ルテニウムとは、44番目の元素である。白金族元素の一つで、銀白色の金属。
概要
錯体にして、有機合成の触媒に使うのが有名な利用法。だって野依教授がノーベル賞受賞したのもこいつのせいだし。
RuO4は熱すると赤い毒ガスになって危険。酸化剤として使える。
RuO2は濃青色の粉末で綺麗だが、煮ても焼いても食えない(安定すぎる、ということです)。合成でこれを作ったら大失敗。貴金属屋に精錬し直して貰うしかない。
まあ、希少元素なので、多くても耳かき一杯ぐらいの量でしか使わないかと。
日本ではルテニウムが80%含まれた「自然ルテニウム」が北海道で発見されている。
ハードディスクの表面には、記憶容量の増大のためにルテニウムの薄膜が敷かれている。その厚さはわずか原子3個分であり、0.55nmしかない。金属で薄く出来ることで有名な金箔でさえ、その200倍も厚い。このわずかな量から、ピクシーダストと呼ばれている。
もう少し真面目に
不斉合成触媒となる錯体
野依教授は、カルボニル化合物を光学活性(不斉、左右非対称)なアルコールに還元する反応について、キラル選択性のある、汎用的な触媒、BINAP-ジアミンルテニウム(II)触媒を開発した。
BINAP(2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル, Ph2P-(C10H6)-(C10H6)-PPh2) は、2つのナフチル基の間の結合が、立体障害のために回転できず、不斉な配位子として知られる。
RuO2
RuO2は、ルチル(TiO2)と類似したルチル型構造を取るために、大変安定な物質である。若干の導電性があり、電気回路の部品である抵抗体の材料としても使われる。
関連動画
ルテニウムに関するニコニコ動画の動画を誰かつくってください。
関連項目
- 2
- 0pt