「ロックマン4 新たなる野望!!」とは、1991年12月6日にカプコンから発売された、ファミリーコンピューター用アクションゲームである。ロックマンシリーズの第4作品目。
プレイステーション、携帯アプリに移植され、バーチャルコンソールで配信されている。
概要・特徴
天才科学者「Dr.コサック」が、ワイリーに代わって世界征服を企む首謀者として新登場。
ロックマンのアクションとして、チャージショット(溜め撃ち、ニューロックバスター)が初登場。
難易度に関しては、「チャージショットにより簡単になった」「シリーズ中でも屈指の難易度である」と、人によりそれぞれ意見が分かれる。
「エディー」が新登場。特定のステージの途中に登場して、何かアイテムを1つ置いてくれる。「E缶」などの欲しいアイテムを吐き出してくれず、プレイヤーはひたすら直前のハシゴを上り下りすることになる。
ステージの構成について、前作までは一画面の一本道のステージ構成であったが、本作は一本道では無くなり画面が分かれる分岐が存在する。例えば、コサックステージの4面中盤など。その分岐の先が行き止まりとなっており、そこには「E缶」等アイテムが置かれているステージがある。
また、強制スクロール面(初登場は『2』)が登場した。
「ラッシュコイル」等の他に「ワイヤー」「バルーン」の特殊武器が登場した。主な用途は移動手段。入手しなくてもゲームのクリアはできる。
「レインフラッシュ」のように、画面全域に攻撃範囲を持つ特殊武器が初登場した。武器エネルギーを4メモリ消費するが、『2』と異なり4メモリ未満でも撃てる仕様となった。
初代ロックマン同様に、クリア済みの8ボスステージを再度遊べるようになった。『初代』と異なりボスは居ないので、ボス部屋に到着したらパスワード画面を経てステージ選択画面に移行する。
パスワードについて、「E缶」の持ち数を記録できないようになった。コサックステージに進むとパスワードは固定となり、8ボスステージの選択画面に戻れない。
ボスキャラクター
8ボス
- DCN.025 ブライトマン:デザイナーは、イラストレーターの【榎本よしたか】(当時14歳)。
- DCN.026 トードマン:かつてトードマンファンクラブなるものがネットに存在し応募者も名を連ねていた。
- DCN.027 ドリルマン
- DCN.028 ファラオマン
- DCN.029 リングマン
- DCN.030 ダストマン:デザイナーは、漫画家の【村田雄介】(当時13歳)。
- DCN.031 ダイブマン
- DCN.032 スカルマン
その他のボス
- モスラーヤ
コサックステージ1のボス。蛾の様な外見が特徴の砕氷用メカで、その銛は足場を破壊してしまうほどの威力を持つ。 - スクエア―マシン
コサックステージ2のボス。3つのパーツに分かれた対侵入者用シャッター装置で、侵入者を閉じ込めてコアから発射するプラズマ弾で撃退する。 - コックローチツイン
コサックステージ3のボス。対ロックマン用に強化改造された建造物補修用メカ。「ツイン」の名の通り2体セットで、1体目を倒すと下方から2体目が現れる。 - コサックキャッチャー
コサックステージ4のボス。UFOキャッチャーのクレーンを彷彿とさせるメカで、コサック博士自らが操縦する。 - メットールダディ
ワイリーステージ1のボス。超巨大なメットールで、ジャンプの振動でメットールを上空から呼び出す。その巨体故に冷却効率が悪いのが欠点。 - タコトラッシュ
ワイリーステージ2のボス。対ロックマン用に強化改造されたゴミ処理用メカ。頭部からは爆弾を投擲し、口からは火球を吐き出す。 - ワイリーマシーン4号
ワイリーステージ3のボス。ワイリーのシンボルとして要塞のモチーフにも使われている髑髏を模した装甲でコックピットを覆っており、拡散ビーム発射口から大型のエネルギー弾を発射する。本作以降、「ドクロ顔のワイリーマシーン+ワイリーカプセル」のパターンが確立した。 - ワイリーカプセル
ワイリーステージ4で待ち受けるラスボス。あたり一面真っ暗の暗闇の中でワープ移動とエネルギー弾でロックマンを翻弄する。シリーズで初めて専用BGMが用意されたラスボスでもある。
特殊武器
- フラッシュストッパー(ブライトマン)…消費EN4
1000万Wの光を放ち、ロボットのカメラアイ安全装置を起動させることで一定時間停止させる。前々作のタイムストッパーとは違い、ステージギミックは停止できない代わりに消費ENが他の武器同様一発毎に固定となっている。停止時間は約5秒だが、スライディング中は時間経過がストップするので地形次第ではかなり長時間敵が停止したままステージを進めることが出来る。
停止中はバスターによる攻撃が可能であり、中ボスすら安全かつ一方的に攻撃することが可能。また、一部を除く敵の無効部位(スカルメットの後部やシールドアタッカーの前方など)に対しても攻撃が通る。
敵しか停止できない点を除けばタイムストッパーの上位互換と言っても差し支えない武器であり、消費ENは大きいが上述のスライディングを駆使した時間遅延テクによる節約も出来、ステージ攻略での制圧力は非常に高い。 - レインフラッシュ(トードマン)…消費EN4
上空にカプセルを打ち上げ、酸性雨を降らせて画面中の敵にダメージを与える。降雨中は攻撃判定が発生し続ける為、その間にスクロールすることでより多くの敵を攻撃に巻き込める。また、敵の無敵を貫通する性能も持つ。
