ルンバとは、
- RUMBAまたはRHUMBA。キューバでアフリカ系住民が創り上げた音楽およびダンス。
- 1のリズムなどを取り入れた社交ダンスの一種。
- ROOMBA。アメリカのiRobot社が発売しているロボット掃除機。または室内犬や猫の室内での乗り物。
- 2008年にプロ野球・東北楽天、野村克也監督(当時)が発した「バッカじゃなかろかルンバ♪」という歌の略称。盗塁失敗での試合終了に対しての発言で、これが転じ「ルンバ」が走塁ミス采配の代名詞とされるようになった。
本稿では3について述べる。
概要
2002年にファーストモデルが発売されたロボット掃除機。良く誤解されるが「世界初」なわけではない。
iRobot社が1997年に米空軍用に設計したロボット「フェッチ」を進化させたものである。[1]
ロボット掃除機を一般に広く認知させた機種であり、現在でもロボット掃除機の中で最も売れている。2012年までの販売台数は世界中で800万台。日本では60万台。
ルンバの特徴
「掃除機ロボット」と聞くと、何となくこいつはAIを搭載しており、学習能力があり、使い込めば使い込むほど学習して賢くなり、部屋の広さや形なんかを認識してくれて、最終的には非常に効率の良い掃除をするようになってくれる、と誤解しがちなのだが、実はそんな事はまったく無い。
ルンバにはAIも記憶装置も搭載されておらず(少なくとも第3世代までは)、マッピング機能も無いんである。
ルンバは「何か物に当たったら、こうする」という条件反射的なアルゴリズムを組み合わせて動いているに過ぎない。その反射的な動作には40もの種類があるので、それをランダムに組み合わせる事によって、一見考えて動いているように見せているに過ぎないのである。後はタイヤローラーの回転数を数える事によって走った距離を測り、空走距離が長ければ部屋が広いと認識してそれなりの稼働時間を確保したり、ゴミセンサーで汚れが酷いところを見つけて入念に掃除してくれたり、バッテリーが切れたらベースに戻ってきたりするだけなんである。
見ていれば分かるが、何度も何度も同じところを掃除していたり、全然掃除しないところがあったり、袋小路に入って出て来られなくなったり、ちょっとしか掃除していないのにすぐにベースに帰ってきたりするんである。
しかしながら、これを毎日繰り返していれば毎回違う選択肢を選ぶから「総合的には」きちんと全体を掃除出来ている。ルンバの設計思想はそもそもそういうものなので、購入したばかりの人がルンバの仕事を見て「手抜き過ぎる!」と驚愕するのも無理からぬ話なのだ。
もっとも、現在市販されているロボット掃除機の中で、かなりお馬鹿さんな筈のルンバが、日本製の賢いロボット掃除機よりも断じて評価が高い。開発関係者は世界一の頭脳が集まる米マサチューセッツ工科大学(MIT)出身でかつ爆弾処理ロボットにも採用されている人工知能概念「サブサンプションアーキテクチャ(SA)」に基づき作られている(ようは世界最強の軍事技術?)ことも大きく影響はしているが、猫や室内犬の乗り物としても評価が高いからとの感がある。
ルンバを使う際の注意事項
- 当たり前ですが、物を動かして掃除してはくれません。つまり部屋を片付けないと使えません。
- コードの類は乗り越えられずに動けなくなる可能性がある他、巻き取ってしまい色々大変な事になるので、これも片付けましょう。
- カーペットも場合によってはめくったり、端っこを巻き取ってしまいますので、両面テープで床に貼り付けましょう。
- 結構なパワーで物をどつきますので、倒れそうな物、割れ物は片付けて下さい。棚の上に置いたものでもぶつかった衝撃で落ちる可能性が十分にあります。
- ドアを閉めてしまうので、きちんと固定しましょう。
- 棚やベッドの下は10cmくらい間があると潜り込んでくれますが、半端だとセンサが激突して壊れます。かさ上げしてあげましょう。
- 吸い込めないゴミは跳ね飛ばしてかえって散らかしますので、事前に拾っておきましょう。
- 綿埃も吹き飛ばしてしまいますので、事前に掃除しておきましょう。
- 段差はセンサが反応して落ちないことになっていますが、たまに落ちるので塞いでおくのが無難です。
- ルンバのバンパーはゴムかプラスチックで出来ており、白い壁には結構跡が付くので後で拭いておいた方がいいです。
- ルンバのベースは軽いので、たまにルンバが動かしてしまい、帰れなくなったりします。きちんと固定してあげましょう。
- ルンバのダストボックスは小さいので、まめにゴミ捨てをしてあげましょう。
- ルンバのゴミフィルタはすぐ詰まるので。まめに交換してあげましょう。
- ルンバのバッテリーは大体2年で駄目になるので、定期的に交換してあげましょう。あ、ちゃんと純正をつかってあげてください。
- ボディがつやつやで汚れが目立つので、まめに掃除してあげましょう。内部のゴミを掃除するのに一番良いのは、既存の掃除機を使うことです。
- ベース周りは機能上ルンバは掃除出来ないのでこちらで掃除してあげましょう。
- ルンバはかなりランダムな動きをする上に、結構なスピードとパワーでぶつかってきます。人間にも。ルンバの邪魔にならないよう外出してあげましょう。
- 以上の事を守れば、きっとあなたもルンバ様と楽しく清潔な生活が送れるようになるはずです。
関連動画
関連商品
関連項目
- 掃除機
- ロボット
- カブトガニ
- アッシマー
- ミス・モノクローム -The Animation-(「ルーちゃん」という、ROOMBAをモデルとしたキャラクターが登場する)
- チリトリー(1979年に任天堂が発売した手動の元祖ROOMBA)
脚注
- 9
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