「伊達直人」(だて なおと)とは、孤児院「ちびっこハウス」で育った孤児であり、ちびっこハウスの借金返済の為の援助を続けたキザ兄ちゃんである。
概要
梶原一騎原作の漫画・アニメ「タイガーマスク」に登場するひょうきんで軽薄で気弱でキザな男で、孤児達からは「キザ兄ちゃん」と呼ばれた。
元々は、孤児院「ちびっこハウス」で育った孤児だったが、海外に渡って帰国した後は、親戚の遺産を相続して大金持ちになったらしく、ちびっこハウスの借金返済の寄付を続け、自らもちびっこハウスを度々訪れては、孤児達にいじられる優しい兄ちゃんだった。
しかし・・・その裏の顔は・・・
動物園の虎の檻の前で中学生3人を倒した素質を見込まれて悪のレスラー養成機関「虎の穴」にスカウトされ、過酷な特訓の果てに「黄色い悪魔」となって帰国したヒールレスラーだった。
ヒールレスラーでありながらも、「虎の穴」の掟により50%を上納した残りのファイトマネーから、匿名でちびっこハウスへの援助を行っていた「黄色い悪魔」だったが、満足な援助が出来なくなったことから上納金さえもちびっこハウスの援助に回す様になった為、「虎の穴」から裏切り者とみなされた「黄色い悪魔」は次々送られてくる刺客と戦う事になった。
とらだ!おまえはとらになるのだ!
「虎の穴」から裏切り者とみなされたことを契機に、悪役から正統派へと転向は果たした伊達直人は、必殺技を開発して次々と襲いかかる刺客を返り討ちにしていったが、悪役時代のファイトスタイルが抜けきれずに反則に反則で返す事もあった為、自らにしみこんだ悪役スタイルに苦悩する日々を過ごした。
なぜ俺は狂ったのか?
反則に怒ったと格好をつけてもしょせん
それは必殺技のない自信のなさからではないのか・・
メキシコの英雄・仮面貴族「ミル・マスカラス」が、正統派としての苦悩を持っていた事を聞かされて苦悩を振りはらう事に成功した伊達直人は、ドリー・ファンク・ジュニアとの世界タイトル戦に挑んだが、日本ではベビーフェイスでも、本国アメリカではヒールであったドリー・ファンク・ジュニアが、レフェリーを攻撃して王座を反則防衛した為、大阪で再戦する事になった。
そして運命の再戦当日。
会場に向かう途中、ダンプカーにひかれそうになった子供を助けた伊達直人は、子供の代わりにダンプカーにひかれてしまい、途切れそうになる意識の中で、ポケットの中にいれていた「黄色い悪魔」のマスクを河に投げ入れて死亡した。
彼こそ「タイガーマスク」だったのである。
力が正義ではない。正義が力だ。
アニメ版では、虎の穴の首領「ブラックタイガー」「ビッグタイガー」「キングタイガー」を倒した後に現れたラスボス「タイガー・ザ・グレート」との戦いの中で、机の破片を頭につきたてられそうになってマスクを外して脱出せざるをえなくなり、伊達直人である事を晒してしまう。
虎の穴からもらったものをたたき返してやる。それで俺は伊達直人に返るのだ。
反則上等で攻撃を繰り返すタイガー・ザ・グレートに対して怒涛の反則攻撃を繰り出し、ジャイアント馬場やアントニオ猪木の静止もふりきってタイガー・ザ・グレートにトドメをさしてしまった。このことを恥じて「キザ兄ちゃん」ではいられなくなった伊達直人は、国外へと旅立った。
そして21世紀
パチンコのCMでおなじみのテーマソングがTVに流れていた2010年末、「伊達直人」名義で子供達にランドセルをプレゼントした者が現れた。
孤児院で育ったという設定から、寄付は「タイガーマスクの贈り物」として報道され、
群馬の件に感銘を受けた。タイガーマスク運動が続くとよいですね
とメッセージが添えられる等、誰にも迷惑をかけず見返りを求めない「やらない善よりやる偽善」的なタイガーマスク運動は、年が明けた2011年も「伊達直人」を名のる者によるランドセルの寄付が続いた。
しかし、自己満足な偽善であるとする意見も出てくるようになり、富山敬の代役を務めた経験のある声優「森功至」も、
40年たったこの時代に突然、伊達の名前が蘇ったようで不思議な感じです。
彼を演じた声優としてとてもうれしく、ありがたく思います。
ただ、伊達の名前による匿名寄付が今後も続いてよいものか、複雑な気分もしています。
とその気持ちを新聞社の取材に対して吐露している。
「伊達直人」・・・一体何者なんだ。
俺がなぜ勝ち目のない試合にみんなを呼んだか?
みんなが大きくなって世の中へ出た時、いくら全力をつくしても幸せになれるとは限らない。
世の中はそんなに甘くない。
しかしそれでも全力をつくすべきだ。
それが人間の生きる道だ伊達直人
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※ランドセルは、軽くて丈夫なのが良いそうです。
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関連項目
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