ロードバイクとは、舗装路の高速走行に重点を置いた自転車の種類である。
概要
日本では、ロードレーサーともいわれており、舗装路の走行に適した構造をした自転車の種類を指す。
最近増え始めたピストバイク(俗に言う「競輪自転車」)は、ロードバイクというカテゴリーには入らない。
昨今の健康増進志向や環境保全思考などにより、そんなに気張らず、ストイックすぎないコンフォートロードバイクとよばれるジャンルが通勤・通学・自転車旅行の用途で再度普及しはじめている。
ロードバイクの元になるのは、プロ競技のロードレースで使用される自転車である。
欧州では、冬のサッカー、夏のロードレースといわれるほどロードレースは非常に人気のあるプロ競技であり、各チームがレースに勝つためにしのぎを削っているため、技術の進化が著しい。
ロードレースについては関連記事参照。
特長
ロードバイクは以下のような特長がある。
- 空力を考慮し、軽量かつ強靭なフレーム(材質はカーボン、アルミ合金、クロムモリブデン鋼など)
- 転がり抵抗を押させつつ動力伝達に優れた大径ホイール(700Cないし27インチ)
- 走行時の疲労をや地形に応じた巡航速度を設定できる多段ディレイラー(20~30段)
- 長距離の高速走行に適したドロップハンドル
- 旋回性能を高めるために短いホイールベース。
以上のように、長距離の高速巡航を考慮した設計がなされている。
また、基本的に走ることが目的の自転車であるため、重量増の原因となる泥よけ、スタンド、キャリアなど、日常で使用するのに必要なパーツはついてないことが多い。
巡航速度は、乗り手にもよるが平地で時速30~50キロ程度、下り坂では乗り手のビビリミッターが壊れている、風除けの先導車がいるなどの環境下では時速100キロ以上を出すことも可能である。
※自転車を含む軽車両については、法定最高速度が規定されていないが、30キロ以上の高速巡航は非常に危険を伴うので、サイクルヘルメットを装着の上、時と場所を選んで楽しく走ってもらいたい。
購入
レースの勝敗を分ける技術競争のおかげで、構成パーツは何から何までピンからきりまでそろっている。
一般的には10万円が性能と値段の折り合いの付く下限とされている。
一般的に売られているものは、フレーム、ホイール、ディレーラー、ペダル、その他のパーツが全てそろった完成品であるが、半完成キットや各パーツを別々で購入し、自分で組み上げることも可能である。
市販されているロードバイクのフレームは、一つの種類でいくつかのサイズを用意しているものもあり、フレームサイズや、クランクのサイズなどを調整することによって自分にぴったりのサイズのロードバイクを組み上げることが出来る。
どのサイズものが自分に合っているかなどは、ロードバイクを扱っているショップであれば相談に乗ってくれるはずなので探してみるのもいいだろう。
またフレームに関しては、 オーダーメイドで作成してもらうことも可能であり、日本にも少数の職人が存在する。
プロ使用のパーツを使うとなると、フレーム単体でも100万円をこすものもあり、各種コンポーネント(ディレーラーやらハンドルやらホイールやら)を最高級のものでそろえていくと、自動車一台分の値段になることも珍しくない。
また、最軽量のパーツを選ぶと重量は5kg台というロードバイクも作ることができる。(”ママチャリ”といわれるものがだいたい20kg前後といわれている。)
なお、公道で乗る場合は、下記の保安部品は必須装備になるので、かっこ悪いとか言わず必ず装着しよう。
また、できればサイクルヘルメットも装着するのが望ましい。
デメリット
漫画やアニメなどでは、主役を勤める傾向にあるなど、花形なロードバイクであるが、ロードバイクの本質は車で言うなら、スーバーカーやレースカーといった位置付けである
F1でコンビニの買い出しに行けないように、高速性能に特化しているので普段使いに無理がある。まず、キャリアをつけることができず、搭載重量が少ないので、キャンプ道具一式持っての長距離ツーリングはできず(軽いので輪行は楽だが)普段の買い物でも、かごがつけらないので難しい。何よりも、盗難にあった時のダメージが大きい。
また、タイヤが極めて細いので、路面のひび割れや段差に弱いと使う局面が限られている。このため普段使いも考えるなら、スピードは遅いが、タイヤが太くて物も乗せられるクロスバイクが向いている。
なお、ロードバイク乗りのマナーの悪さが色々と言われる昨今であるが、ライダーの性格だけできなく、ロードバイク自体の問題を寄与しているものと思われる。
- ロードバイクは旋回性を高めるためにホイールベースを短くしているが、短くすると直進安定性が悪くなるため、落車せずに走らせるためにはどうしても速度を上げざるおえなくなる。このため、クロスバイク等ではホイールベースを長くするなど、遊びをもたせている。
- ロードバイクを運転するには前傾姿勢を強いられるが、空気抵抗を減らせる代わりに視界が狭くなる。
- 歩道自転車道は整備が行き届いていないことが多い。このため、整備が行き届いている車道を走るケースが多い。ロードバイクのタイヤはちょっとした段差でもパンクしかねないので、なおさらその傾向が強い。
種類
- エンデュランスロード
長距離でも走りやすくするために、ホイールベースをちょっこと延長したモデル。 - グラベルロード
砂利道でも走れるために、フレームを頑丈にして、太いタイヤを履けるようにしたモデル。純正のロードよりは速度は落ちるが、場所選ばずに走れて、荷物も積めるといったメリットがある。
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関連項目
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