『レ・ミックス』とは、ニコニコ動画上のアイマスコミュニティー(ニコマス)に、独自路線のアイマス曲リミックスを発表した人物、および彼の発表した作品を指して言う。
→アイドルマスターのプロデューサーの一覧
これまでに4作品が投稿されているが、2008年6月1日現在は活動を休止している。
彼(彼女)の作品はなぜか「天海春香」の歌だけで構成されている。また名称については当人が語っていないため、これはあくまで推測の域を出ないが、「永井先生」の"relations"(リレーションズ)の誤読「レロマンス/レ・ロマンス」からの転用ではないか、とする説が有力視されている。
投稿より一周年を期にレ・ミックス再評価の機運が高まっており、第三者のプロデューサー達によって「レ・ミックスリスペクト」曲が制作されだしている。
これまで
初投稿は2007年4月21日『アイドルマスター 青い鳥 Remix』(青い鳥の表記は原文ママ)。ニコマスのコミュニティー自体も、まだ未熟な時代であり、アイマス関連の投稿も無編集プレイ動画が主流で、MADアイマスPVが作られ定着しだした時期である。
事実、この作品は「アイマスRemix」タグの中でも古いほうの動画である。この時期にアイマスRemix曲を制作するという着眼点は非常に先見性があったと言える。
ただ「レ・ミックス」氏(彼にはプロデューサーネームが無い)は、この投稿が人生初の作曲であり、古参DTMerであれば「あー、あるあるww」と微笑ましく見守るような、滅茶苦茶な音楽の展開をさせていた。現在のVOCALOID『初音ミク』発売によるDTM復権後の、あるいはニコマスが強いコミュニティーを築きあげた後のニコニコ動画であれば、それほど話題にされなかったか、またはある一定の理解は得られたであろうが、DTM復権も強力なコミュニティーもない、当時のニコニコ動画において「コメントフルボッコ」の状態におかれることになる。(ただし「作品の出来」に対する不特定多数の、否定的意見の連投であり個人を呪うかの様な、俗に言う「荒らし」とは一線を画す。まあ、投稿者から見れば変わりないだろうが。)
この「コメントフルボッコ」は期せずして、ニコニコ動画の有用性――「つまらない」動画をコメントで面白く味付けする――を実証することになった。
2作目の『アイドルマスター おはよう!!朝御飯Remix』では主コメにおいて「(コメントフルボッコのせいで)リアルで胃が痛くなった」と告白。しかし視聴者からの待遇は大して変化がなかった。
メランコリックなギター、重い鬱ベース音、突然切り込んでくるシンバルや謎の外国語など、突っ込みどころが(計算か天然かは意見が分かれる)満載であり、4作品のなかでも一番レ・ミックスらしいという声も多い。この頃より「嫌し系(いやしけい)」等のタグが貼られた。
三作目の『アイドルマスター 中村春香(Radio? Edit?)』からは春香のアカペラ音源は使用を中止し、別のWEBラジオ音源を使用している。
音楽トラックの制作の腕前は、冷静に聴くと上達しているのがわかる。コメントも「なんか上手くなってねえか?」「上手くなったのでがっかり」といった、従来の否定的意見から「ツンデレコメ」になりつつあった。
視聴者からは「レ・ミックス初心者向け」と位置づけられている。
四作目、事実上の最終作になっているのが『アイドルマスター 会場選択Remix』。
ゲーム中のオリジナルBGM(52週 引退コンサート会場選択BGM)とともにWEBラジオ音源(トーク)を使用、さらにPのセリフの効果音「ポポポポポ」までMIXに加える強引さに、聴くものはみな一様に驚いた。
実際一作目から比較すると格段の上達ぶりであり、「黄色」(後述)も「君にはいろいろと厳しいことを言ってきた」などと書き込むほどである。継続してこのシリーズが制作されていれば、相当大きななアイマスの財産になっていたであろう。
このおよそ二か月後の8月31日に、VOCALOID『初音ミク』が登場、ニコニコ動画上にDTMが復権を果たすことになる。――もし現在も「レ・ミックス」があったならば、ニコマスも現在とはまた違った発展を見せていたかもしれない。
ツンデレコメントと「黄色」
同一人物かどうかは不明だが、ツンデレコメントを残す視聴者の中でも、とりわけひねくれたセンスのコメントを書くものがいる。「ue big yellow」でコメントを残すため、一般に「黄色」と呼称される。
一部コメントを抜き出してみる。
- それでも君はRemixを続けるのか?
- 恥を忍んで皆さんに伺いたい どうすればこの曲をカッコよくすることが出来ただろうか?
- 落合さん(注:ゆりしー)は本当に運がいい。 (注2:アーツビジョン社長逮捕騒動の時期)
- 君にはいろいろと厳しいことを言ってきた 皆でこの日を迎えることが出来てうれしい
- 褒めたとたん新作を作らないとはどういう了見か (注3:新作を作らなくなってしばらく経ってのコメント)
- ここでなぜかメガドライブの『ああ播磨灘』を思い出す
- 他のRimixは『演(や)る』 レ・ミックスは『殺(や)る』
レ・ミックスと新しい時代の「レ・ミックスリスペクト」
レ・ミックスを敬愛する有名Pは意外に多く、自身の公開マイリストに入っている場合がある。
また最近ではレ・ミックス再評価の動きがあり、このようなMIXも制作されている。
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