京急大師線とは、京急川崎駅~小島新田駅を結ぶ京急の一路線である。
概要
今でこそ大師線は支線の地位にあるが、京急の発祥ともなった由緒ある路線でもある。
明治時代に京急の前身である「大師電気鉄道」(後の「京浜電気鉄道」)の路線として開業した。現在、その事を示す記念碑が川崎大師駅の横に存在している。
その名の通り、開業当時は川崎大師へのアクセス路線としての役割が大きかったが、時代と共に沿線の工場が関わる貨物輸送、沿線住民ならびに沿線企業への通勤路線等、多彩な変化を遂げている。なお、貨物輸送に関しては最後まで行なっていた味の素が鉄道による輸送から撤退した為、現在では行なわれていない。
現在、京急川崎駅~小島新田駅間の大師線内を往復する普通列車のみで運用されており、本線と大師線を結ぶ直通列車は運転されていない。また、京急川崎駅では1~3番線が大師線専用の地平ホームとなっており、京急本線の列車が使う4~7番線が高架ホームであるがゆえに、同じ駅でありながら大師線ホームと本線ホームとでは高低差が存在する。
大師線への直通臨時列車
過去に於いては元旦の参拝客向けに品川方面と横浜・横須賀方面からそれぞれ、川崎大師駅に直接乗入れる臨時列車が運転された事がある。運行経路は以下の通りである。
品川方面からの臨時列車は京急川崎駅手前の分岐点から大師線専用ホームに入線し、スイッチバックで川崎大師駅方面に向かう。
一方、横浜方面からの臨時列車は本線用の京急川崎駅ホームから品川寄り、多摩川に架かる鉄橋上り線で一旦停止、スイッチバックで鉄橋上にある渡り線を通って、京急本線下り線へ転線、さらに大師線への分岐点を経由し大師線専用ホームに入線、スイッチバックで川崎大師駅方面へ向かうという手順が採られた。
連続立体交差化事業(大師線の地下化)
現在、大師線では川崎市による連続立体交差事業が行なわれている。この事業は、大師線のほぼ全線を地下化することで主要道路との立体交差化を実現し、踏切による慢性的な交通渋滞を解消を目指すものであった。
地下化の先駆けとして東門前~小島新田の工事が2019年に完了している。
しかし、残る区間については京急川崎〜川崎大師間は費用対効果の問題から中止となり、川崎大師〜東門前間は現在線に合流する部分の都市計画が未定なことや、コロナ禍による需要の縮小により完成時期が未定となっている。
なお、京急川崎〜港町間にある本町踏切が渋滞が発生しやすいこともあり、現在は単独での立体交差化が検討されている。
路線図
【凡例】 ■:乗り換え路線 ○:駅周辺施設
※京急大師線は「普通列車」のみ運行。全ての列車が全ての駅に停車します。
駅番号 | 駅 名 | ■乗り換え路線 ○駅周辺施設 (備考欄) | 所在地 |
---|---|---|---|
KK20 | 京急川崎駅 けいきゅうかわさき |
■京急本線 ■JR東日本 東海道線・京浜東北線・南武線(川崎駅) |
神奈川県川崎市川崎区 |
KK21 | 港町駅 みなとちょう |
○川崎競馬場 | |
KK22 | 鈴木町駅 すずきちょう |
○味の素川崎事業所 | |
KK23 | 川崎大師駅 かわさきだいし |
○川崎大師(表参道側) ○若宮八幡宮 ○金山神社 ○味の素物流センター ○味の素医薬研究所 |
|
KK24 | 東門前駅 ひがしもんぜん |
○川崎大師 ○川崎大師自動車祈祷殿 |
|
KK25 | 大師橋駅 だいしばし |
○ラウンドワン川崎大師店 | |
KK26 | 小島新田駅 こじましんでん |
○川崎貨物駅 |
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関連項目
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