『ロザリオとバンパイア』とは、池田晃久原作の漫画作品、及びそれを元にしたアニメ作品である。略称は「ロザバン」だが、アニメがパンツだらけだった事から「ロザパン」と呼ばれることもある。
漫画
「月刊少年ジャンプ」にて連載されていたが、同誌の休刊に伴いそれまでを第一部とし、その後は後継誌にあたる「ジャンプSQ.」にて『ロザリオとバンパイア seasonⅡ』という名称で第二部が連載された。また月刊少年ジャンプ時代の第一部は、seasonⅡにならいseasonⅠと呼ばれることもある。
ラブコメ、ハーレム、シリアスバトル、ファンタジー、が織り交ぜられたような作風であり、露出やパンチラなどは実際は控えめである。
あらすじ
「第一部」
青野月音は、ふとしたことから妖怪の通う陽海学園に入学してしまうが、バンパイアである赤夜萌香に一目惚れをしたことで、正体を隠して学園に残ることを決意する。萌香は普段は胸のロザリオでその力を抑えた可憐な少女だが、封印が外れると、冷徹な別人格を持った最強のバンパイアとなるのだった。
萌香と共に新聞部に入部し、黒乃胡夢や仙童紫とも出会い充実した日々を過ごす月音だったが、公安委員会に人間だとバレてしまい、命を落とす。しかし萌香に蘇生のためにバンパイアの血を注入され、一時的にバンパイア化することで難を逃れる。
夏休みに人間界で合宿をする事になった月音達は、橙条瑠妃と出会い、人間に復讐を果たそうとする魔女との戦いに巻き込まれていく。二学期を迎え、白雪みぞれと出会ったのも束の間、これまで幾度となく瀕死の傷を負い、蘇生のために萌香にバンパイアの血を注入されてきた月音の体に変化が表れ始める。
そんな中、はぐれ妖の組織・反学派(アンチテーゼ)に目をつけられ、月音は遂に屍鬼へと身を墜とす。しかし完全に墜ちる寸前で理事長に救われ、以降、月音は「魔封じの鍵(ホーリーロック)」でバンパイアの血を封印しながら生活していく。反学派に狙わる中、月音は萌香や仲間を守るべく、彼らと戦っていく。
無事に学園祭を迎え、家族やOBの来訪で賑やかな時間を過ごす月音達だったが、ある人物の策略により学園は大損壊してしまい、休校となったことで、月音は一時人間界へと帰るのだった。
「第二部」
半年間の休校を経て、月音は学園に戻ってくる。2年に進級した月音達の前に、萌香の妹・朱染心愛が表れ、窃盗団が進入してくる事件などを経て、彼女もやがて新聞部へと入部する。
みぞれの招きにより雪女の里を訪れた月音達は、雪女の秘密を知る一方で、謎の組織・御伽の国(フェアリーテイル)と遭遇する。己の無力さを痛感した月音は、理事長の計らいにより修行を開始する。そんな中、夏休みの合宿で人間界を訪れた月音達は、そこで不思議な力を持つという少女と出会うが、そこにも御伽の国の魔の手は差し迫っていた。
二学期を迎え、中華妖怪組織(チャイニーズマフィア)・黄家(ウォンファミリー)の姉弟も加わり、楽しい日々を過ごす中、萌香の封印が壊れてしまう。封印修復のため、東方不敗のいる香港へと向かった月音達は、修復の最中、萌香の精神へと引きずり込まれ、そこで萌香の過去と封印の秘密を知る。
一方、現実世界では御伽の国の強襲により、萌香が御伽の国本部へと連れ去られてしまう。本部と対立する第一支部との同盟協定を結んだ月音達は、東方不敗の下での修行の後、萌香奪還のため、御伽の国本部へと乗り込む。
主な登場人物
- 青野月音 (あおの つくね) CV:岸尾だいすけ
- 心優しい人間の少年。蘇生のために幾度か萌香にバンパイアの血を注入されたことでバンパイアの力も揮えるようになるが、普段は屍鬼化を防ぐため、魔封じの鍵(ホーリーロック)と呼ばれる鎖状の魔具を右腕につけ、血を封印している。
- 赤夜萌香 (あかしや モカ) CV:水樹奈々
