ロックマンX7とはロックマンXシリーズ第7作目のアクションゲームである。PS2で発売されている。
概要
既存の横スクロール2D操作に加え、新たに3D操作アクションや新主人公を導入、最初にエックスが使えない等シリーズ随一の大冒険となった作品である。主要キャラやボスキャラの声優に大御所声優の面々を起用した豪華な作品でもある。
ストーリー
- 21XX年 -
荒廃した地上はレプリロイド達の活躍によって順調に復興を遂げていた。
しかしその影でイレギュラーによる犯罪も激増しつつあった。イレギュラーを取り締まる公式組織「イレギュラーハンター」
そこで活躍を続けてきたエックスは力で押さえつけるやり方に疑問を感じ、
平和的解決の道を求め第一線から退いてしまう。「なぜレプリロイド同士傷つけあうんだ。俺はもう戦いたくない…」
エックスが抜け弱体化したイレギュラーハンターに代わり、
非合法にイレギュラーを倒す自警集団「レッドアラート」が活動を始める。
リーダー・レッド率いる「レッドアラート」は一般レプリロイドからも一目置かれるまでになっていた。ある日彼らの中心的存在として活躍してきた一人の少年レプリロイドが自らの運命を変える為
レッドアラートを抜ける事を決意する。そして今…新たな戦いが幕を上げる。
(ロックマンX7 オープニングより)
主題歌
キャラクター
- エックス
本シリーズの主人公だが、本作ではストーリーの最初から使う事はできず、途中参戦となる。
前作で預かっていたセイバーは手放し、バスターを中心とした本来のスタイルに戻っている。 - ゼロ
エックスの先輩ハンターであり、本作では新人のアクセルと共に戦う。
再びバスターを封印し、セイバーに加えて他にもいくつかの武器を手にする。 - アクセル
本作からの新主人公である。
拳銃「アクセルバレット」を始めとした銃器類にコピー能力「Aトランス」を駆使して、古巣レッドアラートに応戦する。 - シグナス
イレギュラーハンター総指揮官を務める。
自身の貫禄は増したが、イレギュラーハンターの弱体化と犯罪の激増に頭を悩ませている。 - エイリア
イレギュラーハンターのオペレーターを務める。
ステージ各所でナビを聞く事ができる。 - レッド
自警集団「レッドアラート」のリーダー。
アクセルを引き戻すためにイレギュラーハンターにハンター対決を挑む。 - シグマ
本シリーズお馴染みのラスボス、中盤の回想シーンから顔も隠さずに登場する。
一応、正体は不明であり、アクセルを利用するためレッドアラートに近付いている。 - ギャング達
プロローグにて登場する、アクセルを紹介するためのやられ役である。
ムービーシーンの大半を占めるためオープニング曲中で多用されたが、決して重要キャラクターではない。
ボスキャラクター
- 狂乱の炎纏いし戦士 フレイム・ハイエナード
ハイエナ型レプリロイド。
イレギュラー化が完全に進行しており、うなされるように襲い掛かってくる。 - 無垢な暴れん坊 バニシング・ガンガルン
カンガルー型レプリロイド。
思考、体格共にお子様であり、母カンガルーを模した専用ライドアーマーに乗って登場する。 - 踊る暗殺者 トルネード・デボニオン
タマネギ型レプリロイド。
寒いギャグを連発する軽いキャラだが、ストーリー後半参戦のエックスには自身の異常を訴えてくる。 - 蒼海からの追跡者 スプラッシュ・ウオフライ
テッポウウオ+トビウオ型レプリロイド。
ひねくれた性格でアクセルとは激しく挑発し合う。 - 深緑の豪腕鉄人 ソルジャー・ストンコング
ゴリラ型レプリロイド。
哲人と呼ばれ、武人としても達観しており、レッドへの忠義のために戦う。 - 黒翼の好敵手 ウィンド・カラスティング
カラス型レプリロイド。
アクセルとは良きライバルであったようでツーカーぶりを垣間見せる。 - 電子迷宮の管理者 スナイプ・アリクイック
アリクイ型レプリロイド。
優れた情報処理能力を持ち、エックスやゼロについても何か知っているような口振りである。 - 驀進熱血漢 ヘルライド・イノブスキー
イノシシ型レプリロイド。
走り屋らしくチームに拘りを持っており、レッドアラートを抜けたアクセルを人一倍許せずにいる。
追加要素・変更点
2DX3D Multi Dimensional Battle
ポリゴン描写、3D操作ステージ導入、また2D操作ステージでも奥行、手前から敵が出現するようになった。
この従来の2D操作と新たな3D操作が混在し、ステージ中に柔軟に切り替わるのが2DX3Dである。
2DX3DはTraditional 2D Action MIX All New 3D Action の略であり中央の文字は×ではなくXである。
画面右上には常にアイコンが表示されており、ステージ中2Dと3Dの切り替わりを教えてくれる。
ロックオン
3D操作は2D操作と比較し、横では前後2方向から全方位360度、高さでは俯瞰視点のため、敵を狙うのが難しい。
そこで完全オートロックオンが導入され、敵を狙うアクションがほぼ不要となった。
プレイヤーチェンジ
GBC版ロックマンXシリーズから、ステージ中での主人公同士のプレイヤーチェンジが本作より輸入されている。
ただし次回作ロックマンX8にあるような各種の連携機能はまだ無く、片方が力尽きるとそのまま残機を1失う。
アクセル(新主人公)
- アクセルバレット(銃器類)
アクセルの基本武器であり、チャージはできないが、唯一ローリング中にも撃てる取り回しの良さがある。
