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京成3000形とは、京成電鉄が保有する通勤型電車である。
この項では番台区分の3050番台(3050形)および設計を共通としている北総鉄道7500形、千葉ニュータウン鉄道9200形、新京成電鉄N800形についても述べる。
概要
京成の次期主力として増備され、北総鉄道と新京成電鉄に派生も持つ京成グループの標準型車両。さらにスカイライナーに並ぶ京成の目玉・アクセス特急専用車両（主に3050番台、他の8連もまれに運用に入る）にも抜擢されている。
老朽化が進行した旧型車両を早期に置き換えることを目的に、2003年に登場した3扉ロングシート車。前面の意匠は先輩格3700形後期車に通じる部分もあるが、最新の技術を反映させるべく全面に渡って見直しを図った。
ステンレス製の車体の組み立ては、日本車輌が提案するブロック工法を採用した。このため類似する寸法の京急新1000形電車とは板の継ぎ目や雨どいなどの外観が異なる。一方で大型ガラス2枚構成ではなく部分ごとに窓を設けた前面のデザインは、丸みの有無こそ違えど共通の構成と言えよう。ちなみに、長らく京成車の伝統であった前面窓下の種別表示器は本形式から途絶え、行先表示に統合された。
制御機器には東洋電機製IGBT素子のVVVFインバーターが採用された。主電動機(モーター)には2社の車両製造担当メーカーごとに東洋電機製と三菱電機製の違いが存在し、異なる走行音を楽しむことが出来る。
8連と6連が存在し、6連は6M2Tの8連から4・5両目を抜いた恰好の4M2Tの編成を組む。京浜急行電鉄乗り入れの為、3700形・3400形と同様に先頭車は制御電動車としている。
新技術採用の反面、車内は従来通りの京成らしさを保っている。3700形との目立つ変更点はロングシートの大型袖仕切りやドアチャイム・LEDテロップ(千鳥配置)の採用など。また前面非常口の窓が下方に拡大されたことにより、先頭車最前列右側席からの前面展望が望めるようになった。
バリエーション
同車は京成グループの標準型車両として位置づけられ、京成電鉄内外に双子車がいる。
3050番台（3050形）
京成電鉄を筆頭に準備が進められてきた成田スカイアクセスが2010年に開業することから、同線経由成田空港直通列車専用の3000形3050番台(7次車)が新たに用意された。一般に3050形と呼ばれることが多い。
同車は一般の3000形8連を基本に、設計最高速度130km/h化(京成車初の120km/h運転に向けて。性能の変更は無し)やドア鴨居部の車内情報装置(LCD)取り付けなどの変更を施された。また空港アクセスをアピールするべく車体の塗装は一新され、随所に飛行機のシルエットが織り込まれている。
北総7500形
北総鉄道開業以来から活躍してきた7000形電車の老朽化が進んだことから、置き換えを目的として2006年に登場。
北総のイメージカラーをまとっていること以外では、京成3000形8連と全く同一の構成である。ちなみに先頭車に貼り付けられている飛行機の主翼と垂直尾翼を図案化したシルエットは、北総線が羽田空港と成田空港とを繋ぐことをイメージしているという。
千葉ﾆｭｰﾀｳﾝ9200形
千葉ニュータウン鉄道開業以来から活躍してきた9000形電車の老朽化が進んだことから、共食い整備を目的として1本のみ2013年に登場。
兄貴分9100形の明るいカラーリングを継承しているが、製造時期都合による小変更・改良を除き7500形と共通としている。また保有会社の第三種事業者という特殊な事情から、所属を示す標記が車体に一切無いみなしご仕様。
新京成N800形
京成千葉線への直通運転に伴う乗り入れ対応車両として、及び当時最古参の車両であった800形の老朽化が進んだことから、その置き換えも目的として2005年に1本が登場。また2010年からは、同じく老朽化の進んでいる8000形の置き換えを目的として導入が進められている。
基本構造や性能は3000形の6連と同一だが、車体のカラーリングの他にも車両番号の標記方や電子警笛、ドアチャイムなどに相違点が見られる。新京成の旧コーポレートカラー(現サブカラー)であるマルーンと白の帯をまとっているが、2014年以降新京成全車両の塗装が新コーポレートカラーであるジェントルピンクに変更されることになり、すでに1本が塗装変更されたほか、新カラーの制定後に導入された第4編成は当初から新塗装を纏っている。ちなみにその第4編成では、京成3000形一族で初めてのLED式前照灯と車内案内表示器に横長型LCD(パッとビジョン)が採用されている。
運用
3000形
8連は3700形の8連や3400形と共通で運用され、主に優等列車として本線のほか浅草線・京急線への乗り入れを行っている。
まれに3050番台専用の運用(アクセス特急・エアポート快特)に入ることがある。
6連は本線・千葉線において普通列車に使用される。また、成田スカイアクセス乗務員習熟訓練では6連も使用された。
ともに成田スカイアクセスへの乗り入れに対応しているが、基本的にスカイアクセスには8連が運用につく。
3050形
6本が在籍している。
成田スカイアクセス経由で成田空港駅へ直通するアクセス特急を中心に使用され、エアポート快特として浅草線や京急線羽田空港国内線ターミナル駅へ乗り入れる。運用の都合で浅草線・押上線の普通列車や京急エアポート急行、稀によく京成本線の列車にも使用される。
アクセス特急の項も参照されたし。
7500形, 9200形
それぞれ3本と1本が在籍している。主に北総線の印旛日本医大駅から京成押上線、都営浅草線を経由し、京急線の羽田空港を結ぶ快特やエアポート急行で使用される。7300形、9100形と共通で運用される。
N800形
2016年1月現在4本が在籍している。新京成線内の列車及び京成千葉線千葉中央駅までの直通列車にも使用される。新京成の各型式と共通で運用される(8800形の一部編成と8900形は京成線直通運用には充当しない)。
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関連項目
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