- バンパイアの美少女。普段は胸につけている封印の十字架(ロザリオ)によりバンパイアとしての人格と力を封印している。封印状態では桃色の髪を持ち、温和でおっとした性格。また月音の血が大好物。ロザリオが外され覚醒すると、銀髪となり、高飛車な性格となる。また覚醒状態は裏モカとも呼ばれる。
- 黒乃胡夢 (くろの くるむ) CV:福圓美里
- サキュバスの巨乳少女。ムードメーカーで直情的な面もあるが、純情な性格をしている。そのため月音との恋愛にはサキュバスの能力は使わないと固く心に決めている。「やっふふ~」や「やふ~」が口癖。
- 仙童紫 (せんどう ゆかり) CV:こやまきみこ
- 飛び級入学してきた魔女っ娘。年相応の幼い性格だが、けっこうな毒舌家でいたずら好き。「~ですぅ」という喋り方をする。月音と萌香が好きで二人が結ばれることを望み、そこに混ざるのが夢。
- 白雪みぞれ (しらゆき みぞれ) CV:釘宮理恵
- ストーカーちっくな雪女の少女。基本的に無表情で馴れ合いを好まないクールな性格。ただし月音には大胆な行動をとる事もある。いつも体を冷やすために保冷用キャンディーを加えている。
- 橙条瑠妃 (とうじょう るび) CV:千葉紗子
- ゴスロリ風の魔女。大人びているがどこか天然で、またかなりのドM。理事長の下で働いており、新聞部には顧問補佐として就任している。
- 朱染心愛 (しゅぜん ココア) CV:斎藤千和
- 萌香の義母妹で裏萌香限定のシスコン。まだまだ子供で体も未発達。ツンデレっぽい性格で、いつもバケバケコウモリのこーちゃんを式妖として従えている。
- 森丘銀影 (もりおか ぎんえい) CV:関智一
- 新聞部唯一の先輩で部長のウェアウルフ。関西弁を話し、軟派でめんどくさがり屋な性格だが、実際は仲間想いなところもある。
アニメ
アニメはラブコメ路線に変更されたため、原作とはストーリーや方向性が異なり、ギャグテイストが強く刺激的な作品となっている。そのためか、月音が吸血鬼の力を手にして戦うような展開もない。
代わりに、モカさん・・・。つくね・・・。モカさん・・・。つくね・・・。と何かと見詰め合ってはイチャコラするのである。
昭和なノリと大量のパンツが特徴であり、1期は合計382回、2期は合計743回、トータルでは合計1125回も見える(某ブログ集計)。これは実質、原作のパンツの量を数十倍に増量したレベルである。
また、心愛の式妖であるこーちゃんが心愛登場以前の一期から登場し、子安ボイスで言葉巧みに解説をするなども特徴である。
第1期は2008年1月より、第2期は2008年10月より放送が開始された。
第1期
原作の五巻までを基に作られているが、大量のパンツと昭和のノリという演出に加え、ストーリーなども相違点が目立ちオリジナルも存在する。
OP曲である「COSMIC LOVE」と、ED曲である「Dancing in the velvet moon」は、赤夜萌香の表と裏を表現したものである。
第2期(ロザリオとバンパイア CAPU2)
1期より更にパンツの量や昭和なノリが増え、ストーリーはほぼオリジナルになり、よりギャグに特化されたものとなっている。
OPのダンスアニメーションは、プロのダンサーの振り付けをモーションキャプチャーで取り込み、アニメーターがそれにキャラを合わせて描いたものである。また主題歌である「DISCOTHEQUE」は、ちゅるぱやの愛称で親しまれ、中毒性が非常に高い。
主題歌
第1期OP&EDテーマ
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第2期OP&EDテーマ
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関連項目
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