『レインボーシックス』とはトム・クランシー監修の特殊部隊FPS、及び同名の小説。
本項では共に説明する。
小説版の概要
トム・クランシーが執筆、1996年に発表した『ジャック・ライアン』シリーズ(「レッド・オクトーバーを追え!」「トータル・フィアーズ」など)のスピンオフ。日本語訳は全4巻。
国際的なテロに対応する為、国・組織の垣根を超え、各分野のスペシャリストをスカウトして結成された多国籍特殊部隊『レインボー』の活躍を描いた、軍事アクションスリラー小説である。
『レインボー』指揮官にして通称『シックス』こと、ジョン・クラークが主人公。
世界各地で散発するテロ事件の背景に、恐るべき陰謀が隠されている事を知った彼と、彼が率いる精鋭達の戦いが描かれている。地理的優位や設備の充実を理由に、本部はアメリカではなくイギリス・ヘリフォード(SASのホームグラウンド)に設定されている。
隊員は出動要請があるごとに専用機で移動、その後現地に到着した装備を取得して作戦に加わる。またその性質上、保持する権限はかなり強い。
後述するゲーム版との設定上の共通点はあるが、ストーリー上の直接的なつながりはない。ジョン・クラーク、ドミンゴ・シャベスなど、一部の人物は初期のシリーズに登場する。
(小説版ネタバレ)「地上に人類が増えすぎた」事を憂いた過激な自然愛好主義者が黒幕。世界的規模の医薬企業、民間軍事会社など、大企業のエリートらが計画に賛同・共謀している。傭兵を雇い、浮浪者を誘拐してエボラウィルスをベースとした生物兵器の実験台として殺人ウィルスを完成。同時に世界各地でテロ事件を扇動させ、シドニーオリンピック会場の警備を一手に引き受ける事になる。そうしておいて最終的には自分達を含めた「選ばれし者」にワクチンを投与し、警備に偽装してオリンピック閉会式でウイルスを散布、世界中に蔓延させて人類の95%を滅ぼす事で(勝手に)世界を救おうとしていた。
しかし一味に雇われたテロの扇動者、元KGB大佐のポポフは最終目標を知るや「自分のメシのタネがなくなる」と脱走。自らの保身と引き換えに情報をクラークに提供する。ウィルス散布の実行者が直前で拘束され、作戦失敗を悟った一味はほとぼりを冷ます為、人類滅亡後の「楽園」予定地だったジャングル奥地のアジトに逃亡した。
しかしレインボーはこれを強襲。逮捕後の裁判で無罪が予想される事、一味の誰一人として反省しなかった事、他ならぬクラークの家族が危険に晒された事から、最終的に「自然と共存したいんだろう?好きなだけするがいい」と、文明の利器、備蓄食料はおろか、衣服を奪った状態で置き去りにするという粋な「処分」を行った。シャベスとクラークの見立てでは「運が良ければ」もって一週間は生きられるとの事。
ちなみに作中にはジャック・ライアンも登場。詳細はWikipediaを参照されたし。
タイトルの『レインボーシックス』の意味は、レインボーの指揮官(シックス)であると同時に、 アメリカでは虹は六色であることに由来するダブルミーニングである。粋なことをしおるわ。
ゲーム版の概要
単に「レインボーシックス」と言った場合は大抵こちらを指すことが多い。むしろこっちがメイン。
1998年に発売された第一弾から始まり、2018年で20周年となる。
リアル系の金字塔であり、初期の作品では当時のFPSとしては珍しく全てのキャラクターの耐久力が低く設定されており、一瞬の判断遅れが死亡に繋がった。
その後、RogueSpear、RavenShield、Vegasシリーズを経て、最新シリーズSiegeが出ている。しかしRavenShieldまでの作品と後に発売されたLockdown以降では大きくゲーム性が違う。
RavenShieldまでのゲームの流れ
基本的にブリーフィングから始まり、突入の計画を立て、実際に作戦を行動するのが一連の流れである。 時には予想外の事態も起きる。それに柔軟に対応できるか否かで作戦の成否が分かれる。
また一発の銃弾が生死の分かれ目になることもある。慎重かつ素早く作戦を完遂するのがプロの仕事である。
Lockdown以降のゲームの流れ
ブリーフィングから始まるが、突入の計画を立てる部分がオミットされ、 耐久力もRavenShieldまでのシリーズに比べ上がっている。それでもランボープレイすれば死ねるレベルではある。
Vegasでは、耐久力は時間と共に回復するシステムとなっている。カバーシステムもVegasから導入。
Takedownについて
「倶楽部はんびっと」で運営予定だったはずのTakedown:The first missionとの関係は、「韓国のみ」販売されたRainbowsix:Takedownの間接的な続編という位置づけである。
RainbowSix:Takedownは韓国外では販売されていないが、Ubisoftの正式ライセンス品である。
ただし製作はKama Digital Entertainmentである(ここ重要)。
ストーリーは、韓国の特殊部隊が日本のヤクザから母国を守るという、なんとも過激な内容である。
が、シナリオの質は低い(ここも重要)。
そのTakedown:The first missionはオープンβが始まる前に終わってしまった。
まあ、一言で言えば『黒歴史』である。
Siegeについて
2015年発表の最新作。
ニコニコでは「R6S」「レインボーシックスシージ」のタグがよく用いられる。詳細は個別記事を参照。
関連動画
関連項目
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