伊吹萃香とは、東方Projectに登場するつるぺた幼女の鬼である。
テーマ曲は「御伽の国の鬼が島 〜 Missing Power」、「砕月」
(「砕月」は萃夢想では戦闘前会話シーンの曲であるが、緋想天の「砕月(アレンジバージョン)」は正式に萃香のテーマになった。ただし、ZUN作曲ではなく黄昏フロンティアのU2(あきやまうに)作曲であるため注意)。
出演
東方萃夢想 ラスボス/プレイヤーキャラクター
東方文花帖 LvEXターゲット
東方緋想天 ラスボス(パチュリーのストーリーのみ)/プレイヤーキャラクター
東方地霊殿 霊夢サポートキャラ
ダブルスポイラー Lv6ターゲット
弾幕アマノジャク 9日目ボス
秘封ナイトメアダイアリー 悪夢金曜
バレットフィリア達の闇市場 6thMarket
東方獣王園 プレイヤーキャラクター(場合によってはラスボス)
二つ名
萃(あつ)まる夢、幻、そして百鬼夜行(萃夢想)
太古の時代 (文花帖)
小さな百鬼夜行(求聞史紀・緋想天・地霊殿)
疎雨の百鬼夜行(緋想天)
不羈奔放の古豪(ダブルスポイラー)
不羈奔放の鬼(茨歌仙)
瓢箪枕の酒吞童子(酔蝶華)
幻想郷に堕ちた鬼(獣王園)
概要
東方妖々夢における異変のせいで春が短くなり、春の宴会の回数が減ってしまった事を不満に思った萃香は、萃夢想において宴会の定期開催を定着させようとし、さらにはその異変をもって昔の仲間である他の鬼を幻想郷に呼び戻そうとした。
手に持つひょうたんから無限に湧き出る酒を常に飲み続けており、常時酔っ払っている。そのせいか、東方のラスボスには珍しくオーラ(俗にいうカリスマ)が感じられないと言われることがある。
しかし萃夢想本編を見直してみると、幻想郷の者たちを自分の掌の上で踊らせていたと捉えることも出来る。危険性がなかったのも理由なのかもしれないが、結局起こした異変は挫かれることなく自然解決したため、本編中で異変解決中の霊夢(≒博麗の巫女)に勝ち、異変を完遂した唯一の妖怪とする説もある。
萃夢想における異変よりも前は、「東方地霊殿」での星熊勇儀との会話からすると、勇儀らとともに旧都に住んでいたものと思われる。
萃香(私だよ私。暫く地上に遊びに行ってたからって忘れて貰っちゃ困るねぇ)
霧になって幻想郷全体に広がれると言う能力の関係から「どこかに住む」と言う概念自体が不要なのかもしれないが幻想郷縁起には妖怪の山に住んでいるという記述がある。ただし緋想天で本人が射命丸文に対して「山に戻って天狗の生活を邪魔する気は無い」と発言している。
また、緋想天では自分のルートで天界に乗り込んで比那名居天子を力づくで負かして天界の一部を地上げし、踊ったり寝たり酒を飲んだりやりたい放題していた(用事がある時などは地上に戻ったりもしていたが)。緋想天の時系列最後である天子ルートエンディングでも居座っていたため、天子からは不安がられていた。
格闘アクション系列が代替わりした後は一度も操作キャラになってない反面、文花帖系列の作品はゲーム中出演として唯一無二の皆勤という状況。『秘封ナイトメアダイアリー』では純狐とのペアが成立するときがあるため、月絶対破壊するコンビらしきおぞましい有様になる(砕月は別に月そのものを砕いたことを表しているわけではない)。それ以外の面子も妹紅やヘカーティアなので、月の民に対しての恨みがやけにつよい(萃香が月の民恨んでるそぶりは今の所ない)。『バレットフィリア達の闇市場』ではマミゾウと一緒に虹龍洞に足を運んでいる。裏で知り合いが増えてるかもしれない。
