『仮面ライダースーパー1』とは、1980年から1981年にかけて毎日放送・TBS系列で放送された仮面ライダーシリーズ第7作目である。
2013年7月8日より、東映特撮youtubeチャンネルにて公式配信開始。
そしてニコニコ動画では、東映特撮ニコニコおふぃしゃるにより2019年12月28日から公式配信開始。
概要
前作「仮面ライダー(新)」の反省点から様々な要素・改善が取り入れられた作品である。
当初は前作のてこ入れの一環として「仮面ライダーV9」として登場する予定であったが、他の案により視聴率が持ち直した為、次回作として改めて企画された。この時、タイトルは様々な検討の結果、
を意味する「スーパー1」に決定している。本作の特徴として挙げられる点は以下の通り。
- 拳法をテーマとし、等身大での格闘アクションを重視している。
- 2台のバイク(後述)が登場した事でバイクアクションにより重点が置かれる様になっている。
- 中盤からの、同時期に放映されていた「太陽戦隊サンバルカン」を意識したコミカルなストーリー展開。
本作を最後に仮面ライダーのTVシリーズは「仮面ライダーBLACK」まで6年間休止する事になる。二度目のシリーズ中断である。
※この間、仮面ライダーZXのTV特番「10号誕生!仮面ライダー全員集合!!」を挟むが、あくまで単発作品としての扱いであった。
なお、歴代仮面ライダーはTV本編での共演は無く、劇場版のみの登場となっている。
登場人物
- 沖一也/仮面ライダースーパー1(演:高杉俊介 スーツアクター:中屋敷鉄也(現:中屋敷哲也))
- 本作の主人公。アメリカ国際宇宙開発研究所・所属の科学者。幼い頃に両親を失った天涯孤独の身であり、
ヘンリー博士に引き取られて育てられた。惑星開発用改造人間『スーパー1』に志願し、 改造手術を受けた。
敵組織による強制や重傷を負っての生命維持・敵に立ち向かうための戦闘能力取得が目的では無く、
”科学の平和利用目的の為、自らの意思で志願し改造された”ライダーは彼が初である。 -
仮面ライダースーパー1 沖一也が志願し、改造手術を受けた惑星開発用改造人間「スーパー1」
(谷源次郎に名付けられるまで”仮面ライダー”の名は無かった。スーパー1はコードネームの様な物)。
当初は外部コンピューターからの操作で変身する必要があり、任意で変身する事が出来なかった。
ドグマの襲撃でアメリカ国際宇宙開発研究所が壊滅した為に、変身する機械を失ったが
幼時より縁のあった赤心少林拳に再入門。修行により身に付けた呼吸法で、体内の変身機構を作動させる事が可能になった。
「変身!」の発声と共に赤心少林拳の構えを取り入れた変身ポーズで「仮面ライダースーパー1」に変身する。
(なお、劇中でポーズは2回変更されている。「変身」の掛け声はそのまま)損傷を受けた場合は町外れに秘匿された秘密基地の「チェックマシーン」で修復を行う。
その能力
宇宙空間で活動する事を目的としている為に重力制御装置を搭載している。ジャンプ力は無限。
体内の循環型酸素ボンベにより1ヶ月間、宇宙空間で活動する事が可能。
沖一也が赤心少林拳の心得を持っている為、格闘戦においては拳法技を繰り出す。専用マシン
仮面ライダースーパー1は専用マシンを2台有している。
※用途別にバイクを使い分けるのはスーパー1が初である。
- Vマシン/Vジェット
主に追跡用に用いられるマシン。高速走行形態時は「Vジェット」に変形する。Vジェットはバイクとしては歴代最速の1,340km/hをたたき出す。
ベースとなったバイクはハーレーダビッドソンFLH Classic80。 - ブルーバージョン
オフロードなど戦闘用で用いられるマシン。
ベースとなったバイクはスズキのモトクロッサーRM250・80年型。
ファイブハンド
スーパー1の特徴の1つである装備。惑星開発の用途で開発されたが、戦闘用としても高い能力を誇る。
「チェンジ!○○ハンド!」の発声により各ファイブハンドに換装される。
