦車の漫画の影響から卑屈な性格へ変更されていった。また怖がりでオバケや幽霊が大の苦手。多少ドジっぽい、一人称は「僕」で、マリオを「兄さん」と呼ぶといった設定も生まれた。また、マメな性格であり、マリオが帽子を洗濯機で洗うのに対して、一つ一つ手洗いで洗っている(『ルイージマンション』での発言)。
声は1996年のNINTENDO64作品より吹き込まれている。当初はジュリアン・バーダコフ氏が担当し若干高めな声であったが(『マリオカート64(日本版)』『マリオパーティ(初代)』『マリオパーティ2』『マリオカートアドバンス』を担当)、その後マリオと同じチャールズ・マーティネー氏にバトンタッチし、マリオと比べると低めで落ち着いた声色となった。チャールズ・マーティネー氏が声優を勇退してからはケビン・アフガニ氏が担当している(『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』以降。こちらもマリオと同じ)。
2023年4月に公開された映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ではマリオと共に配管工を営んでいる。日本語版の声優は畠中祐。
序盤に色々あってマリオとはぐれ一人ダークランドに迷い込み、クッパに捕まってしまい牢獄へ送られマリオの助けを待つというヒロイン的な立ち位置として登場した。原作と同様怖がりなのは変わらずコミカルな場面が目立つが、映画内のルイージはマリオのことをよく慕っており、マリオが独立して配管サービスを起こしたものの上手くいかず、家族からそれにルイージまで巻き込んだことを批判された時も、マリオに対して自分は気にしていない、仕事は楽しくやっているといった趣旨の発言をしており、自分の意思でマリオについてきていることが強調されている。
ルイージの性能
1986年の『スーパーマリオブラザーズ2』では、マリオよりジャンプ力が高くスリップしやすい(ダッシュ中ブレーキが利きにくい)差別化が図られた。『スーパーマリオUSA』(米1988年/日1993年)では、ジャンプ中に足をバタつかせ空中に留まる時間が長いという設定が付いた(このジャンプは後年「ばたばたジャンプ」と名付けられている)。『スーパーマリオUSA』以降、マリオより背丈が一回り高く細身な外見となり、帽子にもマリオ(M)と違い「L」の文字が書かれ、パーマなヒゲのマリオに対し直毛ヒゲになるなど、見た目もマリオと区別され、現在に至る。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
スマブラシリーズ第1作目の『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ(以下『64』と表記)』から以降の全ての作品に参戦し続ける皆勤賞男。主に隠しキャラとして登場するが、『for 3DS/Wii U』では初めて基本キャラに昇格した。原作に比べ、明るい表情もあるがネガティブ意識が強い面が多いキャラ付けが特徴。あの「永遠の二番手」の語源でもある。(『DX』以降は「緑の人気もの」に呼び改められている。が、英語版『for 3DS/WiiU』及び『SP』での特設リングのオーロラビジョンに浮かび上がる通り名は…)
声は『64』から一貫してチャールズ・マーティネー氏が担当しているが、『DX』までは先述のジュリアン氏を参考に『スーパーマリオ64』でのマリオのバンク音声をピッチを高めに調整して使われていた。『X』以降はチャールズ氏による同作のための新録が行われ、スマブラでのキャラ付けを取り入れつつもお馴染みの低い声になっている。
兄・マリオの骨格などを流用したキャラとなっている。(マリオの基本技のモデル替えとしては他にネスがある)。基本構造はマリオと共有しているものの、バランスタイプのマリオと違い比較的クセの強い(決め技となりうる技が幾つもあるもののギャンブル性が強いなど)キャラという位置づけである。