彼女自身(の周り)にも人知れずの変化が発生しており、酔蝶華でその詳細が明かされ始めている。
妖怪の山にいたころは星熊勇儀と同じく、山の四天王と呼ばれていたらしい。
獣王園の件
ストーリーモードで一番初めに選べる霊夢の4戦目で何の前触れもなく姿を現した。今回の異変は萃香のよく知る地獄の連中に関連しており、霊夢のストーリーを始めとして度々現れるどころかストーリー解放の順番はオオトリ一歩手前という大役を貰った。要は萃夢想の時の紫のポジションということ。キャラによってはラスボス(全キャラ共通して6戦目のこと)として立ちはだかり、例によって霧になって攻撃をしばらく無効にするスペルカードは雑魚敵やその攻撃をいなしながら避けないといけないというとんでもねえ内容になっている。
これにより、整数ナンバリング二回目の登場かつ立ち絵が初めて神主に描き下ろされただけではなく黄昏フロンティア作出身で神主の立ち絵が初めて実装されたキャラという肩書が付いた(ただし、饕餮尤魔も同着である)。ストーリー有りで立ち絵付きの出番ともなると15年ぶり(緋想天から数えた場合)である。えらい時間が経ったもんだ…
オプションとして後述する分銅の形(〇△◇)を模しつつ一定時間ごとに形が変化する水色の物体を扱う。テーマ曲も一応あるのだが、早苗用テーマ予定を没にしたものの流用というあんまりな経緯でありつつ、山を登るイメージだから萃香に流用できたみたいなファインプレーが炸裂している。
性格
鬼の例(後述)に漏れず、酒好きで勝負好きで陽気で豪放な性格である。
萃香は「鬼といえば嘘つき」と罵られると激怒してしまうほど、嘘を嫌っている。嘘が嫌いという設定は、元ネタである酒呑童子の最期(後述)も関係しているのかもしれない。
萃香も嘘をついている、と疑われると「我ら鬼が嘘を言うものか」と怒りはするものの、「まあちょっとは嘘言うかも」と否定を緩める(ただしこの「嘘を多少つくことを認めた」ということ自体が正直者という反例になっているという読み取り方も有り得る)。ただし獣王園のときの台詞で「鬼は人を裏切るもの」と言ってしまっており、他の鬼がどう思ってるかまでは細かく気にしてない可能性がある。
このことについて萃夢想ストーリー中で語られたところによると「萃香は鬼の中では少々イレギュラー的存在であった」らしく、パチュリーにも「はぐれ者」と言われている。
これらのポリシーと関係するのかは不明だが、基本的にはストレートにものを言う性格であり、萃夢想、緋想天ではアリスや紫らに対し真顔で少々キツい言葉を浴びせることもあった(おそらく悪気はない)。天衣無縫という形容が最も似合うかもしれない。
また萃香は鬼であるが故に絶大な力を持っており、自身もその力に絶対的な自信を持っている。その実力ゆえ、人間や妖怪、妖精など幻想郷のほとんどの種族に対して、「人間風情が、我ら鬼に敵うと思うな」、「有象無象じゃ相手にならないね」(妖精であるチルノに対し)などと圧倒的な格の違いがある事を自負している面がある。
萃香「あんたと私では格が違いすぎる。
あんたの様な吸血鬼風情が、我ら鬼に敵うと思っている訳?」レミリア「敵うも何も…私とお前では格が違いすぎるでしょう?
