ヴィルヘルム・ヴァン・アストレアとは、ライトノベル『Re:ゼロから始める異世界生活』に登場する人物、またその小説で第三章の一話の題名である。また、アニメでも20話のタイトルとして採用された。
概要
容姿:色の抜け落ちた白い髪を、年齢に見合わず豊かに残した老紳士。深い皺の奥、青く澄み切った瞳の輝きは鋭く、精悍な面持ちの理想的な歳の取り方をした老人。体つきは鍛えられており、背筋もピンと伸びている。
性質:穏やかで懐の大きく、でも厳しくするところは厳しくする理想のお爺ちゃん。普段は物腰柔らかな紳士であるが、有事の際には剣鬼としての苛烈な部分が顔を出し、誰よりも早く窮地に駆け込んでいく剣士馬鹿一代。かつては剣鬼の名で国中に知られた人物であり、衆目の前で表彰される当時の剣聖を真っ向から斬り合いでねじ伏せ、無理やりに自分の嫁にした【亜人戦争終結セレモニー事変】は当時を知る人々の話のタネとして長く伝わった。
本来の名前は、ヴィルヘルム・トリアス。レグニカ王国北方にあるグステコとの国境近くに領地をもつトリアス家の三男。妻にテレシア・ヴァン・アストレア、孫にラインハルト・ヴァン・アストレア。元近衛騎士団団長。
アニメ版での若いころの容姿は、髪色を除けば孫のラインハルトに酷似している。
自身の妻であるテレシアには、本人は隠しているつもりらしいが、ベタ惚れなのは周知の事実。妻の話となれば凄まじく惚気る。クルシュ・カルステンやフェリックス・アーガイルもその犠牲者。
長兄と次兄が領主としての器を持ち、また食うに困らぬだけのものがあったこと、彼自身が8歳で剣に魅入られたことで剣の道を志す。十四歳になったころには領内でヴィルヘルムに勝てる者はいなくなるが、その頃兄に将来に関して説教を受けたことで出奔、王城の門戸を叩く。当時、亜人戦争で人的資源を消耗していた王国はかなりなりふり構わず兵士を募集しており、特段の困難もなく王国軍に入隊する。更に、15歳の少年が持つ剣技としてはすでに相当のものを持っていたヴィルヘルムは戦場に屍の山を築くことになる。『剣鬼』としての名もこの頃得る。
のちの妻、テレシア・ヴァン・アストレアと会ったのもその頃である。王都の開発区と称される地区で偶然会い、何か月かそこで会い続ける。この場の遭遇で、テレシアに戦う理由を与えてしまったことを後悔して、テレシアから剣を奪い続けることを決意。亜人戦争で『剣鬼』に代わって『剣聖』が名をはせていく間、剣の修行に明け暮れ、上述のとおり、亜人戦争終結を祝うセレモニーの場で真っ向から剣聖を倒して、剣聖から剣を奪った。このことで、テレシアとの婚姻の際、アストレアの家名とヴァンの名も受けることになる。因みに、ヴィルヘルムには一切の加護が無く、純粋に練り上げられた剣技のみで倒している。
ところが、過去の白鯨討伐戦で妻が死んだことで、息子や孫との関係は破綻。以後、彼はアストレア家を出奔し、白鯨打倒に人生をささげることになる。アストレア家出奔時には、トレアスの家名を名乗っていた。紆余曲折あってクルシュの臣下になり、討伐の機会をうかがっていた。因みに、彼の出奔でガタガタになった近衛騎士団を現団長が立て直すのだがそれは別の話。
単純な戦闘力では、作中でも上位に入る。但し、魔法が使えないので接近戦のみ。老いで、現役時代より二回りほど弱くなっているらしいが、それであの強さである。
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関連項目
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