例を挙げると、上必殺技「スーパージャンプパンチ」はマリオのものがふっ飛ばし力が控えめな代わりに連続ヒットするのに対し、ルイージでは単発しかヒットせず加えて『DX』以降は真上にしか飛ばない代わりに出だしで当てると炎系の攻撃判定を有する「ファイヤー昇龍拳ファイアジャンプパンチ」という非常に威力・ふっ飛ばし力が高いものに変化する(一方、出だし以外で当てた場合は1ダメージ・ふっ飛ばし無しのカス当たり)、下必殺技はマリオの「マリオトルネード」がこれまた連続ヒットする技なのに対しルイージの「ルイージサイクロン」は単発ヒットの代わりに強いふっ飛ばし力を持つ…などがある。その他の運動性能に関しては、『スーパーマリオブラザーズ2』以来のものを引き継いでいる(ジャンプ力が高い・落下速度がゆっくり・ブレーキ力が弱く滑りやすくなるなど)。
『DX』からは比較的多くの通常技が変更され、ネタキャラ化マリオとの差別化が進んだ。この作品からあの「ルイージロケット」が追加され、暴発版を引けば弾丸のようにかっ飛んでいき、低パーセントのダメージ蓄積でも位置次第で相手をバーストできる。ルイージサイクロンは地上だと物凄い勢いで滑るようになり、移動手段や奇襲にも使えるようになった。一方でこの作品のみ一度地上で発動しないと空中でいくらボタンを押しても浮いてくれない(通称「充電」)。また、この作品における空中回避移動を応用したテクニック「絶」の恩恵を最も受けており、滑りやすいルイージは普通に移動するよりもこれを使うだけで猛スピードで動き回って相手を翻弄する事が出来る。
地味に高レベルCPUが強かったりする(しかし復帰にルイージロケットしか使わず、それ故の自滅も多い)。この作品ではスーパージャンプパンチが真上にしか移動できず、横への移動がまったくできないので復帰時には要注意。
『X』ではマリオトルネードが通常技に降格した影響でルイージサイクロンは連続ヒット技に性能が変化。前作の「充電」をする必要も無くボタンを連打すれば簡単に浮かび上がってくれる。ルイージロケットは飛距離も威力も抑えられるなど弱体化した。最後の切りふだ「ネガティブゾーン」は奇妙な踊りを踊るルイージの周辺に謎の空間が発生し、空間内に存在する対戦相手に様々な状態異常・マイナス効果を付加して動きを極度に制限する技となっており、踊りが終わった後に動けない相手に確実なトドメを刺せる技として、何より最後の切りふだまでネガティブなキャラとして有名である。
前述通り、地味に声が原作の低い声色に改められたりしている。CPUの復帰もこの作品以降はスーパージャンプパンチを使うようになったが今度はルイージロケットもルイージサイクロンも使わないので…お察し下さい。スーパージャンプパンチは横への移動が融通が効くようになった。この作品から頭から落下するようになり、着地の隙がさらに大きくなっている。
『for 3DS / Wii U』では切りふだは「オバキューム」に変更。近くの相手を吸い込む。ルイージサイクロンはジャンプの慣性が無いと前作程浮かばなくなってしまったが、それまで普通の飛び道具だったファイアボールの回転率が速くなり、また吹っ飛ばし力の高さから下投げからのコンボでダメージを蓄積してからの所謂「下投げサイクロン」フィニッシュが猛威を振るった(アップデートでファイアボールの隙が増やされ下投げサイクロンもほぼ困難になってしまったが吹っ飛ばし自体は依然強く、むしろ下投げ関連への偏りが分散された分他の技の強さも光るようになり結果的に幅が広がっている)。ルイージロケットも強化されているので攻撃の選択肢に入れて良い。
地味に下投げがヒップドロップになったりジャンプモーションが原作のばたばたジャンプに一新されたりしている。
『SPECIAL』ではつかみ及び投げでもオバキュームを使用するようになり、相手を掴める範囲が広がった(その分隙も出来たので一長一短)。最後の切りふだの方のオバキュームも吸い込める範囲が上昇した。他方、ルイージサイクロンは何をしても前作まで程はあまり滑らなく、浮かばなくなってしまった。しかしつかみ投げから始動する即死コンボが存在し、ずらしをしないとあっという間にやられてしまうので注意。
地味に走行モーションが『スーパーマリオUSA』以降でよく見られる走り姿に変更されたりしている。