私の様に誇り高き貴族と、泥臭い土着の民じゃぁねぇ」萃香「その格の違い、試してみる?」
レミリア「そうね。格の違いを見てみるのも良いわね」
などと、一歩も退かないレミリアと種族の誇り?をかけ、どう見ても幼女な鬼2人がカリスマMAXで舌戦し合う場面も。一応、レミリアも「吸血鬼」という「鬼」だからね。本人にとってベストバウトだったのかは不明だが、外來韋編のクロスレビューもどき企画ではレミリアの事を高く評価している。
基本的に萃香はどんな相手と対峙しても余裕な態度を崩す事が無いが、友人でもある八雲紫に対してだけは自身と対等の存在と認めている。
東方茨歌仙第九話では、「いくら待っても挨拶がない」と言う理由で、命蓮寺の面々を襲撃している。幻想郷においてはごく一部の例外を除きほぼ全ての存在は自分より格下であるという自負が伺える。(霊夢からはヤクザのようだと呆れられていた)。
その後は寺の人達と距離を置く(?)かの如くの態度をとっていた。ゲーム中で背景くらいしか出てこなかったり、ターゲットで出てきても前述の通り組んでるのはきつねと地獄の管理人などである。なにより鈴奈庵ではセリフ付きの出番が一切なかったので余計に不明瞭だったが、それを逆手に取ったのが東方酔蝶華七話の展開。
鯢呑亭の看板娘「奥野田美宵」と後述の理由で知り合う中、人里での妖怪騒動に目を配らせていたのが寺に呼ばれた助っ人二号のマミゾウ。彼女は美宵が妖怪として騒動を起こしていると仮定し、客を攫いつつ立ち退きを命ずる。困り果てた美宵が萃香に、客を取り戻しマミゾウを追っ払ってもらうよう頼みこんだ。萃香はそれを快諾し「そんな奴私がとっちめてやる」と言い、翌日「やっつけてやったさ」と報告しに来る。
その結果、客を取り戻し立ち退かずには済んだのだがその夜に萃香とマミゾウがグルだったことも明かされる。深夜に酒を呑む場所を探していたとのことで交換条件的に交渉して成立したが、マミゾウの事を知っているひとならそんな単一な理由ではないと察することはできるだろう。萃香自身も「これが一流のやり方」と満足していたがやり口は完全にヤクザのそれである。もっとも、方法そのものよりは被害の程度が軽微で済んだことの方を指していると思われる。
過程で嘘ついたことになってない?と疑う人の為に説明するが、萃香は「やっつけてやった」と宣言したまでで「やっつける」の言葉自体に複数意味がある。彼女は嘘が嫌いだが真意をぼかすときはある。
こうして、わだかまりがあるかに見えていた命蓮寺と萃香との関係性はちょっとだけ示された。
また、後のお話でマミゾウが送った縁起物の手違いにより厄介な妖怪を鯢呑亭に呼び寄せてしまったことをごまかされての退散(して縁起物を送り直そうと代わりを探そうとするムーブ)に萃香はその場でキレたが、ちゃんと縁起物を送り直すマミゾウに対して縁を断つことすらせずケラケラ笑っていた。「嘘が嫌い」な萃香としてはとても温情な対応であることは言うまでもなく、互いに呑み友としては強固な仲であることがうかがえる。
能力
- 密と疎を操る程度の能力
- 密と疎を操るとは、要するに物を萃めたり散らしたりする事である。
物質から精神に至るまでいろいろなものを萃(あつ)めたり疎(うと)めたりすることができるようで、この力を以て人や妖怪の思いを萃(あつ)め、幻想郷の住人に定期的に宴会をさせていた。
さらに、この力を使って小さく分裂したり、巨大化したり、大気中に霧散することすらも可能である。
その他、攻撃を圧縮して威力を上げたり、ブラックホールのようなもので相手を引き寄せたり、相手の力を吸い上げたりどこからともなく岩や元気を萃めてきて投げつけたりといった使用法もみられる。その力で山を砂にし崩せるらしい(萃夢想)。
信じられないことに萃夢想ストーリーモードの最後のスペル「百万鬼夜行」では、符力ゲージと体力ゲージを散らすというシステム介入型のとんでもない能力の使い方もしてくる。 - 鬼の力
