伊東真也とは、宇宙戦艦ヤマト2199において登場した新規デザインキャラの一人。
自衛隊でいえば警務隊、諸外国の憲兵隊に相当する、艦内治安を維持する保安部の指揮官で階級は2尉。但し本来の所属は情報部の士官。出身地は滋賀県である。CV:関俊彦
概要
日頃は細められた目元、そこの見えない薄笑い。丁寧な言葉づかいが特徴…とされている。
しかし「慇懃に人と接するが、常に人を見下す雰囲気が漂う」と、劇場放映前から散々な設定もされている。
実際、ようやく台詞の回ってきた第7話では、情報長の新見薫1尉にセクハラまがいの馴れ馴れしさを発揮。太陽系赤道祭をそれとなく示唆したのも、何らかの意図があってではないかと思われる。
本格的な出番は第9話にて、ガミロイドオルタが脱走した時である。
この際、保安部指揮官として完全武装の上で、逃亡を図るオルタを追跡。危害射撃を加え、逃亡阻止を図る。
機械に対して心が生ずるかもしれないという、真田さん等の意見には極めて冷笑的。「まさかあれに心があるとお思いで?」と、文字どおりの慇懃無礼さを存分に発揮した挙句(仮にも真田さんはヤマト副長、3佐)、
「私には君に心があるかさえ分からない。君には私の中にあるような人間の意識はなく、
只、人間らしく振舞っているだけなのかもしれない」と、かなり強烈な言葉を浴びせられている。
ただしこの場面では、伊東の態度にも大いに問題はある、それは事実であるが、職責上の非はない。
保安部の完全武装出動の原因となったのは、真田さんが責任を持つ技術部やアナライザーの不備による、ガミロイドオルタの脱走が原因で、保安部は忠実に職責を果たしただけで、ある意味で実に災難ではあった。
イズモ計画の賛同派であり、沖田艦長をまともな上官と見なしておらず、結果として艦内クーデターを扇動するに至る。
太陽系赤道祭も、地球へ里心のついたクーデター予備軍醸成を、自分の手を汚さずに行うためであった。新見薫1尉はけしてそれだけでなく、カウンセラーとして乗員の心理負担軽減も考えたが、伊東はその一枚上手を行った。
クーデターは沖田艦長、真田副長の病死や事故死偽装の謀殺寸前まで行ったが、意外な人物の機転で失敗。
初期段階からの設定、そして普段の言動に全く違わない小物の悪党であった。女嫌いでもあるらしい。あえて弁護すれば、この時代の青年は親族友人を異星人の攻撃で失っており、ヤマト計画への不信も無理の無い側面はある。
また、出渕裕監督曰く、あえて「保安部」と他の「航海科」「戦術科」などの科扱いとしないことで不自然さを醸成。
単独長距離行動の戦艦故に、警務隊が必要という整合性を混ぜ込みつつも、あえて「科」ではなく、臨時に追加された「部」扱いすることで、それとなく視聴者に疑問をいだかせる意図があったと、コメンタリーで述べている。
因みにオーディオコメンタリーで出渕裕監督は「何処かでラーゼフォンの一色を意識していた」とも述べている。
担当声優の関俊彦氏も「10年前にも、こういう策士の演技が似合うイメージがあると言われ、何となく今度もかという印象はあった」「イスカンダル行けるのかなあ、連れて行ってください監督」と苦笑している。
第六章においては独房での拘禁状態、それも七色星団海戦の大損害の中で、奇跡的に無傷。
藪とともに艦内糧食や乗員用自動拳銃を持ち出し、ガミラス収容所惑星の偵察任務を与えられ、尚且つユリーシャが乗り込んだシーガルを、古代進ともども乗っ取ろうとしてしまう。このあたり、思考の基本は変わっていない。
しかし藪の想定外のミスによりシーガルがガミラス収容所惑星に不時着、彼も捕虜となってしまう。
その時にユリーシャが収容所惑星での暴動に際し、斃れたガミラス兵を弔うために手を合わせる姿に「宇宙人でも死者を弔うのは一緒か」と幾らか認識を変え、更には彼女を狙っていたガミラス兵から身を呈して守ることになる。
「らしくないことはするものじゃないな」と自らの所業、そして最期に至るまで皮肉げに苦笑している。
最期まで雪、ユリーシャの区別がつかないままながらも「あんたがイスカンダル人ならヤマトを頼む、無事に地球へ帰してやってくれ」と、彼なりのヤマトと人類への願いを託し、受け入れたユリーシャを前に、穏やかな顔で息絶えた。
中の人の意外な驚き
出渕監督や久川綾女史ほどではないが、実は担当声優の関俊彦氏も結構なヤマトファンであったりする。
中学生の頃に「さらば宇宙戦艦ヤマト」を見て号泣し、三回も映画館へ足を運び、そこからヤマトシリーズを見続けたそうであり、BD第5巻のオーディオコメンタリーでも、上の二人と旧作を懐かしむトークを繰り広げている。
但しそんな関氏も、まさか2199のOPが新録とは思わず、旧作の音源転用とずっと思い込んでいた模様。
そのため監督と久川女史から「新録ですよ」と言われた時に、「今、あのお年でこれだけの声が出るの?凄いな!」と感嘆している。流石の保安部長も大王の不滅ぶりまでは、見抜けなかった模様である。
後は「これだから女は」のくだりで「だから星名君が部下に?」「そういうのやめてくださいよ!?」と アッーーー!!
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関連項目
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