2008年12月29日 午前2時 / ニコニコ広場 : 1000000006での出来事
2008年12月29日 午前2時。いつものように、時報と同時にニコニコ広場へ飛ばされるニコ厨たち。
そのため、いつもは過疎っているであろうニコニコ広場に多くの人が留まった。
他の広場でも様々なことがあったようだが、
ここは、ニコニコ広場:1000000006 での出来事である。
初めは運営に怒りをあらわにする者が多数居たが、
10分くらい経つと、皆で「○○分に皆の嫁」「○○分に年齢」などや、弾幕を貼るなどで賑わった。
夜遅くまで長い時間を共に過ごした数十人のユーザーとのチャットが、
レギオン入山とは
ニコニコ広場で行われた「皆の苗字は?」で、皆が一斉に苗字を上げたが、その1人に「入山」という人物がいた。
そして、広場にいる誰かが「入山←個人特定wwwww」等の発言をしたため、たちまち入山は人気となる。
その後、「○○分に入山だけ発言」というのがあり、その時に発した言葉が
入山「レギオン好きは入山と同一人物です」
であり、そこから「レギオン入山」と命名され、たちまち人気者になった。
その後、ニコニコ広場の雪だるまを命名する際に「レギオン入山」と決められたり、
皆でレギオン入山の弾幕を貼るなど、賑わった。
その際に入山本人は、弾幕をビデオカメラで撮影して、とても喜んでいたようだ。
レギオン入山を手記風に紹介
レギオン入山、彼はある日突然にやってきた。
12月29日月曜日午前二時、我々は何の前触れも無くニコニコ広場に集められた。
そのとき、彼は突然現れたのだった。
最初のうちは我々はいきなりこの場に飛ばした運営に対して文句を言い合っていた。
しかし、次第に我々の間には、いつものニコニコ動画閲覧時とは違う、また別の共有感が芽生え始めた。
それはニコニコ動画というリアルタイムで相手と対話することが少ない場所で自分のコメントに対してすぐに反応してくれる、生身の人間が確かにそこにいるということを感じられるという場所に接していたからだと、今になっては思う。
筆者自身は、ニコニコ広場というものに何の知識も無く、また、私と同じようにここが何の場であるのか、なかなか理解できていない人間も多く見られた(逆に、ニコニコ動画に対して深い知識を持つものは、この状況を楽しんでいるようにも思えた)
そしてその場は次第に、年いくつ?好きな食べ物は?思い出のゲームは?ここに飛ばされる前に見ていた動画は?などの質問にたいして沢山の回答が寄せられるという、ある種の掲示板のような役割を持ち始めていた。
そしてだいぶ最初の騒ぎも収まり、その場にいる人数が30人ほどになった頃、ある人がある質問をした。
おまえらの苗字、何?と。
これほど人数が少ない場所で苗字くらい晒したって別にかまわないだろう。
多くの人がそれに賛同し、苗字が続々と入力され、表示されていった。
その中に彼は、いた。
彼の苗字は入山といった。
多少珍しくあるが、特にそれが話題に上るはずも無い、ひとつの苗字に過ぎなかった。
そして、ある者が言った。
特定したwwwwwwwと。
それに対し、入山本人と思わしき人物が反応を示し、我々はwを語尾につけ、特定されたことに対して、笑った。
そこまでは、普通だった。
特になんというわけでもない、ただ特定された、それだけのことに過ぎなかった。
しかし、時刻は三時くらいだっただろうか。
こんな夜中までやり取りを続けていたせいか、我々は少し、頭のねじが緩み始めていたのだろう。
誰かが言った。
レギオン入山。
今考えると何が楽しかったのか分からない。
そんなに笑える名前だとも思えない。
ただ単に彼が特撮映画作品のガメラの話をしていたことからつけられたニックネームであった。
そして我々はその名前を呼び続け、レギオン入山と弾幕を放ったりもした。
そのうち、話の展開はレギオン入山が病気がちであることなど、深い話にまで及び、レギオン入山はもはやその場のシンボルへと成長していた。
しかし、時刻はすでに三時半ほど。
我々の中からさよならを告げ、去っていく人々が出始めた。
当然だ、こんな夜中なのだから。
いつまでも、流石に朝まで話し続ける訳にはいかない。
我々は決断した。
最後にレギオン入山弾幕を作ろうと。
弾幕に協力した人数は20人ほどだった。
他の動画で見られるような、花火のような弾幕ではなかった。
花火、そのような、何かの言葉で表すことが出来なかった。
その場でも、勿論、今でも。
言葉では表せないけど、何か、胸の奥をくすぐるような感覚に襲われた。
それは、みんな同じのようだった。
こんなに楽しい思い出が出来るなんて。
運営、サンクス!
レギオン入山!レギオン入山!
今年の最後の思い出が出来たよ。
そして、次の弾幕は誰かの掛け声で行った、というよりもごく自然に出来た弾幕だった。
その弾幕の中身は、我々自身の本当に正直な気持ちであった。
今、この文章を書いている時刻は、すでに四時をだいぶ過ぎている。
流石に疲れてしまった。
書いているうちに、こんなものを大百科に載せるべきなのだろうか?
そうも思った。
だけど、今、心の中に残っているのは確かな楽しかった思い出である。
他の皆の胸にもきっと残り続けるだろう。
それを、何かの形にしなければならない。
そうも思う。
レギオン入山、彼を取り巻く状況で生まれたあの時は、確かに美しく、本当に楽しかった。
囲炉裏氏の動画を見ていて、突然飛ばされたあの場所、他の人もあらゆる状況から飛ばされたあの場所、そしてレギオン入山。
彼らのことは決して忘れはしない。
そして、特定された上に妙なあだ名をつけられたレギオン入山。
もし、あの時ニコニコ動画を見ていなかったら、もし、更新ボタンを押していたら。
ニコニコ広場がもし無かったなら。
あんな思い出は作り出されなかっただろう。
もう彼らとは会うことも無いだろう。
だけど、この思い出、それだけは永遠である。
最後に、この思い出を作ってくれたニコニコ動画とあの場にいた全ての人々にお礼を言いたい。
ありがとう。
そして、レギオン入山よ、確かな記憶と共に永遠に。
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