- 萃香は、と言うよりも鬼は非常に強い力、もとい怪力を持つ。
儚月抄の時点で霊夢の知人の中では一番の怪力の模様。
「我が群隊は百鬼夜行、鬼の萃まる所に人間も妖怪も居れる物か!」
持ち物
- 伊吹瓢(いぶきびょう)
- 萃香がいつも手に持っている瓢箪。
この中からは無限に酒が湧き出てくるが、中が異次元空間になってたりするわけではなく、瓢箪の中に「酒虫」と言う水を酒に変える虫のエキスを染み込ませることによってただの水を酒にしており、瓢箪自体は見た目どおりの容量しか無いため、一度に出せる酒は瓢箪の大きさと同じだけである。また無限だったとしても転倒防止のストッパーがついているので、やっぱり一度には一定量しか出てこない。
なお出てくる酒は度数がかなりキツい、鬼向けの酒なので、人間やその他の動物が飲むと大変な事になるらしい。(現実世界にも96度と言う酒があるため飲んでも死にはしないと思われる) - 酒を出すだけでなく武器としても使用する。ついているヒモで振り回してぶつけるが、鬼の力で思い切り叩き付けても壊れないところを見ると相当頑丈な様子。
- 現在、東方酔蝶華にて座敷童と名乗る鯢呑亭の看板娘「奥野田美宵」が住み着いたことによっていつも持っている状態ではなくなっている。正確に言うと"主導権が彼女に移る場合"があり、条件は不明。
- 彼女の評では老舗の酒蔵が広がっているような空間らしいが、酒虫がそういう世界を見ていたわけでもなさそうである。また、同作中で「水を酒に変える」酒虫のエキスの性質を利用した離れ業があることが判明。保存用の瓢箪等から揮発した酒(つまり気体)を伊吹瓢に集めるというおおよそ萃香にしかできなさそうな芸当でいつまでも酒が湧き続ける仕組みになっている。
また「伊吹瓢に姿形(ご丁寧に付いてるお札まで)が似ている瓢箪を持っていることもある」のだが、前述の事を考慮すると伊吹瓢の形は作ることができても無限に酒を沸かせる仕組みが作れるのは萃香だけなのかもしれない。となると伊吹瓢はあくまでも能力の媒介でしかない、のかは…本人にしかわからない。 - 三種の分銅
- 両手と髪につけている飾り。
- ブンブン振り回しているが、武器と言う訳ではなさそうだ。が、体力や妖力を吸う導線として使用する技も存在する。
幻想郷における鬼
総じて勝負事が好きで、嘘を嫌い、酒飲みで、豪快な性格をしている。
情にも厚く、仲間を裏切る事は決して無いが、敵に対しては獰猛で容赦がない。
鬼は古くから幻想郷の地に住んでおり、人間に勝負を挑んでは負かした人間を攫っていたが、人間と鬼ではあまりにも力の差があるため、普通の人間では滅多に勝つ事は無く攫われる一方であった。
鬼は普通の妖怪とは違い、専門家による専門の方法でないと退治が出来ない。昔は人間にも鬼退治の専門家がおり、妖怪と妖怪退治の専門家のような関係が存在したが、現在は鬼が幻想郷から姿を消して久しく、鬼退治の方法は失われてしまっている。
昔は幻想郷の地にも多くの鬼がいたが、次第に数を減らして行き、博麗大結界が創造され幻想郷が外の世界と隔離されたあたりでほぼ見かける事がなくなった。鬼退治家に根絶されてしまったと言う訳では無いようだが、姿を消した詳しい理由は不明である。幻想郷縁起で阿求はこのことについて「あまりに平和な世に飽きて、どことも分からぬ別世界に移り住んだのではないか」と述べている。
これについては、その後「東方地霊殿」において星熊勇儀を始めとした鬼たちが地獄の旧都に移り住んでいた事が判明した。のち、「東方獣王園」では新地獄にも鬼が棲んでいることが判明している。住処についてはそれほど心配しなくても良さそうではある。
幻想郷の地に住んでいた頃は、鬼は妖怪の山に住み、天狗や河童を使役して縦社会を築いていたと言われる。鬼がいない現在は妖怪の山は天狗を頂点とした社会であるが、その基礎は鬼が築いたものである。
