便利ズームとは、スチルカメラに使う交換レンズの一種である。
ズボラレンズ、ものぐさレンズとも。
概要
高倍率のズームレンズの俗称で、広角から望遠まで1本で賄えるのでその名の通り便利なズームレンズである。
レンズの種類による正式な区分ではないので明確な定義は無いが、ある程度の倍率を持ったズームレンズがこう呼ばれる事が多い(目安の一端として例を挙げると、レンズキットに付属する標準ズームレンズは3倍程度が主流だが、これが便利ズームと呼ばれる事はまず無い)。
タムロンによる28-200mmのヒットが嚆矢となり定着した。但しそれ以前にコシナやキロンから28-200mmのズームレンズが発売されており、タムロンは普及を担ったものの元祖ではない。
利点としては同等の焦点距離をカバーするズームレンズを複数持ち歩くよりも荷物が嵩張らない事が挙げられる。また出先でレンズ交換の手間が省けるのも大きい。
反対に欠点はより低倍率のズームレンズに比して1本当たりの重量は重くなってしまう。
同ク ラスの低倍率ズームレンズと比較すれば写りが犠牲になっている。大雑把な表現ではあるが画質では劣る。但しこれは全体の傾向であり、極論になるが高価な高倍率ズームと廉価な低倍率ズームでは立場が逆転するので一概には言える事ではない。
画質のみを重視すれば必然と選択肢から外れるであろうが、その便利さは捨て難く、なるべく荷物を少なくしたい旅行のお供や散歩で持ち歩くレンズとして重宝され、一定の地位を得ている。
主な便利ズーム
各社から発売されている現行製品の一部。
ニコン
DXフォーマット。35ミリ換算で28-200に近い。 |
DXフォーマット。非常に高倍率である反面、APA-C用レンズとしては大きく重い。 |
DXフォーマット。先に発売されている同焦点距離のレンズより暗いがその分、軽量小型となっている。 |
FXフォーマット。 |
CXフォーマット。電動ズーム。 |
CXフォーマット。 |
キヤノン
EF-Sレンズ。STMを搭載し静かなAFを実現している。 |
EFレンズ。高価で高品質なLレンズに属す。 |
オリンパス
マイクロフォーサーズ。 |
ペンタックス
防塵防滴。 |
ソニー
Aマウント。 |
Eマウント。 |
Eマウント。電動ズーム。 |
パナソニック
マイクロフォーサーズ。 |
富士フイルム
タムロン
DiⅡシリーズ。他に無いほどの高い倍率。 |
DiⅡシリーズ。左記のニコン用。 |
Diシリーズ。 |
Diシリーズ。 |
DiⅢシリーズ。 |
DiⅢシリーズ。 |
DiⅢシリーズ。 |
DiⅢシリーズ。 |
シグマ
Contemporaryライン。高倍率ズームレンズとしてはコンパクト。 |
Contemporaryライン。左記のニコン用。 |
関連商品
関連項目
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