レフ・ライノールとは、スマホ用RPG『Fate/Grand Order』の登場人物である。
概要
人理継続保障機関・カルデアを訪れた主人公が出会う、気さくな青年。近未来観測レンズ「シバ」を造った魔術師。人理を守るために人生のすべてを捧げるが……。
解説
緑のシルクハットとタキシードに身を包み、ぼさぼさの長髪をしていつも笑みを浮かべている魔術師の好青年。
人理継続保障機関フィニス・カルデアに着任してからは顧問を務めており、近未来観測レンズ「シバ」の開発を行った。
カルデアでの人間関係も良好で所長を務めるオルガマリー・アニムスフィアからは盲信と言えるほどの信頼を寄せられ、医療担当のロマニ・アーキマンとも長年の付き合いが存在している。
その正体
序章でのカルデアの爆発事故に巻き込まれ行方不明となっていたが、特異点Fの冬木市の大聖杯のある地下空洞にて姿を現した。特異点Fを攻略し、さらに信頼していたレフとの再会に喜ぶオルガマリーとカルデア一行だったが、レフはそれまで見せていた紳士的な態度とは一転した悪逆非道な言動を見せつけた。
善意で見逃した主人公たちが特異点Fを攻略してしまったこと、自分の指示に従わずにロマニが生き残ったことに吐き気が止まらないと言い捨て、それでもレフの事を信じようとするオルガマリーに対しては、カルでのあの爆発は自らが仕組んだこと、あえて爆弾はオルガマリーの足元に仕込んだこと、彼女の肉体はすでに死んでいること、それゆえにレイシフトが可能になったこと、今カルデアに戻ったらその瞬間に意識が消失することなどを告げる。
さらにカルデアに戻れないと知って絶望したオルガマリーに対して、聖杯を使ってカルデアの映像を映し出し、カルデアスの観測によって人類が滅亡したこと、これもすべてカルデアのミッションが引き起こしたことだと追撃をかける。
まるで駄々をこねるかのように反論を始めたオルガマリーに対しては、再度聖杯を使ってオルガマリーを高密度情報体のカルデアスに投げつけ、肉体に続いて精神も完全消滅させた。
そして改めて自らの事を「レフ・ライノール・フラウロス」と名乗り、人類はその無能さゆえに我が王から見捨てられ滅びたと宣言した。特異点Fの崩壊に合わせ、自分には次の仕事がある、最後の祈りぐらいは許容するとしてそれ以上のカルデアへの攻撃は行わず崩壊する特異点Fから去って行った。
第二特異点でのレフ、魔神柱出現
歴代のローマ皇帝が復活し、連合帝国を結成。現行の第5代ローマ皇帝ネロと戦いを繰り広げた第二特異点。
レフは連合帝国の宮廷魔術師として暗躍していた。長い戦いの末にようやくカルデアと邂逅したときには、本来ならばすでに神殿に帰還しているはずだったが、冬木での失敗を咎められ、第二特異点でカルデアの後始末をする羽目になったと愚痴っている。
連合帝国の長であったロムルスが倒されると、王の恩寵を見せると言い放ち、異形の怪物「魔神柱フラウロス」へと変貌した。これが、これから何度も敵対する事になる魔神柱との最初の邂逅である。
魔神柱を撃破すると元の姿に戻るが、神殿から離れて久しいから弱体化していたと負け惜しみを言いつつ、最後の切り札としてフンヌの英霊アルテラを召喚し、カルデア一行を蹂躙しようとする。
が、アルテラはレフの命令を聞かず、レフを一刀両断した。憎きカルデアの宿敵の、余りにあっけない最期であった。この時のレフを指してレ/フと書かれることもある。
採集決戦にて終局特異点にて
その後は物語に登場する事は無かったが、第一部終章にて、復活。冠位時間神殿にて主人公とマシュを迎え、無限に再生する魔神柱の一柱としてカルデアに最後の戦いを挑んだ。
それはつまり採集決戦で狩られまくったということでもある。レフは人間がその愚かさによって滅んだと断言したが、レフは人間のその愚かさによって滅ぼされたのである。そうそう、人類悪ってこういうことよ(byきのこ)。レフ教授、いや魔神フラウロス、お前を殺したかっただけで死んでほしくはなかった。
魔神柱の中では最後まで英霊たちと戦い続けており、最後に活動を停止した魔神柱となった。
ちなみにこの採集決戦当時の竹箒日記によると「最後はそれぞれ感情を獲得する魔神柱ですが、フラウロスだけは早い段階で感情的」「他の魔神柱は機械的でしたが、レフは感情的に主人公を煽ってきました」とあり、「人間を煽るって事は、人間に感情移入しているという事。」と続く。実はフラウロスこそ魔神柱の中で一番人に寄り添っていた存在であったのだ。「ただ一柱、マシュに感情移入していたのも―――」
第一部での評価
カルデアをあと一歩で壊滅と言う所にまで追い込んでおきながら、特異点Fではあえて見逃し、第一特異点、第二特異点では聖杯を使ってもカルデアを倒せず、最後は自らが召喚した英霊によって切り伏せられると言った、ここだけ見ると相手をなめきって敗れた節穴の愚か者にも見える。
