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ロストメディア
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概要

ロストメディアとは、かつて存在が確認されていたが、現在所在が不明、もしくは非開などの理由により確認することのできなくなったメディアのことである。はっきりとした定義は存在しないが、映画漫画音楽ゲームテレビ番組など様々なジャンルで存在する。ただし、歴史的な美術品や古文書のような近代以前の媒体は取り扱われないことが多い。

発祥と取り扱いの注意

「ロストメディア」という言葉の初出は不明だが、2012年オーストラリアネットユーザー・Dycaiteが設立したLost Media Wikiexitがその言葉を広めたものと思われる。Dycaite氏によると、2000年の初開以降一切の映像ソフト化や再放送が行われなかったアメリカ映画『Cry Baby Lane』exitRedditユーザーの録画によって2011年に再発掘されたことが当サイト設立のきっかけであると語っている。exitLost Media Wikiでは同様のロストメディアをまとめるとともに有志から情報を募るなどの発掘活動を行っている。

Lost Media Wikiにおいての発掘は公式によるものではなく、ネットユーザー同士による非公式の活動である。つまり何が言いたいのかというと、「発掘」とはいってもそれは何らかの理由で権利元が非開にしているものを違法転載などによってネット上に流通させているというのが実態であり、いわばグレーゾーンの行為であることにご留意いただきたい。

ただし、近代以降のメディア媒体のアーカイブ化という概念自体はごく自然なものであり、日本放送協会でも当時放送用テープが高価であったために保存されず多くの番組がロストメディア化しているため、2013年ごろからNHK番組発掘プロジェクト活動exitを行っている。

近年の日本での浸透

前述の通りロストメディアは海外発祥の概念であるが、Lost Media Wikiが設立された2010年代以降は日本でも内の映画作品などを「ロストメディア」と呼称する例が確認される。また、同様の非公式ネットユーザーによる活動としては、2006年ごろに設立された2ch(現:5ch)のCM捜索スレexitが存在する。[1]

詳細な時期は不明だが「ロストメディア」という言葉が爆発的に日本に浸透していったのは2020年代以降のことであると思われる。日本語版Wikipediaの「失われたメディア」exitPixiv大百科の「ロストメディア」exitロストメディア日本語非公式wikiexitといった日本のロストメディアに関するWebサイトはいずれも2023年以降に作成されており、較的最近知られるようになったものである。

筆者の考察ではあるが2020年ごろから「ドラえもんたちがシンガポールでタケコプターを付けて飛んでいる画像」の出典元の捜索がインターネット上で行われており、2023年4月YoutuberのTHEつぶろがこれを取り上げ大きくバズったexitことが関係しているものと思われる。同氏はネット上の不思議な出来事を紹介するYouTuberの第一人者であり、2023年11月「ロストメディア」という語を使用した動画exitを初めて投稿して以降たびたびロストメディア関連の動画投稿している。

THEつぶろ氏の登場により「ネット上の不可思議」というジャンルが注を浴び、「ロストメディア」という語を広めたものと思われる。また昭和以前の映像作品だけでなく、インターネット普及以降のごく身近なメディアもロストメディアになりうることが周知されていった。なお、上述のドラえもん画像は出典元が不明であるが存在自体は明らかであるため、厳密にはロストメディア扱いされないことがある(後述)。

ロストメディア一覧

ここでは要なロストメディアを独自に分類し紹介する(発掘済みのものも含む)。挙げるとキリがないので本家日本語版のロストメディアWiki、もしくはニコニコ大百科に記事があるか、ロストしている以外に特筆事項があるものに限り記載する。加筆修正はご自由にお願いします。

かつて存在していたことは確実だが、現在アクセス不可能であるもの

ロストメディアの中で最も多いパターンテープを紛失してしまった昔の映像作品や、制作側の何らかの事情により非開やお蔵入りにしてしまった作品がこれに当てはまる。なお後者は「封印作品」とも呼ばれ、単に非開にしているだけで制作側が映像アーカイブ保存している可性もあるためロストメディアとして扱わない場合もある。

