争とは、争うという漢字である。
漢字として
- 意味
- あらそう、競う、比べる、引っ張る、奪う、弁論、(諍と通じて)諫める、(怎と通じて)如何(いか)で。
- 旧字体は爭。〔説文解字・巻四〕には「引くなり」とある。新字体の争は、〔韻会〕に爭の俗字とある字であり、爭の簡体字でもある。
- 字形
- 諸説ある。〔説文解字〕は、𠬪+𠂆の会意としている。𠬪は、爪+又という上下に手がある形の字で、𠂆は引きずるという字。ほかに爪+又+丨の会意で、両手で棒を引っ張り合う字という説がある。
- 音訓
- 音読みはソウ(漢音)、訓読みは、あらそう、いかで。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校4年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 声符
- 争(爭)を声符とする漢字に、埩、𦱊、淨(浄)、琤、竫、箏、𩓞、䋫、錚、靜(静)、諍などがある。
- 語彙
- 争議・争子・争奪・争点・争乱・争論
異体字
- 爭は、旧字体で人名用漢字である。2004年に常用漢字表の参考字体から人名用漢字に格上げされた。JIS X 0213第二水準。
- 𠫩は、〔集韻〕に「古、𠫩と作す」とある異体字。
- 𠄙は、〔玉篇〕に「古文」とある異体字。
- 𣌦は、〔字彙補〕に「爭と同じ。漢韓勑碑に見ゆ」とある異体字。
- 1
- 0pt
この記事は自動でリンクされないように設定されています!