今は鬼がいない構図で妖怪社会が定着しているとは言え、鬼が元上司であった事、戻ってくれば鬼を頂点とする社会に戻らざるを得ないと思っているようで、射命丸文や河城にとりは萃香や星熊勇儀に対しては頭が上がらない(そして暗に「戻ってきて欲しくない」のような事を言う)。
上記の通り、鬼は博麗大結界が出来た頃には既に見かける事が出来なかったため、妖怪の山の住人を除けば、それよりも前から幻想郷の地に住んでいた者しか鬼の存在を知らなかった。東方萃夢想の時点では登場キャラクターの中で鬼との面識があったのは八雲紫と西行寺幽々子の2人だけであり、その他はパチュリー・ノーレッジが書物の知識として知っていただけで、他は全く知らないかただの御伽噺程度にしか知らなかった。
なお、東方輝針城の異変において使用された『打ち出の小槌』は元々は鬼の秘宝であり、少名針妙丸の先祖である一寸法師が鬼退治をして手に入れたものとのこと。
ちなみに節分の時だけは煎り豆でダメージを受ける、柊が痛い、鰯の頭の臭いが苦手になる、と弱弱しくなる。が、これは妖怪が「伝承の影響を受けやすい性質を持っている」ためであり節分ではないときは弱点ですらなくなる。ガチの鬼退治には適さないらしい。
スペルカード
東方萃夢想
東方文花帖
東方緋想天
- 萃符「戸隠山投げ」
- 酔神「鬼縛りの術」
- 鬼符「ミッシングパワー」
- 萃鬼「天手力男投げ」
- 酔夢「施餓鬼縛りの術」
- 鬼神「ミッシングパープルパワー」
- 霧符「雲集霧散」
- 鬼火「超高密度燐禍術」
- 鬼符「大江山悉皆殺し」
東方非想天則
ダブルスポイラー
弾幕アマノジャク
秘封ナイトメアダイアリー
バレットフィリア達の闇市場
元ネタについて
- 伊吹西瓜
- 果肉は鮮桃紅色で、肉質は適度にしまって、シャリがあり、糖度は高く安定し食味上々らしい。
- 酒呑童子(しゅてんどうじ)
- 平安時代に徒党を組んで荒らしまわったという伝説が残る、鬼の頭領。ヤマタノオロチと人間の間に生まれた半妖だったともいわれる。岐阜県と滋賀県の県境にある「伊吹山」が生誕地のひとつ(諸説あり)とされ、萃香のモデルである。尚、酒呑童子の幼名は「伊吹童子(いぶきどうじ)」である。ちなみに幼名も諸説あり、さらに名前の表記も酒天童子であったり酒顛童子であったりと判然としない。
- この酒呑童子の配下で特に力が強いとされる「四天王」のうちの一人に「ほしくま童子」と言う名前の鬼がいる。萃香と同じく「山の四天王」だった鬼である星熊勇儀の名前の由来と思われる。酒呑童子配下の他の四天王3人(3鬼?)については「四天王」の記事を参照。
- また、四天王とは別に副首領格に「茨木童子」という名前の鬼がおり、「片腕を切り落とされた」という設定もあいまって茨木華扇の名前の元ネタと考えられ、華扇が萃香や勇儀と同じ鬼(さらに言えば、「山の四天王」)ではないかと目される理由になっている。詳細は「茨木華扇」の記事を参照。
酒呑童子と彼が率いる鬼どもは、貴族の姫を攫ったり人を食ったりと悪逆を振るった。しかし源頼光を筆頭に、その友人である藤原保昌や、頼光の部下4名を合わせた計6名(物語のバージョンによっては藤原保昌が居らず5名)に退治された。ややこしいことにこの部下4名も「四天王」と呼ばれるが、こちらについても「四天王」の記事を参照。
頼光達は山伏の姿をして身元を偽った上で酒呑童子を訪問して、歓談しながら酒を飲ませ、酔って寝ている酒呑童子の首を刎ねたり体を切り刻んだりして殺した。このとき酒呑童子の首は「鬼は人を騙したりはしないのに」と怒りの声をあげて頼光の兜にかじりついてきたという。 - 更なる詳細は「酒呑童子」の記事を参照。
- 大江山
- 京都府福知山市、宮津市、与謝野町にまたがる山。かつてはニッケルや銅、クロムが大量に採れた鉱山でもある。
先に出てきた酒呑童子とその配下たちが退治された、つまり悉く(ことごとく)皆殺しにされた伝説があり、旧大江町の中心地、大江駅(京都丹後鉄道)近くにはこの伝説にちなんで鬼の像や鬼瓦、モザイク画などが並ぶ。「緋想天」のスペルカードの一つ、「大江山悉皆殺し」の名前の由来はこれだろうか。
