『レリクス』(RELICS)とは、ボーステックから発売されたアクションアドベンチャーゲームのシリーズである。
概要
主人公がここに至る経緯も目的も知らされないまま、肉体を持たない霊体のような姿からゲームが始まるが(FC版除く)、その辺をうろついているウサギや兵隊の肉体を乗っ取って自分の身体にすることができるというのが、このシリーズの最大の特徴である。
初代『RELICS』は、まだ市販ゲームがそれほど多くなかった1986年にPC-9801専用ソフトとして開発され(クリスタルキングがOP/EDテーマを担当したことが話題に。というか音楽はその2つしかなかった)、その後当時の主流だった8bitパソコンに移植されていくというやや特異な経緯をたどった。
どの移植作もオリジナルのPC98版に大きく劣ったが、ハードの性能差が大きいため仕方のない面もあった。しかし、1987年に発売されたX68000版はPC98より高性能だったにも関わらず、シャープ製パソコン専門誌「Oh!X」にて「尼寺へ行け!」と罵倒されるほどの酷い仕上がりであった。
1999年にWindows用のアクションRPGとして初代のリメイク版『RELICS -The recur of "ORIGIN"』が発売、そして2001年には『RELICS -The 2nd BIRTH-』という続編も発売された。
XBOX用のレリクスの発売が予定され宣伝デモも公開されていたが、開発中止になっている。
また、公式には続編であるという発表はされていないが、2005年に日本ファルコムの開発で『RINNE』というレリクスシリーズの後継作と思しきゲームがソフトバンクBBから発売されている。
問題児のファミコン版
注目作であったため、早くも1987年に『レリクス 暗黒要塞』のタイトルでファミコン(ディスクシステム)にも移植された。独特の世界観や設定が最初から明らかにされ、音楽や外観も大きく変わったが、敵を倒して乗り移るゲームシステムはそのまま引き継いでいる。
このゲームの評価を悪くしたのは、異常なまでのロード回数の多さである。基本的に歩き回ってトライアンドエラーを繰り返すゲームであるのに、画面切り替えごとにローディングが始まる(しかもディスクシステムのロード時間は総じて長い)ためユーザーからまともな評価を得られず、長年の間クソゲーの烙印を押され続けた。
原因として、当時すでに一般的だったフロッピーディスクのようにランダムアクセスができるものと開発者が誤解していた可能性が考えられる。ちなみにディスクシステムでは記録は渦巻き状にされているため、ランダムアクセスはできない(詳細は「クイックディスク」を参照)。
2000年代に入りプロジェクトEGGの手によりWin上で動作するエミュレーション版が公開されたが、こちらではロードは一瞬なので、その点だけは苦痛なく遊べるようになっている。
関連動画
PC-88版
FC版(暗黒要塞)
X68000版・MSX版
RINNE
関連リンク
- プロジェクトEGG - 各機種版のレリクスを復刻。
- EGGコンソール レリクス PC-8801
関連項目
- ボーステック/日本ファルコム
- クリスタルキング
- 伝説のオウガバトル/タクティクスオウガ(ボーステックが吸収合併されていた時期(後に分離)のクエストのシミュレーションRPG。異世界レリクスに由来するレリクスソードとレリクスナイト、ボディスナッチ能力のあるオウガブレードが登場する)
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