世界で最も影響力のある100人(The 100 Most Influential People)とは、アメリカのニュース雑誌「TIME」が毎年発表しているリストである。
概要
1999年にTIME誌が行った企画「20世紀で最も重要な100人」が好評を博した為「タイム100」としてシリーズ化したもの。2004年に始まり、毎年春頃(4月から5月)に発表されている。発表時点で世界への影響力を有する、或いは影響することが予想される100人(2011年までは100組)が選出され、活躍ジャンルごとにいくつかの部門に割り振られる。
ここで言う「影響力」とは、国や企業のトップのような分かりやすいものから、戦地や被災地での医師・支援スタッフの活動のような一見目立たないようなものまで多岐にわたり、単なる財力や知名度リストに留まらない内容となっている。また、勘違いされている場合も見受けられるがランキングではない為、100人の間に優劣はない。
2023年の時点で、最も選出回数の多い人物は13回選出の習近平。日本人はこれまで延べ30組31人が選ばれている。
リストに載った人物の紹介文はTIME誌のライターの他にに各人物に関連する著名人も執筆陣に加わっており、U2のボノや元米国国務長官のヘンリー・キッシンジャー、前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグなどは常連の執筆者となっている。
各年リスト
2004年〜2009年
→「世界で最も影響力のある100人の一覧(2000年代)」を参照
2010年〜2019年
→「世界で最も影響力のある100人の一覧(2010年代)」を参照
2020年〜
→「世界で最も影響力のある100人の一覧(2020年代)」を参照
オンライン投票
2007年からは、本リストの発表に先駆けてTIME誌のサイト上で読者投票(オンライン投票)が行われることが通例となっている。TIME側が候補(ファイナリストとも)として挙げたおよそ150〜200人(組)に対して、リストに載るに相応しいか否かをYes/Noで答える方式。もちろん、この投票での上位100人(組)がそのまま本リストとなるわけでは無く、順位に関係なく概ね50〜60人(組)程度が本リストに入り、残りの約40〜50人(組)は候補外から選出される。2016年からは100人(組)を少し超えるくらいの候補、30〜50人(組)程度の本リスト入りとなっている。各年のオンライン投票1位は次の通り。
年 | 名前 | 本選出 | 解説 | 国 |
---|---|---|---|---|
2007 | RAIN(ピ) Rain |
× | 歌手・俳優 | |
2008 | 宮本茂 Shigeru Miyamoto |
× | 任天堂代表取締役専務・ゲームクリエイター | |
2009 | moot[1] moot |
○ | 匿名掲示板「4chan」創設者 | |
2010 | ミールホセイン・ムーサヴィー Mir-Hossein Mousavi |
○ | イラン元首相(第3代) '09年イラン大統領選候補者 | |
2011 | RAIN(ピ) Rain |
○ | 歌手・俳優 | |
2012 | アノニマス Anonymous |
○ | ハッカー集団 | |
2013 | ムハンマド・ムルシー Mohamed Morsi |
× | エジプト大統領(第5代) | |
2014 | アルヴィンド・ケジリワル Arvind Kejriwal |
○ | デリー首都圏前首相 汚職根絶を掲げる | |
2015 | ウラジーミル・プーチン Vladimir Putin |
○ | ロシア大統領(第4代) | |
2016 | バーニー・サンダース Bernie Sanders |
○ | アメリカ合衆国上院議員・'16年アメリカ合衆国大統領選候補 | |
2017 | ロドリゴ・ドゥテルテ Rodrigo Duterte |
○ | フィリピン大統領(第16代) | |
2018 | 防弾少年団 BTS |
× | K-POPグループ | |
2019 | ○ | |||
2020 | ネイサン・ロー Nathan Law |
○ | 政治家・民主活動家 | () |
2021 | ブリトニー・スピアーズ Britney Spears |
○ | 歌手・女優 | |
2022 | ウォロディミル・ゼレンスキー Volodymyr Zelensky |
○ | ウクライナ大統領(第6代) | |
2023 | シャー・ルク・カーン Shah Rukh Khan |
○ | 俳優 |
似た企画
TIME誌はこの他にも「TIME100」シリーズとして時折様々なリストを公開しており、「世界で最も影響力のあるティーン」(数は変動)や、「世界で最も影響力のある動物」(同じく数は変動)、「世界で最も影響力のある100枚の写真」(オールタイム)、「インターネット上で最も影響力のある25人」「世界で最も影響力のある100社」などが存在する。2019年からは本家のフォーマットそのままにより若い世代を対象とした「次世代の100人」という企画も始まっている。
長者番付でも知られるアメリカの経済誌「フォーブス」も似たようなリストを発表していて、「世界で最も影響力のある人物」(人数は世界総人口÷1億)や「世界で最も影響力のある女性」(100人)など影響力の語を使うものもあるが、TIME誌が使う“Influential”ではなく“powerful”の語を用いている。
また、国内では「日経ビジネス」誌がこの企画の日本版(日本人版ではない)とも言える「次代を創る100人(The Most Influential People for JAPAN)」を2011年から2016年まで発表していた。
関連商品
外部リンク
- The 2004 TIME 100
- The 2005 TIME 100
- The 2006 TIME 100
- The 2007 TIME 100
- The 2008 TIME 100
- The 2009 TIME 100
- The 2010 TIME 100
- The 2011 TIME 100
- The World's 100 Most Influential People: 2012
- The 2013 TIME 100
- The 100 Most Influential People (2014)
- The 100 Most Influential People (2015)
- The 100 Most Influential People (2016)
- The 100 Most Influential People (2017)
- TIME 100: The Most Influential People of 2018
- TIME 100: The Most Influential People of 2019
- TIME 100: The Most Influential People of 2020
- TIME100: The Most Influential People of 2021
- TIME100: The Most Influential People of 2022
- TIME100: The Most Influential People of 2023
関連項目
- TIME
- 20世紀で最も重要な100人
- 次世代の100人
- パーソン・オブ・ザ・イヤー
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