佐野史郎(さの しろう)とは、日本の俳優。島根県出身で、リメンバーしまねの名誉団員。
概要
1955年、当時研修医であった父の所在である山梨にて出生。その後東京への転居を経て、7歳の時、父が実家の医院を継ぐために島根県松江市へ転居。以後上京まで島根の地で育った。
1975年、創設された劇団「シェイクスピア・シアター」に参加したことで演劇活動を開始。
1986年、映画「夢見るように眠りたい」にてスクリーンデビューを果たす。
1992年、TBSドラマ「ずっとあなたが好きだった」にて、ヒロインの夫・桂田冬彦役で出演。本作は氏が一般に広く知られるようになった出世作で、強烈なマザコン男性を演じた氏の変態的とも言える演技により、この年の流行語大賞に「マザコン」や「冬彦さん」が選ばれるほどの一大ブームを巻き起こした。
以後、個性派俳優として様々な役柄に挑戦。正統派からコミカルまで演技の幅は広いが、冬彦さんの強烈なイメージにより特に狂気のキャラクターを得意とするようになり、本人も自著で“怪奇俳優”を称するに至るほどの地位を確立していった。
現在では大御所俳優の一人として貫禄のある役が増え、警察官僚などの高い地位に立つ人物を多く演じる。一方で往年の怪演ぶりも衰えは見せず、キャリアに囚われない強烈な演技も健在である。
冬彦さんについて
初期プロットによると、もともと桂田冬彦という人物はマザコンではなかったという。しかし、劇中で冬彦の母役を演じた野際陽子のアドリブを見て急遽マザコンという設定が追加され、それにより冬彦さんのキャラクターが評判を得たため、脚本を書き直して冬彦さんの出番を一気に増やしたらしい。この脚本家、ノリノリである。
1993年に放映されたドラマ「誰にも言えない」は事実上の続編であり、本作では高木麻利夫役を演じた。現代で言うストーカーのような人物で、冬彦さんに負けない狂気のキャラクターを熱演している。
世にも奇妙な物語
佐野史郎のもう一つの代表作と言えば、フジテレビ系列で23年たった今でも放送されている「世にも奇妙な物語」だ。主演作品は4つ。脇役も含めると9つもの作品に出演している。その演じている内容はどれもこれもいい意味で佐野の演技力が良く光る作品である。
1991年春の特別編に放送された「急患」にも出演しているが、その数年後に同じ監督でリメイクされた「感染」にも出演し、その怪演を惜しむことなく披露している。
人物
大御所役者としては、バラエティへの出演は比較的多い方である。時折番宣目的でバラエティ番組に出演する際には、役柄からは想像し難いような非常にひょうきんな姿を見ることが出来る。また山陰地方のローカル番組への出演も多い。
同郷の出身である小泉八雲に深い造詣を持ち、八雲に関する本を執筆したり、トークショーや本の朗読を行うなど精力的に活動する。また妖怪つながりで水木しげるや京極夏彦らとの交流があったり、八雲と同様にクトゥルフ神話などのファンとしても有名であり、こちらでは小説を執筆した事もある。(クトゥルフ神話の中ではウボ=サスラ好きである)
また幼少時よりゴジラのファンでもあり、「ゴジラに出演して欲しい俳優」のアンケートで1位を獲得、その縁か節目の作品である「ゴジラ2000 ミレニアム」にも出演した。
ロックミュージックやフォークソングなどにも精通。ビートルズのファンを公言しており、また上京後は松任谷由実の追っかけでもあった。「70年代フォークソングの生き字引」と称されることもあるが、最近の音楽事情にも詳しい。
また自身も「sanch」というロックバンドでフジロック・フェスティバルに出演したり、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」にて“吸血鬼エリート”役で出演した際にはその挿入歌を編成して自ら歌うなどの歌手活動を行っている。ちなみに妻である石川真希は、かつて編成していたバンドに同席していた時期もある。
以上のように、俳優としての活動に留まらず、文化人としても非常に多方面で活躍している。また上記以外にもスキューバダイビングなどもたしなむ、大変に多趣味な人物である。
出演作品において車を運転する演技を見せる機会も多いが、意外にも運転免許を習得していない。これは幼少期の経験に因むためであるらしく、今後も免許を取得する予定がないことをツイッターにて公言している。
小説作品「探偵ガリレオ」等の主役である湯川学のキャラクターは氏をイメージして描いたと、作者である東野圭吾が公言している。ドラマの俳優さんは違う人になっちゃったけどね。
ニコニコ動画的には先述の吸血鬼エリートの歌や、とあるホラーゲームの登場人物が氏にそっくりであることから、そちらのイメージが強いと思われる。あと鬼弦曹
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