ルナタンクとは、ガンダムシリーズのメカニックデザイン企画『MSV』『MSV-R』に登場する移動砲台である。
初出はMSV(設定文のみ)。後のMSV-Rで30年越しにデザインが設定された。
概要
G87 ルナタンクはモビルアーマーというカテゴリーの前身にしてMAX-03 アッザムのベースとなった対地攻撃用移動砲台である。ジオン軍の最大生産拠点グラナダ基地防衛の為に開発されていた。
特徴的な球体車体の下部に比較的小型の無限軌道を装備しているが、陸上最大走行速度は時速約30キロ程度と極めて遅い。戦闘時は下面のロケットノズルから浮遊し、飛行する事で実戦に耐え得る機動性を得る。ルナタンクの中身はこのために1/4をプロペラントに充てている。その飛行持続時間は約1時間ほどであるが、未だプロペラント拡大の必要性が指摘されており、可能な限り微細な改良は施していたようだ。
実弾の二連装砲塔を8基装備し、操舵1人+火器管制2人で操作する(元々砲手は4人必要であったが、火気管制システムの改良から人員削減に成功した)。
上部に突き出た箇所には通信機器・センサー類が装備されている。ソーラーパネルと思しき四枚の羽根みたいな銀板があるが、実はソーラーパネルではないらしく、どのような役割かは謎(浮遊補助という説も)。
設計は開戦前のUC0077年から始まり、1号機が0078年7月にロールアウト。一年戦争の開戦までに既に22輌が完成しており、グラナダ基地にて配備された様子。 当初は50輌の生産予定であったが、後に75輌に引き上げた。しかし当時の戦況の変化から35輌で生産を終え、その内28機が消失。残存機も稼働不能に追い込まれ、戦後全て解体されている。
生産台数引き上げに関して上層部が性能面に不安を感じたという説が強い。実際、その性能は一年戦争時には既に劣り、支援砲台としての用途が主となっていた。
情報整備前、つまり『MSV-R』以前は移動砲台ではなく探査ポッドとする説もあった。
メディアミックス
小説『MSV-R ザ・トラブルメーカーズ』では何とラスボスとして登場。終戦後に起きたコロニー・アガルタのウイルス(風邪)事変の首謀者である連邦軍人ドミニク・アレストが裏取引でジオン共和国から入手したらしい。
悲しいかなもはや旧式も旧式。敵対したマサからは役立たずと言われていたが、思いのほか苦戦しマサも評価を改めざるをえなかった。ただこれはプロペラント容量から当りどころが悪いとアガルタを崩壊に導く恐れがあった為、思うように攻撃出来なかったという事もある。
ちなみにドミニクがわざわざ本機を選択した理由は、アムロ・レイと互角に渡り合ったアッザムのベースという事に可能性を感じたから。
漫画『虹霓のシン・マツナガ』では、設定通りグラナダに配備された機体が登場している。
ゲーム『Gジェネレーションジェネシス』にも参戦した。
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関連項目
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