ロックマンワールドとは、カプコンから1991年7月に発売されたゲームボーイ用アクションゲームである。[1]
同作は人気シリーズ「ロックマン」のゲームボーイ版という位置づけで、シリーズとして1994年7月までに計5作発売された。このシリーズを総称して呼ぶことも。
概要
ロックマンワールド
FC版の「ロックマン」と「ロックマン2」の世界をミックスした総集編という位置づけとなっている。
2011年6月7日よりニンテンドー3DSのVC開始と同時に、VCのロンチタイトルの一つとして配信中。
ゲーム前半はFC版の「ロックマン」に登場したボス4体(カットマン、エレキマン、アイスマン、ファイアーマン)のステージ。
ステージそのものが1と2のミックスとなっており、各ステージに2の敵キャラやギミックが登場する。
例えばカットマンステージには2のメタルマンステージにあった動く床が登場し、エレキマンステージには2のエアーマンステージにあったカミナリゴローの雲を使って進むゾーンが存在する。ステージはFC版の音楽のアレンジ。
前半の4ステージ攻略後はワイリーの秘密基地へと乗り込み、基地の終盤でFC版2のボス4体(フラッシュマン、クイックマン、バブルマン、ヒートマン)、そして「ロックマンキラー」”エンカー”と戦う。残念ながら、これらの専用ステージはない。そしてエンカーを倒した後も戦いは続く…。
FC版と比べ難易度は高く、特にロックバスターのみで戦う序盤が非常に難しいとされる。
・FC版より画面が狭くて敵弾が速いため、攻撃を回避しにくい。
・ライフエネルギーの上限値が下がったので、敵から受けるダメージを大きく感じる。
・ロックバスターでボスに与えられるダメージが、1に固定されている。
・FC版と違って、ロックバスターのみで簡単に攻略できるステージがない。
などが理由とされる。つまりだいたいカットマンのせい。
ロックマンワールドシリーズ
4まではFC版の再構成で、ワールド2はFC版2と3、ワールド3はFC版3と4、ワールド4はFC版4と5、とFC版の連続する2作品をミックスした内容。ゲーム前半は若番作品4ボスのステージを攻略し、後半に残り4ボスを攻略する。
1では後半4ボスは専用ステージなしでボスラッシュ形式での対決のみだったが、2ではボスラッシュ用のワープゾーンから専用ステージへ行けるようになり、3で後半4ボスも前半4ボス同様にステージ選択が可能となった。4以降はボス選択画面がFC版と異なる独自のものとなり、後半へ進んでも前半4ボスのステージに再び行ける。
前半4ボス→後半4ボスと進行する方式、またワールド4から採用された「Pチップ」によるアイテム購入がSFC版の7で多少形を変えつつ採用されるなど、本家に影響を与えたシステムもある。(アイテム「エネルギーバランサー」はワールド4とFC版の6から採用されているが、両者の発売日は1週間しか違わないため、同時採用と言って差し支えない。)
最終作となったワールド5はFC版が下敷きではなく、ストーリーや敵キャラクター、音楽は完全にオリジナルであるが、ステージ構成やシステムはそれまでの4作を踏襲している。5はスーパーゲームボーイ対応。
シリーズ特有の「ロックマンキラー」と呼ばれるライバルキャラクターも特徴である。
1から4までに順に、エンカー、クイント、パンク、バラードと、ロックマン同様音楽のジャンルが名前の語源となっている(クイントは楽器)オリジナルキャラクターが存在する。彼らとは通常のボス8体を倒した後に戦い、勝つと特殊武器を獲得して最終ステージへ進む、得た武器が最終ボスの弱点、といった共通点がある。ワールド5では4人全員が中ボスとして登場する。(ただし、クイントはロックマンキラーとして数えられていない。)
ステージ音楽は1、3、4はFC版と同じ、もしくはアレンジで、2と5はオリジナルである。
1、3、4でもワイリーステージなどオリジナルの音楽が使われる個所もある。
8ボスのステージの長さは2までは約20画面、3以降は約30画面。難易度は1と3が高いとされ、2は低いとされる。
ロックマンワールドシリーズはカプコン制作ではなく外注だが、ワールド2のみ外注先が異なる。そのためか2は音楽がオリジナル、音質が異なる、難度がシリーズ他作品に比べ低い(全てのボスにロックバスターごり押しで勝てる)、演出がロックマンシリーズのお約束から外れている、など異彩を放っており、ディレクターの稲船敬二氏やファンからあまり良い評判を得ていない。ただしゲーム単体として否定的に見られているわけではなく、特に山崎憲司氏による音楽は評価が高い。
シリーズを通して「ファミコンゲームのゲームボーイ版」にとどまらない評価を得ている。
なお、2以外の開発を行ったのは全て同じ外注先であり、滋賀県の水口エンジニアリングなる開発会社が担当していた(2に関しては不明)。このロックマンワールド1.3.4.5.の他にも、GB版バイオニックコマンドーの開発も水口エンジニアリングである。根拠として、音楽の特徴が似ている・共通するSEがある・パスワードのシステムがワールド4と全く同じ(なお、パスワードに関してはバイオニックコマンドーが先)点からであり、サウンド担当者の「やぎやま氏」が水口エンジニアリングに在籍していた頃の作品であった。
やぎやま氏の個人サイト等の情報によると、氏がロックマンワールドに関わっていたのは3と4のサウンド担当である。実際はロックマンワールド1で既に開発会社に所属していたが、サウンド自体は既に別のスタッフが作っていた為参加は叶わなかったとか。3でサウンドを任され、サウンドドライバ・作曲・アレンジを行ったそうである。4ではフリーランスになっていたが、引き続き担当している。また、彼はロックマンX3にも関わっていたりもする。ちなみにニコニコにアップされたロックマンワールド3のBGM集の存在を知っている様子。
ちなみにやぎやま氏はかつていくつかのソフト開発会社に在籍していた時期もあったという。なお、やぎやま氏の正体は現在京都府にあるソフト開発会社・株式会社ビットグルーヴの代表取締役である村田幸史氏の別名義である。現在ロックマンワールド関係者で判明している数少ない人物でもある。
2013年現在、水口エンジニアリングは会社自体の存在は不明。過去には任天堂のソーラーストライカーも手がけていたらしく、他に40本にのぼるソフト開発を手がけた実績があるとされている。
関連動画
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関連項目
脚注
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