ヴィルフレド・パレート(Vilfredo Frederico Damaso Pareto、1848〜1923)とは、イタリアの技師、経済学者、哲学者である。
概要
ワルラスの後を継ぎ、ローザンヌ学派の主要格を担った経済学者。パレート最適とかパレートの法則のパレートの法則のパレートとはこの人である。
パレートとはワルラスの弟子としてローザンヌ大学で講師をしていたが、次第にワルラスの一般均衡論のみならず、経済学一般に対して幻滅を感じるようになり、そのかわりに政治社会学というもっと広い枠組みのなかで研究することを選んだ。数学やマルクスについても精通しており、若い頃経験した技師の知識も含めて広い分野で活躍した人物であった。
パレート最適
ミクロ経済学やゲーム理論の分野ではほぼ最初に習う単語である。パレート効率とも呼ぶ。どんな教科書にも載っているだろうから、ここでは詳しい定義は省略するが、一言で説明すると、
「有限個のものを分配する際、他の人の割当を下げない限り、これ以上誰も効用(満足度のこと)が上がらない状態」
のことである。一つ例を見てみよう。
10個のみかんがあり、これをタロウ君とハナコさんの二人で分けるとする。タロウ君は4つあれば満足である。ハナコさんは7つみかんが欲しいと思っている。
ここで単純に5個ずつみかんを分けてしまうと、タロウ君は4つで十分なのに5つ貰ってしまい、ハナコさんは7つ欲しいのに5つしか貰えないので非効率が生じている。
そこでタロウ君はハナコさんにみかんを一つ渡した。タロウ君は4つで満足なので満足度(効用)は下がらないが、ハナコさんは一つ増えたので満足度が上がる。
しかしハナコさんは7つ欲しいので本当はもう一つみかんを貰いたいが、タロウ君も4つは確保しておきたいので、これ以上渡すと満足度(効用)が下がってしまう。
よって、ハナコさんが6つ、タロウ君が4つが最も両者にとって満足度が高い状態となる。
この最も効率的に分配が達成された状態をパレート最適と呼ぶ。
パレートの法則
パレートの法則とは、経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという説。
例えば、
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