チート的な性能である事から、仮面ライダーBLACKRX、仮面ライダークウガ(アルティメット)と並び
「チートライダー」であるとファンに称えられる事もある。スーパーハンド 基本装備である銀のハンド。格闘戦に適した高い破壊力を持つ拳撃が特徴。
拳法技を繰り出す際はこの装備である。
ちなみに、元々はチェーン付きであったが、撮影の際に怪我が発生したため紐に変更されている。エレキハンド 高圧電流を放つ青いハンド。基本的に機械の起動が目的。
戦闘員の一掃等に用いられた。
その後、途中から怪人に対抗するため強化が施された。冷熱ハンド 右腕からは高熱火炎、左腕からは冷凍ガスを放つ緑のハンド。 パワーハンド 重量物を受け止める怪力を発揮できる赤のハンド。
拳撃に特化したスーパーハンドとは異なり、物を引き抜いたり、へし折ることもできる。
怪人に使えば当然ぶん投げられるし、もげる。レーダーハンド レーダーアイを発射する事で半径数キロ以内の策敵用として用いられる金のハンド。
索敵用ではあるが、応用として武器(ミサイル)としても使用可能である。
ドグマ王国「索敵しかできないと思ったのが甘かった」必殺技
赤心少林拳を取り入れた「スーパーライダー~」の名を冠した技を使用する。
ライダーキックを放つ際の姿勢の美しさには定評がある。 - Vマシン/Vジェット
協力者
- 谷源次郎(演:塚本信夫)
- 前作「スカイライダー」から引き続き登場。ネオショッカーとの戦いの後は「谷モーターショップ」を経営していた。
一也の親代わりであるヘンリー博士とも知り合いであり、博士に後を託されていた。
沖一也/スーパー1に「仮面ライダー」の名を贈ったのは彼である。 - 「喫茶店ブランカ」や「谷モーターショップ」を営んでいる以前は「怪獣攻撃部隊」の隊長として活躍していた時もあるらしい。
- 小塚政夫(チョロ)(演:佐藤輝昭)
- 「谷モーターショップ」の店員。一也/スーパー1の戦いを支える一人でもあるが、敵に捕まる事も多い。
体の関節を外して狭い所に入り込める特技を持っており、昔はこの特技を生かして泥棒稼業に勤しんだ事もある。 - 草波ハルミ(演:田中由美子)
- 「谷モーターショップ」で働く女性。一也/スーパー1に想いを寄せている。
源次郎、チョロと共にスーパー1の戦いをサポートしている。
24話から登場したスーパー1の支援組織「ジュニアライダー隊」の指揮を取る様になった。 - 草波良(演:早川勝也)
- ハルミの弟。正義感が強い少年。よく一也に拳法を教わっている。
後にジュニアライダー隊の中心となり活躍している。 - 玄海老師(演:幸田宗丸)
- 赤心少林拳の最高師範で、一也の師である。拳法の腕も師範だけあって一流であり、
- 劇場版で怪人ストロングベアを”変身もせず、素手で”倒している。ライダー歴代作品に登場する民間人で、最もチート的存在ではなかろうか。
23話でテラーマクロ=カイザーグロウに殺害されてしまう・・・。 - が、その死は不死身の怪人であるカイザーグロウの弱点を突く切っ掛けとなった。
玄海老師を演じた幸田宗丸は「超電子バイオマン」のドクターマンや - 「五星戦隊ダイレンジャー」のゴーマ15世を演じた事でも知られている。
- 弁慶(演:西山健司)
- 赤心少林拳での一也の良き兄貴分。厳しい反面、一也思いである。玄海老師と同じく23話で・・・・。
- ヘンリー博士(演:大月ウルフ)
- 国際宇宙開発研究所の所長にして、孤児である一也の育ての親である。
志願して来た一也をスーパー1に改造したのも彼。第1話でドグマの協力を拒んだ為に殺害されてしまった。
ドグマ王国
ネオショッカー壊滅後に出現した闇の組織。この世から弱者を排除し、優れた者、強き者の為の帝国を建設する事が狙い。
- 帝王テラーマクロ(演:汐路章)
- ドグマの首領。 拳法の達人でもあり、地獄谷と呼ばれる場所に道場を構えている。
