「何かわからんがくらえッ!」とは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風』の迷言である。
何かわからんから教えろッ!
単行本第61巻『そいつの名はディアボロ その②』で登場。発言者は、イタリアの裏社会を牛耳るギャング組織「パッショーネ」の頂点に君臨するボス、ディアボロ。
ボスとしての地位を永遠に保ち続けるため、自身の人物像を徹底的に秘匿し、自らの正体や過去を探るものを尽く抹殺してきたディアボロ。しかし数年前に始末したはずのポルナレフが現在も自身を探っていることを知り、今度こそ確実に仕留めるべく自ら赴きコロッセオにて対面する。
ポルナレフは数年前の戦闘経験をもとにディアボロに一太刀浴びせるが傷は浅く、「キング・クリムゾン」の圧倒的能力の前にやはり為す術はないかと思われたが、トドメを刺される直前、持っていた「矢」で自身のスタンド「シルバー・チャリオッツ」を貫く。
才能ある者からスタンド能力を引き出す道具であるはずの「矢」でスタンドを貫くという不可解な行動、そして溶解を始めたシルバー・チャリオッツの異様さに激しく動揺するディアボロ。先が全く予見できない状況に陥ったディアボロが取った行動は――――――
「何かわからんがくらえッ!」
とりあえず攻撃してみた。崩れ落ちるスタンドとポルナレフを見てディアボロは勝利を確信するが、「矢」に貫かれたシルバー・チャリオッツは「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」へと変貌して既に暴走を始めていた。その後ディアボロは突然昏倒したり精神が他者と入れ替わったり何度も死を体験したりと何かわからないことになる。
ネタにされる理由
この発言がなされた回は、物語当初からベールに包まれた存在であったボスの姿が初めて顕になった回である。ボスはこれまで顔が隠された状態ながら主要キャラを何名も葬っており、圧倒的強者としてのキャラを確立していただけに、本格登場した矢先「相手の能力を解明しないまま迂闊に手を出す」というスタンドバトルの悪手を堂々と踏み、さらには覚醒した相手の能力を前に落ち着きを失いそのまま昏睡するなど、数々の醜態から「意外と小物」という印象を残してしまった。
スタンドバトルが始まった第3部より「何かわからんがくらえッ!」したキャラは十中八九ロクな目に遭っておらず、よりによって第5部の大ボスであり人の何倍も用心深い性格であるはずのディアボロがその行動を取ってしまった点もネタ化を増幅させている理由のひとつである。
また第5部ラストバトルは規格外のスタンド「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」の暴走により場が大荒れとなり、主人公チームとボスの正面対決ではなく「矢」争奪戦として展開していったため、ボスのヘタレ疑惑を払拭するような正当展開がないままオーバーキルされてしまった事もこの残念さの要因となっている。
上記により、「何かわからんがくらえッ!」は単なる迷言としてのみならず、ボスの本格登場以降の凋落ぶりを象徴する言葉として用いられることも多い。
同様の意図でボスの断末魔の叫び「オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーッ」も用いられる。
何かわからんが見ろッ!
何かわからんが買えッ!
何かわからんが入れッ!
何かわからんが飛べッ!
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