二次設定
東方キャラにしては珍しく、登場頻度が少ない訳ではない割に、はっちゃけた設定を追加されている事があまりない。
- 博麗神社在住である。(稀に)ニート扱いを受ける。
萃夢想エンディングの一部で博麗神社でくつろいでる姿があることからの二次設定。そこから派生して、霊夢に対して好意を抱いている場合が多いが、霊夢とのカップリングは少ない(後述)。またごく一部ではあるが、どこかの穀潰しのように働かずだらだらしているだけ、と描写されることがある。ただしほとんどの場合庭のゴミ集めや建築、土木作業などしっかり働いているため本当にごくごく一部のケースである。 - 素面だと弱気で人見知り。
公式設定上常時酔っ払っているため素面の萃香を見たことがある者は公式では存在しない。
そのため、いわゆるギャップ萌え要素として素面だと普段とは対極の性格として描かれることがある。 - メロン
萃夢想・緋想天において1Pカラーはまんまスイカカラーであるが、2Pカラーはメロンのカラーリングである。伊吹甜瓜。
(二次設定の産物と言う訳ではないが、ストーリー的には一切登場しない要素であるため、便宜上こちらに記述する)。尚、英語でスイカは「Water Melon(水っぽいメロン)」と呼ばれる。 - 無邪気なロリっ娘
これも二次創作でよく見られる設定。見た目と常時酔っ払っている宴会好きなところからの派生と思われる。
少なくとも陰気な性格ではないし嘘がつけないため悪い意味で「大人」になりようがないのは確かであり、三月精での描写からすれば無邪気なロリっ子という性格付けはそれほど間違った描写ではないと思われる。
だが、最強の妖怪を自負し、間違いなくそれに足る威厳を持った剛の者であることを忘れてはならない。 - (二次創作内での立ち位置として)独り者
萃夢想でただ一人で登場してしまったせいか、主要キャラクターのひとりでありながらメインといえる百合カップリング相手が居ない。前述の博麗神社への居候設定と絡んで、二次創作では霊夢に対して好意を抱いている場合が多いが、明確に霊夢×萃香というカップリングとして描かれることは少なく、片想いである場合が多々。
同族の勇儀、古い友人である紫や文、緋想天で絡んだ天子など公式で接点のあるキャラは割と多いが、勇儀にはパルスィ、紫には霊夢や幽々子、文には椛、天子には衣玖とより強力な相方がいるため、やはりカップリングとして描かれる頻度は低い。完全二次設定にすら勝てないあたり不憫と言えよう。
ちなみに香霖堂の連載の挿絵に描かれたのにかかわらず本文に全く登場していないという扱いを受けたこともある。 - 神主として
二次設定上の呼称で神主と呼ばれる所以として、東方Projectの製作者であるZUN氏が無類の酒豪であり、ZUN氏本人の二次設定上の呼称が「酒呑童子」であることから、この「酒呑童子」がモデルとなった萃香がZUN氏と二次設定が“被る”為こう呼ばれているんだそうだ。ある意味、萃香の唯一はっちゃけた二次設定と言っていいだろう(アンサイクロペディアでは萃香はZUN氏が変装(女装?)した姿であるとか)。
お絵カキコ
枚数が増えたため、伊吹萃香のお絵カキコに分離しました。萃まる夢、幻、そしてお絵カキコ。
関連動画
『つるぺたようじょである』『博麗霊夢に好意を抱いている』と言う点が強調されることが多い。
関連静画
関連コミュニティ
関連項目
- 東方Projectの登場キャラクター
- 星熊勇儀
- 東方萃夢想
- 東方緋想天
- 東方酔蝶華
- 御伽の国の鬼が島
- 砕月
- ミッシングパワー
- 萃香乙
- フルムーン萃香
- 萃香の名産地
- 夫氏(ゆっくりの人)
- ハタチ以上の幼女
- れいすいかは神社の日常
- マクスウェルの悪魔
- 酒呑童子
- 四天王
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