レジェンダリー・ピクチャーズとは、アメリカの映画製作会社である。現在は中国の複合企業である大連万達グループの一員で、本社をカリフォルニア州バーバンクに置いている。
概要
学生時代はアメフトで鳴らし、幼少期はスピルバーグ映画を見て育った”体育系オタク”であるトーマス・タルが中心となり2000年に設立。もともとメディア投資会社を運営していたタルが、エンターテインメント事業への進出を目的として立ち上げた会社である。
彼は2003年から一念発起し、わずか2年間で5億ドルを調達。この資金を手にし、2005年にハリウッドのビッグ6と呼ばれる映画会社の一つ、ワーナー・ブラザーズと共同で制作活動する超大型契約を結ぶことに成功した。この契約による最初の作品が、クリストファー・ノーラン監督の出世作になった『バットマン ビギンズ』である。
ワーナーとは2013年までの8年間、共同関係を締結。満了後は新たにNBCユニバーサルと契約を結び、『ジュラシック・ワールド』などを製作している。2015年以降、ワーナーとはモンスターバース関連作品などで再び提携している。2022年12月に提携先をソニー・ピクチャーズに変更したことを発表。一部の既存作品はワーナーと提携を継続するようだが、再び古巣を離れることとなる。
特徴
創業者のタルが「私は私が観たい映画を作るようにしています」と言うように、『スーパーマン リターンズ』『ウォッチメン』『マン・オブ・スティール』などのアメコミ原作や『ハングオーバー!』シリーズなどのおバカ系コメディ、『42~世界を変えた男~』といったシリアスなドラマ作品など幅広いジャンルの製作能力を所持。一方でワーナーと大型契約を結ぶなど、創立20年未満の浅い歴史にもかからわず、ビッグ6にも引けを取らない資金力を持ち合わせている。
そんなレジェンダリーで一際光るのが、『パシフィック・リム』『ジュラシック・ワールド』などの原動力となる、巨大物体が所狭しと動き回る臨場感。怪獣映画を愛するタルのオタクスピリット=レジェンダリー・スピリッツと言っても過言ではなく、3D/4D上映などとの相性は抜群である。
日本の映画会社では特に東宝と共に仕事をする機会が多く、同社が生んだ怪獣映画の元祖であるゴジラなどをハリウッドに持ち込み『GODZILLA(2014)』を起点とするモンスターバースを製作。2019年には初のポケモン実写作品である『名探偵ピカチュウ』を製作、東宝が国内配給担当であったりと縁が深い。ここ最近は『機動戦士ガンダム』の実写化実現を目指しサンライズとも提携を結んでいる。
主な制作作品
- モンスターバース
- パシフィック・リム
- ジュラシック・ワールド
- バットマン ビギンズ
- ダークナイト
- ウォッチメン
- マン・オブ・スティール
- 300 <スリーハンドレッド>
- 名探偵ピカチュウ(実写映画)
- 機動戦士ガンダム(実写映画) (※公開時期不明)
関連項目
- 映画
- ワーナー・ブラザーズ(2005~2013年までの契約先、2015年以降モンスターバース関連作品などで提携)
- ユニバーサル・ピクチャーズ(2014~2019年までの契約先)
- ソニー・ピクチャーズ(2023年からの契約先)
- 東宝/サンライズ(提携する日本企業)
- 1
- 0pt