ロルフ・オットー・ブラウヒッチ(Rolf Otto Brauhitsch/Brauhitch)とは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。
CV.松田重治(石黒監督版OVA)。
概要
銀河帝国軍人。ラインハルト・フォン・ローエングラム直属艦隊の司令官の一人。
石黒監督版OVAでは飴色の髪を持つ青年軍人としてデザインされており、旗艦<シンドゥリ>に座乗する。
若き中級指揮官として、バーミリオン星域会戦や回廊決戦において地味ながら重要な役割を果たした。
石黒監督版OVAでは部下に参謀長タールハイム中将がいる。
戦歴
もとはジークフリード・キルヒアイスの麾下にあり、帝国暦488年のリップシュタット戦役中、キフォイザー星域の会戦に参加している。これについては、原作では5巻風雲篇で触れられたに留まり、石黒監督版OVAでもこの部分での登場はないが、後に回想シーンで同じキルヒアイス麾下のビューロー、ベルゲングリューン、ザウケンらと並んで登場している。当該シーンでの階級は少将。ちなみにベルゲングリューンとビューローは准将であった。
その後、ラインハルトの直属艦隊に転属し、アルトリンゲン、カルナップ、グリューネマン、トゥルナイゼンなどとともにその分艦隊司令官の一人、中将として翌489年の「神々の黄昏」作戦に参加。490年、バーミリオン星域会戦に際しては先鋒に位置していたようで、同盟軍ヤン艦隊の放った偵察部隊を発見するもあえて攻撃せず、逆にヤン艦隊の居所を探り当てるのに利用した。石黒監督版OVAでは縦深陣第一陣の指揮官も務めており、後方から突出して戦線を混乱させたトゥルナイゼンの第二陣への対応に苦慮している様子が描かれている。会戦最終局面ではヤン艦隊の術中にはまり、その強固な包囲網の中で彼の部隊は戦線崩壊状態に陥ることになる。結果「軍隊の残骸」と呼ばれるほどの壊滅的打撃を受けた。
その後、新王朝成立時に大将に昇進。新帝国暦2年の「大親征」に参加するが、マル・アデッタ星域会戦までは軍議の場で発言こそすれ戦場では姿を見せていない。回廊の戦い本戦では6400隻を率いて全軍の最先鋒を命じられ、ヤン艦隊の築いた機雷原を苦心惨憺のすえ突破。迎え撃つヤン艦隊の集中砲火に対し100隻単位の小集団に別れ対処するよう皇帝ラインハルトに指示されていたが、その実行には相応の損害が伴われることとなった。だが、彼の奮闘が陽動となって帝国軍本隊は指向性ゼッフル粒子によって機雷原に穴を開けて突破侵入することに成功した。その後、ブラウヒッチによって啓開された侵入路は総旗艦<ブリュンヒルト>が回廊内に突入するのにも使用されている。
能力・評価
「前線にあっても後方にあっても一流の処理能力を有し、事前の周到な準備と戦闘における果断さによって若くして高位を得た」と評価される良将であり、回廊の戦い本戦で最先鋒を任されるなどラインハルトの信頼も厚い。
一方で「自分自身でおこなった準備を忘れてむやみに突進する」というややマイナスの評価もあり、慎重・周到というイメージを打ち消すほどの勇敢さが失敗を招くこともあるように見受けられる。ただし、本来はその勇敢さこそが生来のもので、評価される周到さは彼自身の後天的な努力によるものとされる。
関連動画
関連項目
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