ヴァイキングメタル(英:Viking Metal)とは、ヘヴィメタルのサブジャンルの1つである。
概要
北欧神話などにおけるヴァイキング思想をヘヴィメタルで表現したジャンルとされる。
具体的には、スカンジナヴィアなどを原住地としていたゲルマン人の思想・音楽に、ブラックメタルやメロディック・デスメタルを融合させたものが一番近いと思われる。
事実、ヴァイキング・メタルを掲げるバンドはスカンジナヴィア半島でのみ存在する。
現在では、勇壮さを持ったコーラスやシンフォニックなサウンドなどを取り込んだバンドも出現しており、日本では人気が高い。
民族音楽という融合させるため、地域に根付いた独特の楽器やメロディラインを用いるケースもあるが、このような特徴を持つ場合「フォーク・メタル」に属される事もある。
また、近似ジャンルにキリスト以外のヨーロッパの宗教信仰を押し出す「ペイガン・メタル」、ヴァイキングの雄々しさ・戦いのみをピックアップした「ウォー・メタル」などがある。
起源と反キリスト思想
このジャンルの開祖とも言われるのはスウェーデンの「Bathory」であり、4thAlbum「Blood Fire Death」続く5thAlbum「Hammerheart」をヴァイキング・メタルの原点するのが、現在の定説とされる。
なお、当バンドはスラッシュメタル・バンドでありつつも、ブラックメタルの起源の一つとも言われる様なバンドである。
そして、原点が近いヴァイキング、ブラック、ペイガンに共通して言える事であるのが反キリストである。
しかし、多少なれども各ジャンルに思想に差があるため、ジャンルを大きく分ける事が出来る。
- ヴァイキング・メタル
故郷であり、故国であるゲルマン民族・文化への信仰を音楽で表現する。
このため、結果的にスカンジナビアに後から流入してきたキリスト教に対して否定的な立場になってしまう。
ただし、それがキリスト教への攻撃などにはつながらず、あくまで反骨精神としてのレベルである。 - ブラックメタル
サタニズム(悪魔信仰)と反キリストをテーマとし、その思想を伝播しようとする。
この反キリストと言うのは、キリスト教の倫理観の真逆を良しとする考え方が強い。
キリスト教への攻撃を謳う事も多くあり、それが破壊活動につながるケースもある。 - ペイガン・メタル
キリスト教を追い出し、各地に根付く信仰やアニミズム(自然信仰)を音楽で表現する。
サタニズムを持たないために、恐怖の対象を悪魔ではなく各地の信仰におけるモノにしている事も特徴にあげられる。
キリスト排除の考えを、ブラックメタルから強く受けたヴァイキング・メタルという形が適切だろうか。
音楽的原点は3つともほぼ同じに近いが、現在では大きく思想が異なっている。
楽曲以上に、歌詞やPVなどでこの差は強く出る。
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