また特定のボスから銃器類を入手する事ができる。
ダブルバレットはアクセルバレットと同じ通常弾を用いるが二丁拳銃で倍の連射数を持つ。
レイガンは連射数に劣るが貫通性を持ち射程にも優れる。
Gランチャーは連射数、射程共に最低だが、それを補って有り余る高い攻撃力を誇る。 - Aトランス
コピーショットという特殊な攻撃で特定のザコ敵を撃破すると、DNAコアというアイテムを残す。
これを入手することでコピー能力を発揮。
メカニロイドなら簡単な特殊能力を、レプリロイドなら姿形と性能をコピーして利用する事ができる。
またその延長線上か、ボスの撃破によりエックスと同じ特殊武器を使用する事もできる。 - ローリング・ホバリング
ローリングはダッシュから前転し、無敵時間を得て攻撃を回避する事ができる。
またローリング中は全方位にロックオン可能で、後方、奥行、手前にアクセルバレットを撃ち込む事ができる。
ホバリングはジャンプ頂点高度を維持、そのままエアダッシュ以上の距離を水平飛行できる。
エックス
- 復帰について
今作ではエックスが、前作の復活のハンターよろしく一定条件を満たしてからの途中参戦となる。
具体的には64人(4ステージ分)レスキューまたは8体ボス撃破が必要である。
ある程度ストーリーデモの進行も必至であるため、エックスと一部ボスの会話ではそれを前提としたものもある。 - アーマー
ダブルアーマー制及びプログラム収集制は廃止。
1つのアーマーの4パーツを入手したカプセルで装着する従来形式に戻った。
また本作ではアルティメットアーマー等の隠し要素は無い。 - エアダッシュ
今作に至りついにエアダッシュがノーマルエックスに標準搭載となった。
ゼロ
- ゼットセイバー(武器類)
ゼロの基本武器であり、ポリゴン描写に対応するためか剣捌きが大幅に変更されゆったりとした速度になった。
基本は三段斬りだが、後述の強化システムに対応しコンボ数が最大七段と倍以上に増える。
ダッシュ斬りも最初から使え、ついにエアダッシュ斬りも会得している。
またゼロもアクセル同様、特定のボスから武器類を入手する事ができる。
Dグレイブは三段斬りだがゼットセイバーよりさらに遅く、代わりにリーチと攻撃力に優れている。
Vハンガーは五段斬りで素早く、代わりにリーチと攻撃力に劣る。
今作よりゼロの通常攻撃には敵弾の反射能力が付与されており、間接的に遠距離攻撃が可能となっている。 - ゼットバスター
詳細は不明だが再び使用できなくなった。
強化システム・周回制
- 強化チップ
前作同様のレスキューにおいて、要救護者からの提供物から強化パーツが無くなり、強化チップに変わっている。
これをキャラクターが持つPOWER、SPEED、SPECIALの三つの要素に割り振って強化を行う。
項目にはそれぞれ4段階あり、強化の内容はキャラクターによって異なる。
ちなみに取り外す事はできず、また全員の全強化には最短でも2周が必要となる。 - 周回制について
本作では周回制が採用されており、2周目以降では「強化チップの装着」「エックスの参戦」が引き継がれる。
これによりエックスを最初から強化したり、引き継がれないライフアップ、エナジーアップを振り直してプレイできる。
バグ・小ネタ
- 最終決戦直前でシグマと対峙する場面で、ゼロの髪があらぬ位置にズレて表示される事がある。
- エックスの攻撃は発射直前にチャージ開始受付時間があり、その間ジャンプや着地、被弾があると攻撃は中止される。
これは既にチャージしていても行われ、その間に同様の事が起きればチャージごと消えてしまう。 - ダッシュ壁蹴りをするとジャンプ頂点で失速し、これを続けても壁を登る事は困難である。
- 何らかのアクション中に武器チェンジを行うとアクションが解除されてしまう。
ただしジャンプ及びゼロのダブルジャンプのみ上昇力は残る。
共に上昇し始めは少しだけ速度が速いため、ジャンプ入力に合わせて武器チェンジを行うと僅かに高く飛べる。
エアダッシュ、エックスのグライド、アクセルのホバー及びローリング中は簡易武器チェンジの右スティックにご注意。 - エアダッシュ発動、ゼロのダブルジャンプ発動の判定復活は壁に触れた瞬間であるのに対し、
エックスのグライド発動の判定復活は床に着地する必要があり、壁蹴り中に一度でも暴発していると出せない。
アクセルのホバーは発動自体が床からのみとなっている。 - パッケージ裏の最上部に大きくアピールされている2DX3Dだが、
実際にステージ中の切り替えがあるのはOPステージの一回のみである。 - 一部におけるアクセルの「ウ○コ」の呼称は、単なる卑下ではなく、
とあるファンが「後頭部からウ○コ噴き出してるように見える」と漏らした事に端を発する、容姿からの表現である。 - Aトランスには同じ体格の相手にしか変身できない設定があり、ストーリー上で極めて丁寧に解説されるも、
同体格のボスが存在するためボスに変身しない根拠として成立しておらず、
また外伝ロックマンXコマンドミッションにおいてAトランスの体格縛りはあっさり無視されており、
次回作ロックマンX8ではアクセルの特殊武器も銃器類中心に変更され、また出生の秘密もあっさり周知されている。
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関連項目
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