三味線(しゃみせん)とは、三本の弦を使い音を鳴らす日本の弦楽器である。
概要
そもそもは和琴などのような日本固有の楽器ではなく、永禄5年に中国の三弦が現在の沖縄経由で伝わった楽器である。(最近の専門家による研究では、この説は間違いとされている。中国から沖縄ではなく、泉州堺に伝わったというのが今の通説である。)もとの楽器は手で爪弾くモノであったが、内地で最初にこの楽器を手にしたのが琵琶法師であったことが禍、もとい功を奏し、でっかい撥をもちいて胴にむかってべんべんぱちぱちべんべんぱちぱちこれでもかーっ、という奏法が誕生した。もとの三弦や、それを沖縄用にローカライズした三線が蛇皮を用いるのに対し、三味線は四足ほ乳類 (主に猫や犬) の皮を使っている。
渡来の楽器であれど近世の日本音楽を代表する弦楽器であることには間違いない。吉田兄弟や上妻宏光らの活躍により若い世代にも認知されてきている。
三味線は1つ1つ手作りであり、さらに素材も高価なものが多いため、一般的にかなり高価でありなかなか手が出しづらい楽器でもある。(ちなみに稽古用で10〜30万、舞台用は300万もする!しかも舞台用は10年で消耗してしまうため、折角買ったマイホームを売って新たに三味線を作ったプロもいる。) また、胴の部分に張られた猫もしくは犬の皮が気温や湿度の変化により破れたりすることもあり、扱いが難しいところもある。 また弦を巻き取る糸巻きの固定が糸巻きと糸倉の摩擦力によるもののみであるため、音が狂いやすい。
演奏の際は楽曲(三味線)の種類により撥もしくは爪どちらを使うかが変わる、また三味線の棹の太さによる区別もある。 撥の場合(特に津軽三味線や民謡)はギターなどとは異なり、どちらかといえば「弦を弾く」のではなく「弦と太鼓を叩く」に近い演奏である。
既述の通り犬猫の皮を用いた楽器である。原料は主に東南アジアにある養殖場で育った犬猫を使っている。ちなみに犬は腹開き、猫は背開きで剥ぐ。
数年前から動物愛護団体からの締め付けがきつくなった影響で、産地である東南アジアから犬や猫の皮が輸入されなくなってしまった。幸い国内の三味線屋はストックを持っており、また問屋にもストックがあるので今のところは大丈夫だが、ストックがなくなった時に備えて、犬猫の皮以外にカンガルーやヤギの皮を使っている三味線屋もある。なお学校教育で使っている安物三味線には、合成皮が使われている。生徒が雑に扱うことを想定したうえで使っているのだが、はっきり言って音は最悪である。(少なくても客から金をとって聞かせる演奏には絶対使えない)
糸は絹糸が使われている。(津軽ではテトロンというナイロン製の切れない糸を使っている)絹糸だけでは張力に負けて切れてしまうため、ターメリックの粉をまぶして強度を上げている(そのため三味線の糸は黄色い)
作曲家・演奏家
地歌三味線
津軽三味線
長唄三味線
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関連項目
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