正体はドグマの神の名と姿を冠した不死身の怪人「カイザーグロウ」。スーパー1を追い詰めたが、玄海老師の死が元で弱点を突かれた。 - メガール将軍(演:三木敏彦)
- ドグマの幹部格。作戦において怪人を指揮する立場である。その正体は国際宇宙開発研究所の科学者・奥沢正人。
一也より以前に惑星開発用改造人間に志願し改造手術を受けたが、失敗し、醜い姿となってしまった。
これがメガール将軍の怪人態「死神バッファロー」である。絶望し、自殺しようとした所を誘われてドグマに加入している。
かつての婚約者とスーパー1の説得を受け、人としての心を取り戻したかに見えたが・・・・。 - ドグマ怪人
- 生物の外観に、メカニカルな部分を多く備えた改造人間。怪人の人間態及び素体には武術の達人を揃えている。
スーパー1に敗れ、爆死する前の断末魔は「テラーマクロ!」。
ジンドグマ
ドグマ壊滅後に現れた新たな悪の組織。B26暗黒星雲からの侵略者。「暴力、略奪、破壊」を前面に押し出したジンドグマ憲法を掲げ地球征服を目論む。
ドグマとの違いは「秘密戦隊ゴレンジャー」の仮面怪人を思わせる日用品をモチーフとした怪人が多い点である。
- 悪魔元帥(演:加地健太郎)
- ジンドグマの首領。冷酷・残虐な性格。下に魔女参謀ら4大幹部を従えている。
正体は多頭蛇の上半身を持つ最強の超A級怪人「サタンスネーク」。 - 魔女参謀(演:藤堂陽子)
- その名の通り、魔女の姿を模した女性幹部。魔術とスパイ活動を得意とする。
最終話で超A級怪人「マジョリンガ」に変身する。 - 幽霊博士(演:鈴木和夫)
- 怪人の製造を担当している幹部。他の幹部と比べ、コミカルな性格である。
超A級怪人「ゴールドゴースト」の正体を現し、奇病「黄金病」を流行させ、その罪を一也/スーパー1に擦り付けた。 - 鬼火指令(演:河原崎洋夫)
- 幹部の一人。武人肌で、どちらかというと力押しの作戦を取る事が多い。
正体は超A級怪人「オニビビンバ」。スーパー1の視神経を損傷させ、苦戦させている。 - 妖怪王女(演:吉沢由起)
- 女性幹部。気まぐれで軽い性格。人間態に変身する事も可能である。
その正体は超A級怪人「サタンドール」であり、鬼火指令と共にスーパー1を窮地に陥れた。 - ジンドグマ怪人
- 日用品や家電製品、玩具等をモチーフとした怪人。改造人間なのかどうかは劇中明確には語られず。
ユニークな外見と裏腹に高い戦闘能力を誇る。
45話にて視聴者公募の消火器の怪人「ショオカキング」が登場した。
主な楽曲
- OP:「仮面ライダースーパー1」
- 作詞:石ノ森章太郎 作曲:菊池俊輔 歌:高杉俊价、こおろぎ'73
- ED1:「火を噴けライダー拳」(第1 - 23話)
- 作詞:八手三郎 作曲:菊池俊輔 歌:高杉俊价、こおろぎ'73
- ED2:「ジュニアライダー隊の歌」(第24 - 48話)
- 作詞:赤井圭 作曲:菊池俊輔 歌:水木一郎、こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会
※OP、EDの歌詞テロップはカタカナ語も含め、ほぼ全て「ひらがな」であるという、ちびっ子に大変優しい表記となっている。(ひらがなでないのは、後期EDの「ユー・アンド・ミー」、「ジュニア ライダーたい」の部分のみ)
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関連項目
- 特撮
- 特撮作品一覧
- 仮面ライダー/昭和ライダー
- 仮面ライダー(スカイライダー)(前作)
- 仮面ライダーZX
- 仮面ライダーBLACK(TVシリーズにおける次回作)
- 仮面ライダーフォーゼ
- 拳法
- チートライダー
- ジンドグマ
- ガニガンニー
- コマサンダー
- ロボットスーパー1
- 昭和ライダーの登場人物一覧
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