人手不足とは
業務量に対して遂行する人員が不足しており、業務に支障が出ていること。
仕事自体は遂行できていても、ひとりあたりの負担が増大し多大なストレスになっている。
現時点では充足していても、事業や技術の後継者がいないといった問題も含める場合もある。
概要
労働人口の減少や雇用のミスマッチなど複雑な問題があり、企業にさまざまな影響を与えている。
少子化や過酷な業務を押し付ける事例が増えているため、アルバイトの募集を行っても集まらないため、数多くのチェーン店の中にはワンオペが常態化していたり、24時間営業を中止したところもある。
故事慣用に「猫の手も借りたい」とある通り、昔から人手不足という概念は存在していた。
日本では顧客や発注者も「企業は常に真摯で正確な対応するのが当たり前」「プロならできて当然」「送料無料が当たり前」といった高い理想のため、しわ寄せを受けた側の収入減や人手不足はより一層加速することとなる。
その他、人手不足ゆえに既存の従業員に対して
シフト強制・無休といったしわ寄せや、退職妨害を行うトラブルも頻発している。(後述)
職種
教師や警察官、自衛隊といった公務員、医療・介護、運送会社と例を挙げればキリがない。
いわゆる3K+α職場(くさい、汚い、きつい、給料安い、危険、帰れない等)が挙げられやすい。社会を動かすために居なくては困る職業も少子化や情報化(きつい実情がだだ漏れ)も相まって選ぶ人は減っている。現職や元職がyoutubeで語っていたりするため。
…かといってやる気のない人間に「警察官になれ」「教師になれ」「介護職をやれ」というのは憲法(職業選択の自由)に違反しており、やりたくもない仕事に無理やり放り込んだところで大半はグダグダになってしまうため根本的な解決策にはならない。
規制緩和によって同業者が一気に増えたことでコスパの悪い低価格競争となり、互いに首を絞めあっている状態になっている業種もある。
中には企業側が給与・年収を上げて募集しても人が集まらないといった現状もある。
(残業だらけで家に帰れない、金だけあっても使う暇がないなど)
待遇の悪さ+努力が報われない
極論だが、
- 一日8時間勤務、休憩あり、残業無し、有給休暇使用可能。
- 大きな体力的苦痛・心理的苦痛のない業務。
- 成績優秀者の給与に対し、効率・利益に見合う分を加算。
- 資格者・技術者・スキルのある人間を優遇し、十分な手当を支払う。
- 年齢・性別を問わず自由な発言権がある。
- 格安で利用できる社員食堂、その他福利厚生施設つき。
- 無条件で月収35万円以上+ボーナス年2回、昇給あり。
- 家族や子供の数に対する手当あり。
- 夏・冬ともに2週間以上の長期休暇あり。[1]
- 転勤無し。
- 勤務地近隣に駅・アパート/マンション多し。家賃手当・引っ越し手当あり。
- 上記の待遇は勤続年数問わず社員全員が必ず永続的に享受できる。(新入社員も含む)
…など待遇が良ければ(流石に盛りすぎで怪しいが)嫌でも人は集まるだろうが
- 金銭的余裕のあったり、多大な利益を上げている大企業であっても
既得権益や自身の利益搾取のためにそういった投資を行う企業や団体組織は少ない。
- むしろより多く搾取できるよう、労働者の人権や権利・健康よりも
若手や派遣社員をより一層安価に使い潰せるよう法律を変更してくる。
→ レントシーキング
年功序列のシステムのおかげで「いくら優秀でも若いというだけでほとんど給与が上がらない」「俺より無能で役に立たない老害上司が勤続年数が多いだけで高給を受け取っている」といった本末転倒な事態も発生している。[2]優秀な人間は早々と見切りをつけ辞職してしまうため、あっという間に人手不足である。[3] [4]
近年は悪質な「年功序列」を廃し「能力給」で給与を決める企業も出てきているようだが
普及するにはまだ長い時間が掛かりそうである。
納得してはいけない
もちろん労働者側も「ああ、これが普通なんだな」と納得してしまい
違和感を感じることなく金銭的・精神的に搾取され続けるのが現状である。
(→残業・有給休暇・ノルマ・減給 …他項目参照)
※最低最悪な搾取や非人道的待遇、労基法違反という意味では、ブラック企業では「普通」である。
黙って従えば無能上司・無能経営者・ブラック企業の延命措置になってしまう。
もちろんあなたに入るはずの利益まで、ゴッソリ持っていかれる悲しい人生となる。
よくあるトラブル
退職は労働者の権利。
会社の許可は必要ないし、余計な条件も必要ない。
「人手不足なのに辞める気か!」
→ まったく問題ありません。
「代わりの人間を連れてこい!」
「代わりの人間を連れてくるまで辞めさせないからな!」
→ そんな義務は1ミリもありません。人材確保は企業側の仕事です。
「企業、他の社員や客に申し訳ないと思わないのか!」
→ 罪悪感の刺激はよくあるパターン。やりがい搾取などが良い例である。
→ 十分な待遇と報酬を支払ってから言ってください。
「辞めるなら損害賠償するからな!」
→ 損害賠償には違法性・悪質性の法的証明が必要です。
→ 万が一訴えられても、ブラック企業側の盛大な自爆になる。
※バカッター・バイトテロレベルをやらかした場合を除く。
「雇用契約書をよく見ろ!(特定の条件)で辞めたら損害賠償を支払うと書いてあるだろ!」
→ 違法性のある契約内容は、印鑑を押してあろうが元から無効です。
罪悪感で騙される人も多いが、「辞めるのに特別な条件は必要ない」と覚えておくと良い。
(しいて言えば貸与品を返すくらい)
【実録】「辞めるなら100万円払え!」退職引き止めの悪質な手口|転職Hacks (ten-navi.com)
もちろん正社員だけでなく
派遣社員やパート・アルバイトに対しても行われる(ブラックバイト)ので注意。
※労働基準法は犯罪であり、「ちょっとした罪」「他もやってるから無罪」ではない。
関連項目
脚注
- *海外では夏休みが数週間~1か月以上とかザラであり、日本は平均5日である。
- *しかも優秀な若手に指示を出す権限を持っているのがその無能上司なのだからタチが悪い。優秀な若手だからこそその指示や目標に応えてしまい、無能上司の延命措置になってしまう
- *ちなみに米国など一部先進国では実力主義。若い新入社員だろうと優秀な人間・使える人間には金払いが良い(先行投資)。逆に無能で使えない人間はさっさと切られるため(一応、人材損失が惜しい場合は警告はしてくれる)、無能で何もしない上司は生き残れない。…そう聞くと残酷ではあるが、向こうは日本と比べて転職の敷居が低い。
- *日本の場合、いくら儲かっても労働者にあまり還元せず、上層部の搾取、年功序列で無能上司の懐に大半が吸い取られてしまうため、「優秀な若手は頑張って働くだけ損」といった風潮になりがち。
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