ワイリーマシーン戦のとあるタイミングでこの武器を使うとゲームが進行しなくなってしまうのでうっかり使う事の無いように。 - ドリルボム(ドリルマン)…消費EN1
直線状にドリル型の爆弾を発射する。特定の壁を壊せるほか、武器ボタンをもう一度押すことで手動で起爆させることも可能。
高耐久雑魚であるジャンビッグとガチャッポンを少ない弾数で倒せるほか、手動起爆を利用すれば正面からシールドアタッカーを破壊することもできるがタイミングが難しい。 - ファラオショット(ファラオマン)…消費EN1(チャージ版は2)
太陽エネルギーを圧縮させたエネルギー弾を放つ。ロックバスター同様溜め撃ちが可能。
斜め上・真横・斜め下に撃ち分けることが可能なほか、チャージ中頭上に発生するエネルギー弾にも当たり判定があり広範囲をカバーできる優れもの。しかも頭上の弾に敵がぶつかった場合はEN無消費でダメージを与えられる。 - リングブーメラン(リングマン)…消費EN1
輪っか上のブーメランを発射する。あらゆるものを貫通し、無効化される敵に対しても弾かれる事がない。大型の敵には多段ヒットも狙えるが連射は不能。ロックマンワールド4と違いアイテムの回収には使えない。 - ダストクラッシャー(ダストマン)…消費EN1
鉄屑の塊を直線状に発射する。鉄屑は敵に命中すると斜め4方向に分裂する為一体の敵に対して多段ヒットを狙える。 - ダイブミサイル(ダイブマン)…消費EN1
敵を自動追尾する魚雷を発射する。無効化される敵は追尾しない。 - スカルバリアー(スカルマン)…消費EN2
髑髏上の防御ビットを周囲に発生させる。前々作のリーフシールドと違いバリアを飛ばす事は出来ないが、敵弾を打ち消せるようになった。但し効力を発揮したら一発で消えてしまうのでその都度貼り直す必要がある。
サポートアイテム
- ラッシュコイル…消費EN2
前作同様初期装備。3に比べ燃費が良くなった。 - ラッシュマリン…消費EN1(操作中一定時間毎に消費)
トードマン撃破後に解禁される。今作では水中で唯一使用可能なラッシュとなり、ラッシュジェットのせいで存在意義が危ぶまれていた前作よりは相対的に立場が改善された…かに見えたが今作を以ってこの形態は廃止されてしまった。 - ラッシュジェット…消費EN1(搭乗中一定時間毎に消費)
ドリルマン撃破後に解禁される。前作のラッシュジェットがあまりに強力過ぎた為、バランス調整として自動的に直進するようになり小回りが利かなくなった(ついでに水中で使えなくなった)。移動方向と真逆に十字キーを入力することで減速が可能。 - ワイヤー…消費EN2
ダイブマンステージの隠しエリアで入手可能。接地状態でしか使うことが出来ない。上方にワイヤーを射出して天井に張り付くことが出来る。
ワイヤーには攻撃反応がありつかまっている間はバスターを討てるが、移動が主体なのであくまで攻撃性能はおまけ程度。 - バルーン…消費EN2
ファラオマンステージの隠しエリアで入手可能。前方に足場として使える小型気球を発生させる。
性能は前々作のアイテム1号と類似しているが、こちらはロックマンが乗ると重みで上昇速度が低下する。
プレイステーション版のシステム
ナビゲーションモードで遊ぶと、難易度を「やさしい」「ふつう」から選択できる。「ふつう」でクリアすると、難易度「むずかしい」を遊べる。ナビゲーションを務めるのは、「コサック博士」の娘「カリンカ」。囚われているのだが、救出後はお礼を言ってくる。
難易度「むずかしい」においては、ロックマンが受けるダメージが増えるほか、道中に配置された回復アイテム、敵からアイテムを落とさなくなる仕様である。エディーも登場しない。シリーズ恒例の8ボスとの再戦のときも、ボスを倒してもライフ回復を落とさなくなる。
アレンジモードでは、BGMが全てアレンジされたものとなっている。前作まではアレンジされない曲が多かった。
追加要素として、特定のボス、ステージを何分か以内でクリアすると、ロックマンをカスタマイズできるようになる等の特典が存在する。
金色のカートリッジ
ボスキャラクター公募の景品である金色のカセットは、世界に8個しか存在せず、秋葉原のショップで一時期超プレミア価格がついていた。
ちなみにこの金色のカセットは、シリーズの採用者に贈った賞品の中で唯一、ゲームそのものという豪華なものだった。
前述の【榎本よしたか】が「開運!なんでも鑑定団」に持ちこんだときに、カートリッジには金色以外の製品版カートリッジとの違いが判別できる箇所がカメラに映っていた。それは金色に塗装されたガワの下地の色が製品版のオレンジではなく、薄いグリーンである事(コネクタ接続部の周りは金色に塗装されていない為下地が見える)、カートリッジ裏の注意書きのシールがない事が判明している。
また、【榎本よしたか】が所有する金色のカートリッジの評価額は40万円の価値が付けられた。【榎本よしたか】の話では、実際にそのカートリッジで遊んだとの事でファミコンに差し込む際は非常に気を使っていたという。
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関連項目
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