「九戸政実」(くのへ・まさざね 1536 ~ 1591)とは、日本の戦国時代の武将。
概要
活躍
南部氏の一族九戸氏に生まれる。九戸氏は南部氏始祖の息子の代に枝分かれした遠戚の分家で、古くから一族の中でも有力な家柄だった。
政実は武勇に優れていたとされ、南部晴政のもとで転戦して主家の勢力拡大に貢献し、九戸氏自体も政実の代で大幅に勢力を伸張させている。隣国の安東氏・斯波氏との抗争などで主に活躍した。
南部信直との対立
年かさを経ても男児がなかった晴政は一門の石川信直(晴政の叔父の長男)を養嗣子に迎えていたが、嫡男の南部晴継が誕生すると信直を疎むようになる。政実は晴政・晴継を支持し、信直や彼を支持する家臣らと対立した。この一件は、信直が養嗣子を辞退して晴継の家督相続が決まったことで一旦収束を見せる。
ところが、晴政の急死とそれに相次ぐ晴継の早世によって事態は一変、急遽一族と家臣団総出の評定が開かれて次の当主を誰にするかの議論が為され、政実は晴政の娘を娶っていた実弟の九戸実親を推し、再び擁立された信直との対立が再燃した。評定では実親を推す声も強かったものの、信直派の北信愛が事前に九戸氏以外の有力一族を調略していたことで、結局信直の家督相続が決まった。
しかし、これを良しとしない政実は信直に対する明確な反抗を示し、公然と「南部当主」を名乗るようになるなど、一段と対立を深めていった。豊臣秀吉の奥州仕置後もこれは変わらず、終には1591年、一族・賛同者らを集めて九戸城にて挙兵、「九戸政実の乱」を引き起こした。
最期
信直は政実の謀反に対し討伐に乗り出すも、他の家臣らの日和見によって思うように手勢が集まらず苦戦、もともと九戸氏が南部家の中では最有力勢力であり、政実自身も戦上手の勇将であったことから、これを自力では鎮め得ないとして豊臣秀吉に援軍を請う。
政実の挙兵は奥州各地に燻っていた反豊臣勢力決起とも重なり、奥州仕置で改易された旧主勢力と新たな領主の統治に不満を募らせていた土豪・農民らが結んだ一揆も一斉に挙兵していた。これらを排除して今度こそ奥州の仕置を済ませたい秀吉は、この要請によって再び討伐令を下した。
こうして派遣された第二次仕置軍は総勢六万にも及んだとされ、その圧倒的な兵力で各地の一揆勢を撃滅しつつ進軍、政実は最北端の反抗勢力だったため、自ずと最後の標的となった。
緒戦こそゲリラ戦で戦果を挙げるも僅か五千ばかりの政実軍では衆寡敵せず、勢力下の支城を次々と落とされ、ついには本拠の九戸城を包囲される。要害堅固の九戸城を盾に籠城戦でも善戦した政実だったが、仕置軍側から助命を条件に降伏を勧告されていたこともあり、これ以上は抗し得ないと判断、乱に加担した他の主だった首謀者らと共に出家姿で投降し、降伏した。
しかし、この助命は反故にされ、九戸一族は女子供の別なく族滅され、政実自身も目の前で親族が撫で斬りにされる様を見せ付けられた後処刑され、九戸氏は滅亡した。
補足
「武勇に優れる」という特徴のためか、何れも武力関係が高めで智謀・内政関係が低めな、典型的な猪武者タイプの武将となっている。大乱の切っ掛けを作った人物のためか、野心が高く義理は低め。
軍事能力 | 内政 能力 | |||||||||||||
戦国群雄伝(S1) | 戦闘 | - | 政治 | - | 魅力 | - | 野望 | - | ||||||
武将風雲録(S1) | 戦闘 | - | 政治 | - | 魅力 | - | 野望 | - | 教養 | - | ||||
覇王伝 | 采配 | 73 | 戦闘 | 78 | 智謀 | 50 | 政治 | 26 | 野望 | 89 | ||||
天翔記 | 戦才 | 158(A) | 智才 | 112(B) | 政才 | 100(C) | 魅力 | 68 | 野望 | 89 | ||||
将星録 | 戦闘 | 81 | 智謀 | 61 | 政治 | 47 | ||||||||
烈風伝 | 采配 | 68 | 戦闘 | 73 | 智謀 | 46 | 政治 | 40 | ||||||
嵐世記 | 采配 | 68 | 智謀 | 46 | 政治 | 40 | 野望 | 91 | ||||||
蒼天録 | 統率 | 69 | 知略 | 39 | 政治 | 32 | ||||||||
天下創世 | 統率 | 69 | 知略 | 37 | 政治 | 32 | 教養 | 37 | ||||||
革新 | 統率 | 72 | 武勇 | 78 | 知略 | 42 | 政治 | 36 | ||||||
天道 | 統率 | 72 | 武勇 | 81 | 知略 | 42 | 政治 | 36 | ||||||
創造 | 統率 | 70 | 武勇 | 76 | 知略 | 47 | 政治 | 42 |
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関連項目
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