作務衣とは、衣類の一種である。
知らない人には「さむい」と誤読される事が多いものの、「さむえ」と読むのが正しい。
概要
元は寺院の僧侶(修行僧)が作業着として着用していた衣服で、作務と呼ばれる日常の労働作業(薪割り、掃除など)を行う際に作業着として着ていたとされる。作務の時に着る『衣』で、作務衣と呼ばれるようになった。
一般的には現代の形が定着しているが、当初は作務衣の形が決まっているという事もなく、作務の際に着る服全般を指して用いられていた呼称であった。また現代の上下一対の形という事も当初は決まっておらず、長作務衣と呼ばれる丈が膝近くまである上衣を着ているのが一般的と言われていた。
作業着である故、法要などの正式な場所では着用されない。
素材は基本的に綿や麻で作られているが、キルト地やポリエステルで作られている事もある。袖先と足先の口部分はゴム紐が取り付けられている事が多く、服の中に空気や埃が入ってこないようになっている。
同じ和服でも着物などと違い煩わしい着方も存在せず、着物を着ている雰囲気を体感できるといった日本文化への関心から、現代でも部屋着や外出時などとして広く用いられており、誰でも自由に着こなせるという要素から若年層・中年・老年層まで年代を問わずに愛用者も多い。中には現代でも同様に作業着として着ている人も存在し、一例を挙げると漫画家の和月伸宏も作務衣を愛用している事を自身の単行本の中で述べた事がある。
(「るろうに剣心」23巻より。ちなみに氏の単行本の帯のイラストで登場する和月は、作務衣に身を包み頭にタオルを巻いた眼鏡の男性として描かれている)
一般的には男性用と認識されている事が多いものの男性専用などという事は無く女性でも普通に着こなす事ができ、販売店によっては男性用と女性用でそれぞれの作務衣が販売されている事もある。
(そしてそれはニコニコ市場も同様。 参照→「作務衣(ニコニコ市場で検索)」)
また、単純に丈が長いか短いかという違いから甚平と混同される事も少なくないが、修行僧が作業時に来ている作務衣と違い甚平は下町の人々が生活時に着用している服として作られてものであるため、袖の長さ以外にも様々な点が異なる。
創作作品でも着物(和服)と並んで度々着用される衣類であり、ニコニコ動画でも歌い手や踊り手及び演奏者などが着用する衣装として用いられる事もある。
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ぜひ作務衣とセットで。
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