上記のネガティブさを反映してか『64』と『DX』では半目グラフィックが多く、アピールもマリオの巨大化に対し、ルイージは寂しそうに床を蹴るだけ。いじけてるようにも見える姿はある意味印象に残りやすく、『64』のCMでも確認する事ができる。このアピールは相手に当てるとダメージを与えることが出来、『DX』からはメテオ判定が追加され、『X』以降は相手に当てると「カキーン」と鳴るようになった。『X』以降は『DX』からの勝利ポーズとしても披露している前のめりポーズや、一枚一枚ポーズを決めるものの2つが追加されている。
その他
『スーパーマリオRPG』では取扱説明書のみの出演だが、ゲーム中にもルイージらしき人物の願い事が聞けるシーンがあったり、エンディングにルイージらしき人物がいたりする。
ゲームキューブ『ルイージマンション』にて初めて主役に抜擢された。もっとも厳密には海外のみで発売されたNES『Mario is Missing!』という他社製任天堂公認ソフトにて主人公にはなっている。後にルイージマンションはシリーズ化され、2023年時点で3作(リメイクを含めると4作)発売されている。
『マリオゴルフGB』でプレイアブルキャラクターとして登場する。自己紹介ではマリオにも負けない以下の如きボヤキ節を披露している。
ボク、ルイージ。どうやら今回も脇役ぽい予感がプンプンするんだ。どう見てもマリオよりボクのほうがゴルフが上手そうに見えるだろう?なのにどうしてマリオの方がうまい設定になっているんだ?オカシイ!制作スタッフの人達にもの申す!!次回作は「ルイ-ジゴルフGB」でボクを主人公にしてゲームを作ってくれ!絶対売れるよ!・・・?
出典:『マリオゴルフGB』|GBキャラクターの紹介
ニンテンドーDS『いただきストリートDS』ではCランクのCOMキャラとして登場。いろんなキャラに振り回されながらも、基本的に淡々としたポジティブキャラとなっている。Wii『大乱闘スマッシュブラザーズX』及びSwitch『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』でロイ・キャンベル大佐はルイージのことを「永遠の二番手」「日陰者」「兄に勝る弟などいない!!」「らりるれろ!」と意味不明にスネークに説明している。マリオ&ルイージRPGシリーズでは宿敵のクッパにすら存在を忘れられかけており、「緑のヒゲ」などと呼ばれる。以降の作品によっては普通にルイージと呼ぶこともある。
『スーパーマリオ64DS』では味方のキノピオから「影が薄いから水に短時間浮くことができる」等酷い台詞を言われてしまう……。
ファミリーコンピュータの『マリオブラザーズ』が発売されたのは9月9日。ファンの間ではこの日が「ルイージの日」と呼ばれている。
また、2013年には初登場から30年を迎えたことから「Nintendo 3DS Direct Luigi special 2013.2.14」の中で当時の故・岩田聡社長から直々に「ルイージの年」にすると宣言された。この年には『ルイージマンション2』、『New スーパールイージ U』、『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』といったルイージを主役にしたゲームが立て続けに発売され、クラブニンテンドーでもルイージに焦点を当てた様々なグッズが景品として登場した。
このように今では任天堂製のゲームで一つのキャラクターとして、独立した地位を確立している。 マリオと比べると地味で目立たず報われないキャラという立ち位置で定着しているが、激励の意味を込めて応援するルイージファンは数多い。
関連動画
関連静画
関連項目
- マリオシリーズのキャラクター一覧
- 弟
- マリオ
- ワルイージ
- デイジー姫 / じみーズ
- キングテレサ
- ミスターL
- ルイジ
- マリオじゃない
- 兄よりすぐれた弟なぞ存在しねぇ!!
- おのりキャラ
- 2位じゃダメなんでしょうか?
- ルイージはこのゲームの一部ではありません
- 類似シリーズ / 御家シリーズ / 音LUIGI
- ジは地味な奴のジ
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