ワープ航法(Warp drive)とは、SFなどに登場する空間などをねじ曲げる等の移動方法である。
概要
ワープ航法(Warp drive)とは、アニメ・映画・小説・漫画などに登場する移動方法である。日本では略して「ワープ」とも呼ばれる。
「ワープ=捻じる・歪める」「ドライブ=乗り物を運転する」ことから「歪曲航法」とも呼ばれる。定義によって異なるが本来なら、長時間かかる移動時間を空間をねじ曲げることによって短時間にすることができる場合が多く見られる。
海外では「スタートレック」、日本では「宇宙戦艦ヤマト」がこの言葉を世間に広めたと言われている。日本では単に「ワープ」と言った場合、この「ワープ航法、ワープドライブ」の事を指す場合が多く見られる。
アルクビエレのワープ理論
長らくワープドライブはSFの世界だけの用語で、現実に存在し得ないと思われていた。ところが、スタートレックファンのメキシコ人物理学者ミゲル・アルクビエレ教授が現実にも成立しうるワープドライブの理論を発表して以来、ワープドライブは物理学の問題の一つとして現在も議論が行われている。
端的に言えばアルクビエレの理論の要旨は「物体は光速を超えて移動できないが、空間は光速を超えて伸び縮みできる」というものだ。まず宇宙船全体をエネルギーフィールドで包み込む。宇宙船の進行方向前後は正のエネルギー密度、宇宙船の側面周囲は負のエネルギー密度(エキゾチック物質あるいは反重力物質と読み替えてもよい)で覆われることになる。そして正のエネルギーで宇宙船前方の空間を押し縮め、後方の空間を押し広げる。これにより宇宙船は自分のいる空間から一歩も動くこと無く光速を超えて移動できるのである。
問題はエネルギーフィールドを作り出すエネルギーの総量で、直径100mのフィールドを作った場合試算によるとアルクビエレの理論そのままでは宇宙の全質量の100億倍のエネルギーを要することになる。もちろんこんなことは現実には不可能だ。ただし回り道というものはあるもので、超弦理論、M理論などの余剰次元(空間をマクロな4次元とミクロのサイズに押し込められた6次元あるいは7次元からなるとする世界)を持つ理論を使えば必要なエネルギーを木星一つ分まで抑えることができると考えられている(それでもかなり桁外れだが縮退させた反物質と正物質を燃料にすれば不可能ではない)。
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