ロストメディア 媒体 発見状況 概要
0戦はやと テレビアニメ 1話のみ発見 1963年に放送されたテレビアニメ第1話のみVHSベータが発売されているが、それ以降は放送日も不明。当時はテレビアニメ明期であり、古さから見ても再発見される可性は低い。
アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険 テレビアニメ 発見済み 1979年NHKで放送されたテレビアニメ。1話と最終話以外はNHK映像を保存しておらず再放送絶望的かに思われたが、前述の発掘プロジェクトにより世界から映像や音データが寄贈され全話が集まり、2025年に約45年ぶりとなる再放送が行われた。
捜索中 テレビ番組 未発見 フジテレビゲームバラエティ番組「逃走中」の作品2006年BSフジで一度放送されたきりで再放送配信映像ソフト化も一切行われていない。ゲーム内容のみ判明しているが、賞金獲得者などは不明。フジテレビ映像を保存している可性があるため、全にロストしているかどうかは微妙
エイデンの旧店内BGM 音楽 部分的に発見 かつて存在した家電量販店エイデン2008年ごろに使用されていた店内BGM興味深い点は、一の視聴手段がニコニコ動画投稿されているこの音源を使用した音MADexit_nicovideoのみであるということだろう。コメントで「お願いだから普通うpしてくれ」と加工前の音アップロードを懇願されているが投稿者音信不通
【東方】Bad Apple!! PV【影絵】Full 動画 部分的に発見 ニコニコでは言わずと知れた東方アレンジ楽曲の影絵PV。実はニコニコ動画投稿されているものより少し長いフルバージョン映像が存在する(正確には投稿者あにら氏から許可を得て別人が制作したとされる)。ニコニコ大会議2010-2011ツアーファイナルなど複数のイベント開されていることが明らかになっているが、ネット上に登場したことはなく詳細は不明。
Suchmosの「From The Window」 ライブ映像 発見済み ロックバンドSuchmosコロナ禍っただ中の2020年に開催したオンラインライブ生配信ライブであり一切のアーカイブ化を行わなかったため、2020年代以降ではしい全にロストした映像であると思われていた。しかし、2025年非公式ではあるがYouTubeに有志がライブ全編をアップロードしたため発掘に至った。
あんぱんまん(1979年放送のNHK版) テレビアニメ 未発見 原作言わずと知れたやなせたかし民的絵本。有名な日本テレビ系列の「それいけ!アンパンマン」とは別に、NHKの「春休みこどものひろば―おはなしえほん」という番組内で初のテレビアニメ化がなされている。1970年代は放送用テープ重であるため上書きを繰り返しており、公式にも映像が残っていない。なお、日テレ版以前には当作品のほかに16ミリ版も制作されているが、こちらは映像資料が残されている。
日本テレビ版ドラえもん テレビアニメ 部分的に発見 上記の「あんぱんまん」と同様に国民的アニメの知られざる初アニメ化作品である。相不明であるが公式黒歴史扱いをされており、映像も散逸してしまっている。一部のフィルムは残されているが、全話発掘には至っていない。余談ではあるが、1973年開のピンク映画ドキュメントポルノ 続・痴漢」に当番組が放送されているテレビが映り込んでおり、重な映像資料となっている。
ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド(2007年版) アニメ映画 部分的に発見 荒木飛呂彦漫画ジョジョの奇妙な冒険」第一部を基にした2007年開のアニメーション映画2012年に放送されたテレビアニメ版とは別作品である。SOUL’d OUTによる主題歌VOODOO KINGDOM」が有名だが、開終了後一切の映像ソフト化が行われていない。理由は不明であるが、同作品スタッフ過去制作したOVA版「ジョジョの奇妙な冒険」の表現問題が発覚し盤となった騒動が関係していると思われる。 [2]なお、アメリカ芸術大学では同作品が教材として使用されたことがあり、生徒と思われる人物がの入っていない冒頭16分の映像ネット上に投稿している。
さか天使テンテンくん テレビアニメ 外国語版のみ発見 小栗かずまたの漫画原作とするギャグアニメ1998年放送とそれほど古い作品ではないが、今日に至るまで一切の映像ソフト化が行われていない。YouTubeにいくつか違法アップロードされているが、いずれも外国語による吹き替え版であり、オリジナル日本語版の映像は全く見つかっていない。

