三界とは、
ここでは3.について解説する。
概要
三界とは人が生死で輪廻を繰り返す世界を表したもので、欲望を捨てる順に従って欲界・色界・無色界の3つに分かれている。
- 欲界
食欲や性欲などの一般的欲求にまだ捕らわれている者が住む世界。 - 色界
一般的な欲望は捨て去ったが、時間や肉体と言った物理的概念にはいまだ縛られている段階の者が住む世界。 - 無色界
肉体などの物理的束縛すらも抜け出し、思考と精神のみで存在する者が住む世界。
早い話「欲まみれの世界」「神に近い世界」「精神だけの世界」であり、「地獄」「人間界」「天国」ではないので注意。
また、仏教に帰依したバラモン教やヒンドゥー教の神々の世界を天上界と呼び、下記の分類を見てもらえば分かるとおりその領域は欲界の一部まで及んでおり広大である。
三界の分類
宗派や経典によって異なるものの、おおむね以下の通り
無色界 | 非想非非想天(有頂天) 無所有天 識無辺天 空無辺天 |
||
色界 | 第四禅天 | 色究竟天 善見天 善現天 無熱天 無煩天 廣果天 福生天 無雲天 |
天 |
第三禅天 | 遍照天 無量浄天 少浄天 |
上 |
|
第二禅天 | 光音天 無量光天 少光天 |
||
初禅天 | 大梵天 梵輔天 梵衆天 |
界 | |
欲界 | 六欲界 | 第六天 化楽天 兜率天 閻魔天 忉利天(三十三天) 四天王天 |
|
人間道 修羅道 畜生道 餓鬼道 |
|||
八大地獄 |
非想非非想天
非想非非想天(梵語でネーヴァサンニャサンニャーナヤタナ)は大乗仏教の世界観における世界の1つ。
無色界の第4天で、三界(欲界・色界・無色界)中の最高天である。
仏教以外のインド宗教では解脱の境地だが、仏教では迷いの境地である。
また、非想非非想天が三界の中で存在の最上にあることから、有頂天(梵語でバヴァアグラ)とも言うようになった。
ちなみに東方の天子に関する有頂天、もしくは非想非非想天は三界の最上位となる。
詳細は関連記事参照。
色究竟天
法華経では三界の内の色界及び天上界における最高天である色究竟天(梵語でアカニシュタ。音写で阿迦尼咤(アカニタ)天ともいう)を有頂天としている、という説がある。
が、法華経の該当部分にはそのようには書いてあらず、後代の学者による解釈ミスとの見方が有力なようである。
第六天
他化自在天とも言い、天主第六天魔王 波旬(はじゅん)の住処。
法華経では仏道修行者を妨げるものとされており、名前でピンときたかも知れないが織田信長の別称である第六天魔王はここに由来する。
初禅天
梵天(ぼんてん)といえば仏教の守護神であり古代インド神ブラフマーが取り入れられたものであるが、
ちなみにその下の梵輔天には梵天の大臣が、その下の梵衆天にはその配下の天衆が住んでいるらしい。
四天王天・忉利天
忉利天はその上に位置し、帝釈天と32人の大臣が住む場所である。
関連動画
ちなみにニコニコ動画で検索するとP-MODELの三界の人体地図関連が多くひっかかる。
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関連項目
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