ワイバーン(Wyvern)とは、ドラゴンの亜種とされる架空の生物である。
曖昧さ回避
- ウェストランドワイバーン - 1950年代に配備された、イギリス空軍の戦闘雷撃機。
- SKワイバーンズ - 韓国のプロ野球チーム。
- 日本のヘルメットメーカー「ショウエイ」が製造販売しているフルフェイスヘルメットのシリーズ名。→リンク
- フィクションでの用例
概要
その姿は前肢が翼手、後肢が二脚となっている四肢のドラゴン(西洋竜)である。
尾の先に鏃があり、水辺を好み、火を噴くのはまれにたしなむ程度だとか。
ファンタジー作品で六肢竜をドラゴン、四肢竜をワイバーンのように区別する場合には、ワイバーンはドラゴンの下位種として登場することが多い。例えばドラゴンが超自然的な能力を持つのに対して、ワイバーンは作中内ではあくまでも動物として扱われるような設定が典型的。
ただしハリーポッターシリーズのようにドラゴンとワイバーンとを特に区別しない作品もある。
ヨーロッパ大陸の紋章学では、大蛇に翼や手足が生えていればドラゴン(リンドヴルム)と総称されるためワイバーン型もそのうちに含まれて区別はされない。
ドラゴンとワイバーンを呼び分けるのはイギリスおよび英語圏の紋章学に特有である。当初のワイバーンはドラゴンの異称というだけで区別するつもりはなかったが、近代になってから六肢竜のドラゴン、四肢竜のワイバーンは完全に別物とされるようになった。なお英国では四肢の一対(翼手か二脚か)が欠けた竜もワイバーンの範疇とされる。
怪物としてのワイバーンは悪意、嫉妬、疫病を象徴するが、紋章学においては悪魔や暴政=ドラゴンに対抗する強い意志を表すため、軍の部隊やスポーツチームなどのエンブレムマスコットとして人気がある。
このように種族を確立したのが比較的新しいモンスターなのでワイバーンにまつわる逸話や神話はない。
伝承上ではドラゴンと呼ばれる怪物が挿絵ではワイバーン型に描かれることは稀によくある。
翼竜とワイバーンは少し似ているが、翼竜が翼の前辺にのみ骨が通っているのに対して、多くのワイバーンはコウモリ(翼手目)の翼のように手の骨が扇状に広がっている。
ワイバーン型のドラゴンを象徴とする地域
- カザン市(タタールスタン) …… 市旗・紋章の赤翼の黒ワイバーン、昔は六肢竜だった
- スチェールダル市(ノルウェー) …… 市旗・紋章の金ワイバーン
- テルニ市(イタリア) …… 市旗の緑ワイバーン
- ポルトガル王国(ブラガンサ朝) …… 国章は2頭の緑ワイバーンが王家の盾を支えている
有名なワイバーン
- ヴイーヴル(フランス語のワイバーン。眼や額に赤い宝石がある。新聞小説『La Vouivre』に登場した半人半竜の美女が有名)
- カッパドキアの竜(聖ゲオルギウスに退治されたドラゴン。現在では六肢だが、中世にはワイバーン型で描かれることが多かった)
- ユラン(カザン市の竜の名前)
- キングギドラ(ゴジラシリーズ)
- プテラ(ポケットモンスター)
- リオレウス(モンスターハンター)
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関連項目
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