ヴィントナーメア(Vintner Mare)とは、推定1670年代生まれのサラブレッドの基礎繁殖牝馬の一頭である。
便宜上9号族についてもこの記事で解説する。
概要
ちょうどイギリスで近代競馬が広まり始めた17世紀の頃、ヴィントナーメアの母は代々イギリスの北部で独自に品種改良された在来種であるとされる。この牝系の記録は残っていないので、ヴィントナーメアが牝系の始祖となる。そしてその北部の馬にヘンリー・カーウェン所有のアラブ馬(詳細不明)を配合して生まれたのがヴィントナーメアとなった。ヴィントナーメアはイギリス北部で最高の競走馬であり、また最高の繁殖牝馬であったという記録が残っている。ヴィントナーメア所有のカーウェン氏は敬虔なローマカトリック教徒だったためイギリス議会法により馬産から追放され、その間ヴィントナーメアの娘を親友のペラム氏に預け、亡命していたジェームズ2世を頼ってフランスに渡ったという奇妙な人生を歩んでいる。そしてルイ14世から与えられたカーウェンズベイバルブをイギリスに持ち帰り発展させた。ヴィントナーメアの孫にあたる牝馬にもカーウェンズベイバルブが配合され、ヴィントナーメアの牝系を大いに発展させた。
その後もヴィントナーメアの牝系は発展し、1895年にオーストラリアのブルース・ロウにより発表された「フィギュアシステムによる競走馬の生産」の中では9号族に位置付けられた。
20世紀になると9号族はさらに発展を続け、現在ではサラブレッドの約10%が9号族となっており、約20%の1号族に次ぐ2番目の勢力となっている。
世界を圧巻したムムタズマハルやアーバンシーの牝系もこの9号族である。
日本の9号族の活躍はミスターシービー、メジロラモーヌなどのクラシックに強い競走馬が目立つ(もちろん数が多いので多彩な競走馬がいるが)。
もっと9号族の活躍馬を知りたいかたはこちら → FNo.9の検索結果 - ニコニコ大百科
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