乾電池とは、使い捨ての電池(一次電池)の中でも電解液を固体の材料に染み込ませたものを指す。
充電できるものを二次電池、電解液が液状のままの電池を湿電池と呼ぶ。
概要
大きさ・形状・電圧などが国際電気標準会議によって規格化されており、主な規格は単1形から単6形までの円筒型と9V形などの平形がある。
乾電池にはいくつかの種類があり、アルカリ乾電池やマンガン乾電池もこの種類の一つである。
ちなみに、2004年に発売したオキシライド乾電池はEVOLTAが発売されたことによって現在は販売を終了している。
マンガン乾電池
プラス側に二酸化マンガン、マイナス側に亜鉛、電解液に塩化亜鉛または塩化アンモニウムを使った電池で、緑、青、黒、赤の4タイプがある。日本では赤と黒が主流である。主に小電流の懐中電灯、リモコン、時計に適している。
塩化アンモニウムより塩化亜鉛のほうが、大きな電流を取り出すことができ、化学反応から水分を消費するので液漏れが起きにくい。最近は塩化亜鉛に切り替わっている。
現在は国内生産を終了しており、日本メーカー製のものは主に中国とインドネシアで生産されている。
アルカリ乾電池
プラス側に二酸化マンガン、マイナス側に亜鉛というのはマンガン電池と同じだが、電解液に水酸化カリウムを用いるのが特徴で、より大容量の乾電池となっている。水酸化カリウムがアルカリ性なのでアルカリ乾電池といわれているが、正式にはアルカリマンガン乾電池と言われている。
なお高級ブランドであるEVOLTAはアルカリマンガン乾電池の一種だが、一般的なアルカリ乾電池とは規格が多少異なるため、機器によっては誤作動や故障の原因になることもあり、特に時計に関してはEVOLTAはオキシライド乾電池ともども使用禁止に指定されていることも多いため、アルカリ乾電池を指定している時計であったとしてもEVOLTAは非推奨である。
規格
単1...との呼び方は日本独自のもので単位電池の「単」という意味。
- 単1形 - アメリカではD。国際規格ではR20。
- 単2形 - アメリカではC。国際規格ではR14。
- 単3形 - アメリカではAA。国際規格ではR6。
- 単4形 - アメリカではAAA。国際規格ではR03。
- 単5形 - アメリカではN。国際規格ではR1。
主なメーカー
乾電池の需要がバッテリー系の二次電池に置き換わって減ったことに加え、海外製の安い乾電池が台頭したこともあり、2025年現在も日本において乾電池を自社生産しているのはPanasonicとFDKのみであり、東芝・三菱の電池はすべてFDKによるOEM生産である。マクセルは近年まで単3と単4は自社製造していたが、先にOEMに切り替えていた単1と単2同様に現在は全製品がFDK製に切り替わっている。
自動販売機
かつては自販機でも売られていた。街のなかをよく見ると稼働していない錆びた自販機を見かけるはずだ。コンビニなんていうお店がない時代、24時間売られているのは重宝したに違いない。Nationalのロゴは懐かしい(現・Panasonic)。
フラッシュ動画制作者「乾電池」
「乾電池」を名乗るフラッシュ動画制作者がおり、様々な作品を創った。Flash黄金時代に活躍した。
車掌がおかしなアナウンスをする動画(声の担当は「MASA」という人物)や、Crankyの楽曲"party4u"をBGMにしたMAD「山手線remix」が人気を博した。後者は伝説のフラッシュ"num1000"の流れに沿って作成されたと思われる。
しかし、前者の作品をJR東日本の車掌が実際に真似してしまう。
「さいたまー!さいたまー!……失礼しました大宮です」
「大宮を出ますと、仙台、モスクワ……失礼しました盛岡にとまります」…などと東北新幹線に乗車していた車掌がアナウンスした。
その騒動に半ば巻き込まれる形で「ふざけすぎだ」と彼は非難され、その後サイトを閉鎖した。→経緯をまとめた動画
彼の近況は、不明である。ただ現在も乾電池氏のホームページ自体は、過去のバージョンがウェブアーカイブに保存されており、当時の様子が閲覧可能である。
関連動画
関連静画
お絵カキコ
関連項目
- 電池
- バッテリー
- 4
- 0pt