存在がささやかれているが、発見に至っていないもの

ネット上などで存在の噂だけが広まっているが、肝心の捜索対が発見できていないもの。都市伝説であることも多く、最もオカルト色の強いカテゴリー

ロストメディア 媒体 発見状況 概要
アイアンキング」の打ち切り映像(「ウルトラマン最終回 テレビ番組 発見済み 特撮作品ウルトラマン」には、ウルトラマン催眠術にかけられを破壊するという、衝撃的な最終回が存在するという都市伝説が流布していた。別の特撮作品アイアンキング」25話で似たようなエピソードが描かれており、1985年テレビ埼玉再放送された際、この回で放送が打ち切られたためこのような誤解が都市伝説に変化したと考えられる。なお、放送されるはずであった続く26話はアイアンキングが正気を取り戻す最終回である。
白いヒトガタ テレビCM 未発見 怖いCMとしてネット上で有名になったコマーシャルの通称。詳細は当該記事に任せるが、多数の情報がありながら映像の手がかりすら見つからないため存在しない説も強く唱えられている。また、再現動画が複数製作されておりこれを本物と誤認してしまった情報の例もある。
10万人の宮崎勤」のニュース映像 テレビ番組 未発見 コミックマーケットの会場でテレビリポーターが発言し批判が集まったとされる騒動。肝心の元映像が発掘されず、都市伝説の類ではないかとされる。
「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」というセリフの初出であるとされるレイモンド・チャンドラー小説 小説 未発見 左記のセリフの初出が作家レイモンド・チャンドラーが生み出した名探偵フィリップ・マーロウであるという説と、アニメコードギアス 反逆のルルーシュ」の主人公ルルーシュ・ランペルージであるという説で分かれている。後者は作中この台詞を発しているが、前者は存在が確認できない。しかし、「仮面ライダーW」の登場人物鳴海吉がマーロウファンという設定があり、これが引用元であるという説が特撮ファンを中心に広まった。荘吉を演じた吉川晃司氏が前述のルルーシュ説を明確に否定しており、本当であればチャンドラー小説のほうが年代も古いためこちらが初出ということになるが相は不明。

存在しているが、出典が不明なもの

上述の「シンガポールドラえもん画像」がこれに当てはまる。厳密には存在している(=ロストしていない)ため別物ではあるが、同様の多き画像や音楽が捜索されるケースも多く、ロストメディアWikiにも記載があるためここで紹介する。なお、音楽に限り「ロストウェイヴ」という独自の名称があり、こちらはWikipediaにも記事が存在する。exit

ロストメディア 媒体 発見状況 概要
ドラえもんたちがシンガポールでタケコプターを付けて飛んでいる画像 画像 出典不明 詳細は該当の記事で。よく知られている身近なものが出典不明、という例は探せば意外とあるがそれの代表格であろう。
谷山浩子の「ガラス巨人」の非公式動画に使用されている画像 画像(動画の可性あり) 出典不明 YouTubeアップロードされた谷山浩子の「ガラス巨人」の音動画に使用されている巨人を流しているような画像。曲の世界観にあったものではあるが公式のものではないとされ、投稿者音信不通で出典不明となっている。なお、ロストメディアwikiによるとニコニコ動画発ではないかという説が唱えられている。exit
秋葉原で買ったカセットテープに入ってた曲 音楽 出典不明 2chニコニコ動画投稿され話題となった、日本でもっとも有名なロストウェイヴだろう。様々な説が取り上げられているが未だに正体は不明。

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *ただし、こちらでは「ロストメディア」という語は使用されない。
  2. *ただしOVA版は既に市場に流通しておりロストメディアではない。 
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