一太郎とは、ジャストシステムから発売されている日本語ワープロソフトである。
概要
名前は JS-WORD → jx-WORD → jx-WORD太郎 → 一太郎 と変遷している。
元々はNECが発売したGUIを採用したPC-100向けのワープロソフトとして開発され、マウス操作に対応するだけでなく、コピペ(カット・アンド・ペースト)にも対応した。しかし肝心のパソコンが売れず1代で終了、以降はIBM JX向けを経てPC-9800シリーズにプラットフォームを移した。
1985年に登場した一太郎はMS-DOS上で動くアプリケーションとして開発され、日本語変換ソフト、ATOKをフロントエンドプロセッサ(FEP)として別で動かせるように作り、他のMS-DOSアプリケーションでも利用できるようにした。
当時ワープロソフトとしてシェアを誇っていたのは管理工学研究所の「松」であったが、価格が10万円以上することと、BASIC環境(プログラム自体はアセンブリ言語ベース)で汎用性に欠けていたこともあり、程なくしてシェアを逆転することとなった。
こうして、Microsoft Office登場以前までは業界を席巻していた。
しかしWindowsへの対応が遅れ(JS-WORDでの経緯もあって独自にウィンドウシステムを開発して推進していたことも理由)、Office 95の抱き合わせ販売戦略の割を食ったこと、さらには待望のWindows 95版がとても重いアプリケーションになってしまったことでユーザーの信用を失い、現在はシェアはそう大きくはない。
バージョン7までは開発ペースがとても遅かったが、バージョン8からは1年ごとにバージョンアップするほどの激しいペースアップをしている。
さらにはバージョン14からは発売した西暦年に変更(一太郎2004から)、2011年からは末尾に漢字一文字が加わった(創→承→玄→徹)。
ただし、仕事で「日本語の文章」を書く人々や公共機関においては未だにシェアは高く、過去のツールを使わなければならないところでも使われている。
ちなみに、法人向けモデルは「一太郎Pro」、官公庁向けモデルの名前は「一太郎ガバメント(45口径)」である。 さらには、現場見取図などを簡単に描けるグラフィックソフト「花子 Police」を同梱させた「JUST POLICE」という、身も蓋もないズバリなネーミングのオフィススィートすら存在する。
縦書きなど、Wordでは難しい日本語特有の書き方で特に威力を発揮する。
同梱されている日本語かな漢字変換ソフトのATOKは現在は単体販売もされているが、以前はされていなかったため「ATOKのために一太郎を買う」ということがまかり通っていた。
保存形式は独自形式が主だが、Word形式の他、OpenDocumentFormatに対応している。
迷ったらとりあえず公式サイトから体験版をDLすることをお勧めする。
購入するときは学生、教職員は必ずアカデミック版を買うことをお勧めする(半額になる)。
ついでの知識
化物語のアニメにて、一太郎に同梱されているフォントと同じ物が使われている。(HGP明朝B)
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関連項目
外部リンク
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