特に、長年親交があったはずのロマニ・アーキマンの正体を見破れなかったことが最終的に人理焼却失敗の最後の一押しになったことが決定的である。もっとも、ロマニ・アーキマンの秘密は他の誰にも見破れていなかったと思われるので、これに関してはレフの非は無いのかもしれない。
第二部での評価反転
第二部では主人公陣営の敵対戦力はかつてのカルデアの選抜メンバーであるAチーム、通称「クリプター」となる。彼らクリプターはレフの手により瀕死の重傷を負っており、第1部序章から第2部序章までおよそ2年以上凍結されていた。
しかし、『異星の神』と契約して瀕死の淵から蘇った彼らはカルデアに反旗を翻し、世界を白紙化した。第二部では主人公たちは白紙化した世界に新たに出現した7つの『異聞帯』で、クリプターと彼らがしたがえるサーヴァント、そして『異聞帯』を支配する王との戦いを繰り広げることになる。
さて、このクリプターのメンバー、かつてのレフ教授が瀕死に追い込んだ面々は様々な方向で突き抜けた魔術師たちであり、その強さは新たな異聞帯に到達するたびに明かされているが、それに伴って「レフ教授はよくこんな奴らを瀕死にまで追い込んだな」という再評価が進んでいるのである。
2部1章のカドックのときはそれほどでもなかったが、2章で未来視の魔眼を持つオフェリア、3章で真祖に類する存在のヒナコと来て、さらにその先の5章でキリシュタリアがその圧倒的な力を見せるに至って、レフ教授の評価は第一部で主人公を見逃したがゆえに計画を全て破たんさせた小物ではなく、これだけの奴らを一網打尽にできたとんでもない怪物、というものに移っている。
コミカライズ「turas realta」でのレフ・ライノール
別冊少年マガジンで2017年から連載が始まっているFGO第1部のコミカライズ『Fate/Grand Order -turas realta-』でもレフは登場するが、その活躍は若干違いが出ている。
今回のコミカライズでは1部1章の次には1部3章が掲載されており、原作においてレ/フとなる1部2章は飛ばされているのである。これでは序章で好き勝手やられたフラストレーションが解消できず、また物語の謎も今作を読むだけでは解明できなくなってしまう。
そのためか、今作では1部2章のローマではレフ・ライノールが現れなかったと設定変更が行われ、レフの出番は1部3章に回された。レフの正体関連はここで明かされている。
平行世界のレフ・ライノール
『FGO』がサービス開始する以前2014年4月に発表された奈須きのこの短編『2015年の時計塔』。じつはこちらの作品がレフ・ライノール(と同一となる人物)の初出である。現在でもweb上で閲覧可能のため、未読の人にはお勧めしたい。型月の魔術世界の背景なども解説されている。
『Fate/Grand Order』とは異なる世界線において、時計塔の片隅で魔術師が殺されているのが発見された。蒼崎橙子と蒼崎青子はそれぞれ知り合いの魔術師が死んだという知らせを受けてロンドン・時計塔のとある魔術の研究棟を訪ねるのだが、なぜかその知り合いは生きていて…、というストーリーであり、過去現在未来が混線した一種の推理物となっている。
この作品ではレフ・ウヴァル、ライノール・グシオン、フラウロス、という3名の魔術師が登場するが、レフは過去を見て未来に興味を持たず、ライノールは未来を重要視して過去を軽視し、そしてフラウロスは蒼崎姉妹に別れの手紙を送っている。
ネタバレしてしまうと、この3名の魔術師は同一人物である。フラウロスと言う魔術師は多重人格者であり、その中にはレフ・ウヴァル、ライノール・グシオン、フラウロスという3つの人格が存在していた。過去しか見ないレフと未来しか見ないライノールの衝突は避けられないが、彼らを現在を見るフラウロスが仲介する事でこれらの人格は統合されていた。
しかし、現在のフラウロスが自分を閉ざし"自殺"したことで過去のレフと未来のライノールは互いへの殺意を抑えきれなくなり、どちらがどちらを殺したかは不明であるが殺害に至った。これが魔術師フラウロス殺害の真相である。
そしてこの2015年に発生した自殺によって実行者が居なくなったため、『FGO』でレフ・ライノールが行った2016年の人理焼却は発生しなくなった。フラウロスは自殺する事で人理を守ったのである。
第1部が完結した今となっては三つの人格に対してウヴァル、グシオン、フラウロスというソロモン72柱の悪魔の名前があえて三つも使われていることにも大きな意味があったのだということがわかる。
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