人の持つ本質は光だとは、『キングダム(漫画)』に登場する台詞である。
概要
発言者はのちの始皇帝こと秦王・嬴政(えいせい)。出典は第426話(単行本では39巻)。アニメ版では第4シーズン第21話「唯一の勝機」。政と相国・呂不韋の討論の中での発言である。
表記ゆれとして「人間の本質は光だ」「人の本質は光だ」などと書かれることもある。また、「人の持つ本質は」と「光だ」の間には少し間があり厳密には一続きの台詞ではない。
発言に至るまで
政の加冠の儀(成人の儀式)の最中、呂不韋は王位の簒奪を企みクーデターを起こした。しかし呂不韋はすぐに政を殺そうとはせず、政策談義をしようと提案し、自らの野望を語る。
呂不韋曰く「人間の本質は欲望であり、それに基づいた貨幣制度によって社会は発展してきた。自分が王になったら、大商人の力で産業や商業を発展させ、暴力ではなく金の力で中華全体を繫栄させる。皆が裕福になって贅沢に暮らせれば争いなどなくなる」という。その上、「中華統一など狂気の沙汰であり、秦側の身勝手な夢の他国への押し付けであり、滅ぼされた国の民の怨嗟と秦人の犠牲を産むだけだ」とかなり痛いところをつく政を非難する。
政は「それは文官の発想の域を出ない考えである。戦国時代を終わらせることが自分の役目である」と反論するが、呂不韋は「戦争は人の本質の顕れであって、なくなることはない」という。しかし、政は「残虐さや醜悪さは人間の側面であって、本質ではない」と答え、それでは人間の本質は何だと問われた政の答えが「人間の持つ本質は 光だ」であった。
背景
政は敵国・趙の人質だった秦の王子の子供として生を受けており、幼少期は趙で周囲からの敵意を一身に受けて育った。さらに、母親からも「お前さえいなければ」と虐待されていた。
しかし、趙から脱出し、秦に帰る際に「紫夏」という女商人が命を懸けて政を守ったことで人としての感覚を取り戻し、紫夏に人のやさしさ、強さ、人の光を見ていたのである。
また、最初は紫夏だけが特別で紫夏のみが持っていた光だと思っていたが、これまでの戦いの中で多くのものが自らの心の中の光を輝かせて死んでいき、そしてその光は次のものに引き継がれ、さらに力強く光り輝かせていた。そうやって人は繋がり、より良い方向に前進していくと政は理解していたのである。
それに加えて、「人が闇に落ちるのは、己が光の在り様を見失うから」と断じ、その最大の原因を戦争に求めている。
光の読者
この台詞から、作品を純粋に楽しむ読者のことを「光の読者」、ネタ作品として読む読者のことを「闇の読者」などと呼ぶようになった。
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